歯科衛生士が下手だとクレームを受けたときは?原因と対処法、予防策を紹介
歯科衛生士として働くなかで、患者からクレームを受けてしまうことがあります。なかには理不尽だと感じるものもあるでしょう。
しかしクレームになりやすい原因を把握し、適切な対処法を身につけることで、トラブルを未然に防いで、患者との良好な関係を築けるようになるでしょう。
この記事では、歯科衛生士がクレームを受ける原因から対処法、そして予防策まで詳しく解説します。
歯科衛生士が下手だとクレームを受ける原因とは?

歯科衛生士が「下手」だとクレームを受ける原因は、技術力に関することだけとは限りません。
ここでは、クレームを受ける主な原因を、技術力の問題とそれ以外の問題に分けて詳しく解説します。
技術力の問題|施術が痛い・雑など
施術の際の痛みや雑な扱いは、患者にとって不快な体験となり、クレームにつながる可能性がおおいにあります。
これは、とくに新人や経験が浅い歯科衛生士に起きやすい問題です。しかし、技術力が不足している場合や、ベテランでも忙しさで気持ちに余裕がない場合にも、同様の状況が生じることがあるでしょう。
具体的にどのような内容がクレームにつながるか、順番に解説します。
1. 施術が痛い
施術中の痛みが強い、または施術後も痛みが残るなど、痛みにまつわるクレームはよくある内容のひとつです。
また、施術後の仕上がりに違和感があったり、痛みが予想以上に残っていたりした場合も、「技術が下手だった」と評価される可能性があります。
痛みの感じ方には個人差があるものの、適切な力加減での処置を心がけることが重要です。
また、痛みが予想される施術の場合は、事前にその可能性を患者に伝えることで、患者の不安を和らげられるでしょう。
2. 施術が雑
器具の扱い方や施術方法が雑になってしまうと、患者に不快な思いをさせてしまい、クレームにつながるケースがあります。
具体的には、下記のような状況が挙げられます。
・バキュームの使い方が原因で、患者の顔に水がかかってしまった
・器具が唇や頬に当たり、痛みを感じさせてしまった
・歯石やプラークの除去が不充分で、施術後も表面にザラつきが残っている など
中途半端な仕上がりや不快感を与えるような施術は、技術不足と受け取られやすい傾向が強いです。そのため、「きちんと処置してもらえなかった」という不満につながる可能性があります。
3. 時間が掛かる
慣れない施術で時間がかかってしまった場合、「段取りが悪い」「手際が悪い」といった印象を与えてしまうことも少なくありません。
また、施術時間が長引いてしまったり、施術室に案内してから待たせる時間が長すぎたりした場合も患者が苛立ち、クレームになってしまうこともあります。
経験を積むことで施術スピードは向上できるため、日ごろの練習や事前の準備をしっかり行い、少しでもスムーズな施術ができるよう心がけましょう。
技術力以外の問題|余裕がない
経験が浅い、技術力が不足しているといった、個人的なスキルの問題以外のことが原因となり、クレームにつながる可能性もあります。そのなかでも、とくに根本的な原因となりうるのが「余裕のなさ」です。
人員の不足や過密スケジュールが慢性的に続いている職場環境では、本来のパフォーマンスを発揮することが難しくなります。
気持ちに余裕がないまま患者と接したり、施術を行ったりすることで、ていねいにできるはずのことが雑になってしまうこともあるでしょう。そうした対応が、結果としてクレームにつながってしまうこともあります。
このような状況の場合は、個人の努力だけでは解決が難しいため、職場全体での環境改善が必要になります。
歯科衛生士が受けやすい施術以外のクレームとは?

歯科衛生士としての施術スキルは充分あるにも関わらず、施術内容以外のところでクレームを受けてしまうこともあります。
ここでは、技術以外の面でクレームになりやすい原因を紹介します。
1. 説明不足
施術前の患者への説明が不充分だと、いくら施術のスキルが高くても、患者に不信感を抱かれ、クレームにつながることがあります。
充分な説明を受けないまま施術が始まってしまうと、患者側は「適当なことをされているのではないか」「本当に必要な処置なのだろうか」といった疑念を抱きやすくなるためです。
そのような事態を避けるため、処置前に、施術の内容やどのくらいの時間がかかりそうかなどを伝えましょう。一言あるだけで、患者の安心感は大きく変わります。
2. 対応が悪い
態度や言葉遣いが不適切だったり、患者をおざなりに扱ったりといった対応の悪さも、クレームにつながりやすいポイントです。
エプロンやタオルの使い方や声かけのタイミングなど、ささいなことでも患者は意外と気にしているものです。
そうしたささいなことでもクレームにつながる可能性があることを念頭に置き、配慮が足りないと感じさせない、ていねいな対応を心がけることが重要です。
クレームを受けたらどうすればいい?

