歯科衛生士が女性に人気なのはなぜ?必要なスキル・役立つ資格・応募後の流れも解説
専門性の高い国家資格職でありながら、働く人の多くが女性である仕事はいくつかありますが、歯科衛生士もそのひとつ。歯科医師と協力しながら、患者の歯や口腔内の健康をサポートする仕事です。
そんな歯科衛生士が、「女性に選ばれる理由」は数多く存在します。
この記事では、歯科衛生士が女性に人気の理由やその背景、仕事内容、必要なスキルについて紹介します。役立つ資格や歯科衛生士として就職するためにおさえておきたいポイントもお伝えしますので、参考にしてください。
歯科衛生士に女性が多いのはなぜ?

歯科衛生士に女性が多い理由には、「歯科衛生士法」が大きく関係しています。歯科衛生士の資格や職務について定める歯科衛生士法では、かつて以下のように記されていました。
歯科衛生士とは、厚生労働大臣の免許を受けて、歯科医師の直接の指導の下に、歯牙及び口腔の疾患の予防処置として次に掲げる行為を行うことを業とする女子をいう。
のちに男性も附則として認められたものの、「女子」と明記されていることから、歯科衛生士=女性の仕事というイメージがついたのです。しかし、男性の歯科衛生士も存在し、「女子」の表記を変更するよう要望があり、最終的には「女子」が「者」に改正されました。
とはいえ、女性にとってメリットの多い職業でもあることも相まって、今もなお女性が圧倒的な数を占めています。
引用元
厚生労働省|歯科衛生士法の一部改正の施行について(通知)(◆平成26年10月23日医政発第1023007号)
厚生労働省|歯科衛生士法について
歯科衛生士という職業が女性に人気の理由

歯科衛生士に女性が多いのは、かつての法律が影響していますが、それだけではありません。ここでは、歯科衛生士が女性に人気なのはなぜなのか、その魅力について紹介します。
一生モノになる国家資格
歯科衛生士は国家資格であるため、一度取得すれば一生モノです。国家資格は誰でも簡単に取得できるものではなく、歯科衛生士の場合は、歯科衛生士養成機関で3年以上学び、国家試験に合格する必要があります。
手に職をつけたい女性や、自分自身で生涯稼げる能力を身につけたい女性にとって、一生モノになる歯科衛生士の資格はとても魅力的。
取得すれば、高い専門性を認められた証となり、社会的信用が得られるのもメリットです。
歯科衛生士になる方法については、以下の記事で詳しく紹介していますので、チェックしてください。
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歯科衛生士になるには?免許を取得するまでのルートや費用・国家試験の概要を紹介
安定した収入が得られる
厚生労働省が運営するjob tagによると、ハローワーク掲載の歯科衛生士求人における平均月給は24.9万円です。また、同サイト内の賃金構造基本統計調査をもとにした経験年数別のデータでは、5年目以降の平均給与は29万円以上。
地域や就職先によって違いはありますが、国家資格であることから、比較的安定した収入が得られるという魅力があります。
全国各地に求人がある
歯科衛生士のおもな就職先である歯科診療所(歯科医院)は、全国に6万軒以上あります。街中で見かけるコンビニは5万~6万軒といわれていますが、歯科医院はそれよりもさらに多いのです。
また、就職先は歯科医院だけにとどまらず、病院や市町村、保健所、介護施設など多岐にわたり、有効求人倍率は3倍以上。活躍できる場が豊富にあるため、歯科衛生士としてキャリアを長続きさせることができます。
引用元
厚生労働省|医療施設調査
日本フランチャイズチェーン協会|コンビニエンスストア 統計データ
厚生労働省|2 就業歯科衛生士・歯科技工士及び歯科技工所
job tag|歯科衛生士 - 職業詳細
ブランクがあっても復帰しやすい
一生モノの国家資格であり、求人数も豊富にあるため、ブランクがあっても再就職に困りにくいという点も魅力です。
とくに女性は、結婚や出産、育児などで現場を離れるケースも多く、ブランクが空いてしまうことがあります。しかし、歯科衛生士なら、子育てが落ち着いてからでも復帰を目指しやすいのです。
ライフスタイルに合わせた働き方ができる
フルタイムの正社員以外にも、時短勤務やパートなど働き方の選択肢が豊富で、自分のライフスタイルに合わせやすいのも女性にとってメリットです。
結婚・出産・育児などライフステージが変わったことにより、働き方を見直す人は少なくありません。家庭と両立するために時短やパートを選ぶ人もいます。
また、産休や育休制度を整えている職場も多いため、離職せずに済むケースもあり、復帰前に研修を受けられるところもあるようです。
プライベートの時間を確保しやすい
土曜日に診療する歯科医院が増えていますが、日祝は休みのところがほとんど。診療時間が決まっており、夜勤はありません。そのため、プライベートの時間を確保しやすいことも、この職業ならではの利点のひとつです。
歯科医院は予約制のところも多いため、大幅に診療時間をオーバーすることが少なく、残業になりにくい点も魅力でしょう。
キャリアアップも目指せる
歯科衛生士の資格を持っているだけで仕事はできますが、さらに専門的なスキルを習得できる資格も存在します。キャリアアップしたい人にとって、歯科衛生士の資格を活かしてより高みを目指せるのは、大きな強みです。
歯科衛生士の仕事内容

