男性薬剤師は少なめ?キャリアプランのポイントや転職の注意点を紹介

薬剤師は女性が多いというイメージを持っている人もいるかもしれませんが、実際には男性の薬剤師も数多く活躍しています。薬剤師の仕事は、調剤薬局や病院だけでなく、管理職や企業分野など、多様なキャリアを描ける点も魅力の一つです。

一方で、女性の多い職場ならではの注意点や、将来を見据えたキャリア設計のポイントもあります。そこで、男性薬剤師の現状や給与目安、職場で気をつけたいこと、キャリアアップの方法についてわかりやすく解説します。

男性薬剤師の現状とは?

薬剤師という職業は、女性が多いイメージの職種として認識されがちです。しかし、実際には、調剤薬局・病院・企業などのさまざまな現場で男性の薬剤師も活躍しています。勤務先や役割の幅が広がっており、キャリア形成の選択肢が多様化しているのも事実です。

そこで、男性薬剤師の人数割合や給料などの客観的なデータをもとに、現状を整理していきます。

男性薬剤師の割合はどれくらい?

実際のところ、男性の薬剤師はどれくらいいるのでしょうか。

厚生労働省が令和4(2022)年に発表したデータによると、国内の薬剤師の総数323,690人のうち、男性が124,183人(38.4%)、女性が199,507人(61.6%)という人数および割合でした。

この結果を見ると、薬剤師は女性が過半数を占めており、男性は少なめであることがわかります。しかし、性別に関係なく、経験を積み重ねることで活躍の場は十分に広がっていくでしょう。

引用元
厚生労働省:3 薬剤師

男性薬剤師の給与はどれくらい?

男性薬剤師の給料について触れる前に、まず、薬剤師全体(男女計)の給料や年収について、令和6年の「賃金構造基本統計調査」の結果(企業規模10人以上)から解説します。

薬剤師の「きまって支給する現金給与額」(月給)は43万800円、「年間賞与その他特別給与額」(ボーナスなど)は82万3,600円で、年収としては、599万3,000円程度です。

つづいて、男性薬剤師のみのデータを見ると、月給は47万2,500円、ボーナスなどの特別給与は84万1,200円でした。この金額から年収を算出すると、47万2,500×12カ月+84万1,200=651万1,200円です。

つまり、薬剤師全体での給料に比べて、男性薬剤師のほうが収入が高いという結果が得られました。

なお、女性薬剤師の月給は39万5,800円、ボーナスなどは80万8,800円でした。年収にすると、39万5,800×12カ月+80万8,800=555万8,400円で、月給・ボーナス・年収いずれも男性のほうが上回っています。

また、同じ男性の月給でも、保健師は32万1,300円、看護師は37万3,500円と、医療関係の他職種より薬剤師のほうが高めです。

ただし、調査データは目安の金額であり、実際にもらえる給料は、就職先・企業の規模・経験年数などによって異なります。この金額が保証されるわけではないことも、あわせて理解しておかなければなりません。

引用元
e-Stat:賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 1
e-Stat:賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 1(ダウンロードデータ)
job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET)):薬剤師 – 職業詳細

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女性薬剤師の年収はどれくらい?キャリアプランのポイントや収入アップの方法を紹介

男性薬剤師が女性の多い職場で気をつけたいこととは?

前述の男女比率を見てもわかるように、調剤薬局やドラッグストアといった薬剤師の職場では、一般的に女性スタッフのほうが多めです。そのような環境で働く男性薬剤師には、円滑な人間関係を築くための配慮がいっそう求められます。

そこで、男性薬剤師が女性の多い職場で気をつけたいことを理解しましょう。職場の雰囲気を把握し、周囲と良好な関係を保つことが、働きやすさにつながります。

1. 距離感

職場で特定の女性スタッフとだけ親しくなると、誤解や不要なトラブルの原因になる場合があります。そのため、誰に対しても公平な態度で接し、一定の距離感を意識することが大切です。

不要ないさかいを避けるべく、女性が多い職場特有の空気感を尊重し、丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。適度な距離感を保つことが、男女ともに安心して働ける職場環境づくりにつながります。

2. 業務の集中

薬剤師の仕事のなかでも、重い物の運搬作業や夜勤、長時間勤務などの体力を要する業務では、男性が頼られやすい傾向があります。しかし、無理を重ねると心身の負担が大きくなるため、業務量が増えすぎないよう注意が必要です。

負荷のかかる仕事があまりに集中している・負担が大きくてきついと感じる場合は、上司などに相談し、業務を分担・調整してもらう姿勢も重要といえるでしょう。

特に人手不足の職場では頼られる場面が増えやすいため、自身の体調を適切に管理し、無理のない働き方を心がけることが大切です。

3. 清潔感

医療現場、特に女性の多い職場では、身だしなみの清潔さが重要です。爪を常に短く切っておく・髪型やヒゲを整える・口臭や体臭に気を配るなど、基本的な身だしなみを徹底しましょう。

清潔感は職場内での評価だけでなく、患者からの印象や安心感にも影響します。第一印象は短時間で決まるため、日頃から身だしなみを意識的に整えておくことで、周囲の人々からの信頼につなげられるでしょう。

男性薬剤師のキャリアプランの例|キャリアアップのポイントとは?