実際にクレームを受けてしまった場合、適切な対応を取ることで、患者との信頼関係を回復できる可能性があります。
ここでは、クレームを受けた際の対応方法について、順を追って解説します。
1. 患者の話をしっかりと聞く
まずは、なにがクレームにつながったのかを把握するため、患者の話を最後までしっかりと聞きましょう。
その際、患者の話を途中で遮ったり、患者の言っていることを疑うような言葉をかけたりしないよう、充分に配慮してください。また、クレームを伝えてきた患者に対して、迷惑そうな態度を取ることのないよう気を付けましょう。
聞く側の態度によって患者が気分を害してしまうと、さらにヒートアップしてしまう恐れもあります。このような事態を避けるためにも、患者の訴える不快感や痛みについて、感情的にならずに内容を客観的に聞き取り、状況を正確に理解することが重要です。
2. 謝罪する
患者に不快な思いをさせてしまったことに対して、謝罪しましょう。これは、クレームの内容に対しての謝罪ではなく、患者に不快感を抱かせたことに対しての謝罪です。
そのうえで、施術者側に非がある場合は、謝罪とともに今後の対応についてもきちんと伝えましょう。もし施術者側に非がないと判断した場合は、安易な回答はせず、上司や院長などに対応を委ねたほうが賢明です。
3. 上司に報告する
クレームを受けた場合は、施術者に非があってもなくても、トラブルの大小にかかわらず必ず上司に報告しましょう。報告しないことが原因で、さらに大きなトラブルに発展する可能性を防ぐためです。
そして、施術者側に非があった場合は、適切な再発防止策を検討しましょう。
なお、相手が悪質なクレーマーだった場合は、職場全体で情報を共有し、今後の対応策を準備しておくことが重要です。
クレームを受けないようにするにはどうすればいい?

クレームは発生してから対処するよりも、発生をあらかじめ防いだほうが、スムーズな診療につながります。
ここでは、クレームを受けないためにはどうすれば良いのか、未然に防ぐ対策を紹介します。
1. 歯科衛生士のスキルを磨く
歯科衛生士自身が技術力の不足を自覚している場合は、自主練習や研修への積極的な参加を通してスキルアップを図ることが重要です。スキルを磨くことで、より痛みの少ない施術や適切なアドバイスを患者に提供できるようになるでしょう。
院内の勉強会はもちろんのこと、外部のセミナーなどにも参加することで、最新の技術や知識を身につける機会が得られます。
さらに専門知識を深めたい場合は、公益社団法人 日本歯科衛生士会が実施している「認定歯科衛生士」などの資格取得にチャレンジするのもおすすめです。
また、歯科衛生士としてのスキルアップや資格取得は、クレーム対策としてだけではなく、転職を検討する際にも役立つでしょう。
2. 患者とのコミュニケーションを見直す
患者との良好な関係があれば、多少の不具合があってもクレームに発展することを防げる可能性が高くなります。そのため、ふだんから患者との何気ない会話を大切にするなど、患者との信頼関係を築けるようなコミュニケーションを心がけましょう。
また、痛みが予想される施術の場合は事前に患者に伝える、施術中の体調や痛みについて気配りをするなどの細やかな気配りも重要です。
信頼関係を築けるようなコミュニケーションができていない場合は、日々の声かけや接し方を見直しましょう。
3. 職場で対策を取る
歯科医院全体でクレーム対策に取り組むことも大切です。
たとえば下記のような対策は、全体での取り組みが必要となります。
・担当が変更になる際、技術力に大きな差がない人、または患者との相性が良さそうな人を担当にする
・余裕を持って施術にあたれるよう、予約間隔を調整する など
このように、歯科医院全体で患者満足度向上に取り組むことで、個人の努力だけでは解決できない根本的な問題の改善につながるでしょう。
4. 患者の意見を反映させる
クレームはもちろん、患者のちょっとした意見や感想も、より良いサービスを提供するための貴重なヒントになります。
寄せられた意見をひとつひとつ真摯に受け止め、日々の施術や対応に反映させ、歯科医院全体のサービス向上につなげていきましょう。
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人手不足による過密スケジュールやサポート体制の欠如など、個人の努力では解決できない職場環境が原因のクレームが続いたり、改善が見込めないケースもあるかもしれません。
そんなときは、転職して新しい環境で自分のスキルを活かすことを考えてみることも選択肢のひとつです。
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技術スキルやコミュニケーションを磨いてクレームを防ごう!

歯科衛生士がクレームを受ける原因は、技術力の問題からコミュニケーション不足、職場環境の問題まで多岐にわたります。しかし、これらの多くは適切な対策を講じることで改善可能です。
まずは自分にできることから始めて、患者により良いサービスを提供できるよう努力してみましょう。
一方で、個人の努力だけでは解決できない、職場環境が原因となっているケースもあります。そのような場合は、新しい職場でスキルを活かすことを検討してみても良いかもしれません。
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