歯科衛生士の仕事は、虫歯や歯周病の予防、診療の補助、保健指導の3つが中心です。専門的な知識と技術を活かし、口腔の健康維持を支える重要な役割を担っています。
歯科衛生士が担当する業務は、以下の通りです。
・歯垢や歯石の除去
・ブラッシング指導
・歯科医師の診療サポート
・生活習慣や食事に関するアドバイス など
診療サポートでは、器具の準備や受け渡し、バキューム、レントゲン撮影の補助などを行い、歯科医師が治療をスムーズに進められるように努めます。
より詳しい仕事内容については、以下の記事でチェックしてください。
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歯科衛生士の仕事内容とは?歯科医師や歯科助手との違いやおもな就職先・魅力を紹介
歯科衛生士に必要なスキル

歯科衛生士には、高い専門知識と技術が求められ、国家資格の取得が必須です。ほかにも必要なスキルがあるため、以下で紹介します。なお、専門知識や技術以外のスキルは、仕事を通じて身につけられるものも多いため、習得できるよう努力することが大切です。
コミュニケーション能力
歯科衛生士は、患者やスタッフと円滑にコミュニケーションを取ることが求められます。
患者には、不安を払拭する声かけや、分かりやすい説明が必要な場面も多々。また、患者と歯科医師との橋渡し役になることもあります。
さらには、スムーズな治療のために、歯科医師や歯科助手との良好な関係を築き、連携を図れるように努めなければなりません。
協調性
さきほどの内容にも関連しますが、スムーズな治療と患者の安心のためには、歯科医師や歯科助手との連携が欠かせず、協調性が必要です。歯科医院では、お互いの仕事や動きを見ながら、自身のスキルも活かしつつ、チームワークを発揮することが求められます。
精密さや器用さ
歯科衛生士の仕事は、精密さや器用さ、集中力も必要です。身につけた技術をしっかり実践できる力をつけ、ていねいかつ正確に行わなければなりません。ミスは患者を危険にさらすだけでなく、信頼を失ってしまうことにもつながるため、とくに注意しましょう。
向上心
医療は日々進化し、次々と新しい技術が生まれています。歯科衛生士の資格があれば働くことは可能ですが、患者に安心かつ安全なサービスを提供するためには、知識やスキルをアップデートしなければなりません。そのため、新しいことを学ぶ意欲や向上心が不可欠です。
柔軟性
予防措置や歯科医師のサポート時は、患者一人ひとりの症状に合わせて、冷静かつ柔軟な対応が要求されます。
患者によって歯の形や症状、進行具合は違うため、診療の方法もさまざま。ミスや重大な事故を防ぐためにも、落ち着いて臨機応変に対応できるスキルが必要です。
歯科衛生士のキャリアアップに役立つ資格