前述したように比較的給料が高い男性薬剤師は、安定した収入と専門性を活かしたキャリアを築きやすい傾向にあります。将来を見据えた計画的なキャリア設計が、年収アップや働き方の選択肢拡大にもつながるため、具体例やポイントをチェックしましょう。

男性薬剤師のキャリアプラン例を紹介

男性薬剤師のキャリアプランの一例を挙げます。

20代:キャリア5年、調剤薬局勤務、年収500万円

30代:キャリア10年、調剤薬局の管理薬剤師に昇進、年収600万円以上

40代:キャリア15年、病院の薬局長や大手薬局のエリアマネージャーとして活躍、年収700万円以上

このように、経験を積み重ねていくことで、薬剤師として安定した高収入と責任あるポジションを目指せる可能性があります。

キャリアアップのポイントとは?

上記の例のように、男性薬剤師がキャリアアップを実現するためには、専門性の強化とスキルの幅を広げる姿勢が欠かせません。そこで、具体的にどうすればいいのかを解説します。

資格を取得する

管理薬剤師のほか、認定薬剤師や専門薬剤師などの資格を取得することで、より専門性の高いスキルが身について評価されやすくなります。

なお、さまざまな資格の認定機関があり、資格の種類も多様です。自分の関心の高い分野で専門スキルを究めるとよいでしょう。

関連記事
薬剤師のキャリアアップには資格取得が有効?おすすめ資格10選を紹介

調剤以外のスキルも磨く

薬剤師として調剤スキルを磨くのはもちろんのこと、マネジメントやIT、データ分析などのスキルを身につけることで、企業薬剤師や医療DX関連職への道も開けます。より業務の幅が広がることにより、転職市場での価値も高まるでしょう。

キャリアアップを目指して転職する際の注意点

転職はキャリア形成において重要な手段の一つですが、計画性がなければ評価を下げる要因にもなりかねません。目標を明確にし、慎重に転職計画を進めることが大切です。そこで、キャリアアップを目指して転職する際の注意点を紹介します。

1. 派遣を選択するなら戦略的に

一般的に転職回数は少ないほうがよく、転職回数が多いと、キャリアの一貫性が評価されにくくなります。

派遣で薬剤師の経験を重ねてもキャリアアップしづらい傾向があるため、派遣として働く場合、期間を決めて正社員登用を狙うなど戦略的なプランを立てることが重要です。

2. 職場は総合的に評価する

転職先に望むものを明確にし、年収や福利厚生だけでなく、自分が成長できる環境かどうかや職場の将来性、ワークライフバランスなども含めて総合的に判断しましょう。自分の価値観に合った職場を選択することが、自身のキャリアへの満足度につながります。

3. キャリアプランに合った職場を選ぶ

薬剤師は需要が多い仕事のため、転職先候補は数多く見つかるかもしれません。

そのなかから、管理職を目指すなら管理薬剤師候補の募集がある職場、専門性を高めたいなら研修制度が充実した環境を選ぶなど、自分のキャリアプランを叶えやすい転職先を見極めることが重要です。

男性薬剤師としてスキルを磨き、経験を積んでキャリアプランを実現しよう!

男性薬剤師は、女性より少ない傾向が見られます。しかし、少数派だから活躍できないというわけではなく、給料も高めです。実務経験を積み重ねたり専門性を高めたりすることで、さらなる高収入とやりがいのあるキャリアを築ける可能性も十分あります。

女性が多い職場ならではの配慮すべき点もあるので、人柄まで含めて評価してもらえるよう心がけるとよいでしょう。資格取得やスキルアップも検討しながら、思い描くキャリアプランに沿って薬剤師としてのスキルを高め、経験を重ねていきましょう。

今後キャリアアップを目指すなら、自分の理想に近づける職場を見つけることが大切です。

リジョブと提携している、薬剤師専門の転職支援サービス「ファーマキャリア」では、求職者一人ひとりのキャリアプランや希望に応じたキャリア相談を行っています。そのうえで、個々の条件を満たす「オーダーメイド求人」を実施しているのが特徴です。

自分ではなかなか見つけられなかった職場に出会えるかもしれません。プロの手を借りて効率的に仕事探しを行い、理想のキャリアプランの実現を目指しましょう。


監修者

この記事の監修者

森正弘
薬剤師専任キャリアアドバイザー
社内MVP受賞

【経歴・実績】
・北海道大学大学院(修士)修了 / 元大手インフラ企業 研究職
・社内受注金額MVP / 成約率41%の実績

【プロフィール】
理系院卒の深い理解と論理的交渉で、週休3日や高年収など他社が敬遠する難条件も実現。
深層心理まで掘り下げ、客観的な利点と欠点を提示します。意見を押し付けず、最終的にはご本人の意思決定を最優先に尊重します。

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