ここからは、歯科衛生士のキャリアアップに役立つ資格を紹介します。
日本歯科衛生士会|認定歯科衛生士
日本歯科衛生士会の認定歯科衛生士は、特定の専門分野において、高いスキルが認められたことを証明できる資格です。認定分野Aと認定分野Bがあります。いずれも、歯科衛生士業務経験が3年以上で、そのうち各認定分野の実務経験が1年以上ある人が対象です。
認定分野Aは生涯研修制度専門研修や認定研修、実習などを経て、主催団体の審査会による審査に合格すると取得できます。
認定分野A
・生活習慣病予防(特定保健指導-食生活改善指導担当者研修)
・摂食嚥下リハビリテーション
・在宅療養指導・口腔機能管理
・糖尿病予防指導
・医科歯科連携・口腔機能管理
・歯科医療安全管理
認定分野Bは、各分野における審査機関による審査・推薦を受け、日本歯科衛生士会による審査に合格することで取得可能です。
認定分野B
・障害者歯科
・老年歯科
・地域歯科保健
・口腔保健管理
・う蝕予防管理
日本臨床歯周病学会|認定歯科衛生士
日本臨床歯周病学会の認定歯科衛生士は、歯周病に特化した予防や治療の高いスキルが認められていることを証明する資格。日本臨床歯周病学会員歴2年以上かつ歯周治療に3年以上携わっている人が対象です。
いくつかの教育研修を経て、歯周炎患者5症例提示、1症例に関する口頭試問(面接)に合格すると取得できます。
引用元
日本臨床歯周病学会 | 認定歯科衛生士医について
日本臨床歯周病学会|認定歯科衛生士への道
日本口腔インプラント学会|インプラント専門歯科衛生士
日本航空インプラント学会のインプラント専門歯科衛生士は、インプラントに関する高い知識や技術を証明する資格です。
学会の正会員歴2年以上かつインプラント治療の介助やメンテナンスに3年以上携わっている人が対象です。さらに、学術大会と教育講座に2回以上参加し、口腔インプラント専門医からの推薦を受ければ試験を受けられます。
試験内容は、Zoomによる症例プレゼンテーション(口頭試問)です。
引用元
日本口腔インプラント学会|2025年度「インプラント専門歯科衛生士試験」についてのお知らせ
歯科衛生士の求人を探すには?

女性にとって魅力の多い歯科衛生士。自身のライフスタイルや、希望のキャリア形成に合わせて働ける職場を探すにはどうしたらよいのでしょうか。ここからは、歯科衛生士の求人を探すのにおすすめの方法を2つ紹介します。
求人サイトを利用する
求人サイトは、スマホやパソコンから気軽にアクセス可能。掲載数が豊富で、希望条件を選択して、自分好みの求人に絞り込んでチェックできます。サイト上から応募できるのも利点です。
数ある求人サイトのなかでも、「リジョブ」はヘルスケア業界に強く、歯科衛生士の求人が多数掲載されています。詳細な条件が設けられているため、より自身の希望に合う求人を探しやすいでしょう。サイト上から応募だけでなく見学をお願いすることもできます。
歯科医院の公式サイトをチェックする
気になる歯科医院があり、求人サイトで募集が見つからない場合は、歯科医院の公式サイトやSNSなどをチェックしてみるのもおすすめです。採用情報のほか、歯科医院の理念や力を入れている科目などが掲載されていることも多いため、あわせて見ておきましょう。
求人応募後の流れ

理想の求人に応募したあとは、必要書類の提出→面接の流れが一般的です。応募先によって異なりますが、履歴書とあわせて職務経歴書が必要になることもあります。
ここからは、各書類の準備と面接対策について見ていきましょう。
履歴書・職務経歴書の準備
履歴書は、丁寧かつ正確に記入することが重要です。誤字・脱字に注意し、ミスがあれば新しい用紙に書き直します。志望動機や自己PRはとくに重視される項目であるため、応募先に合った内容で明確に記入しましょう。
職務経歴書は縦型のA4用紙1〜2枚に、医院名や勤務期間、担当業務を具体的に記載します。担当業務は、箇条書きで見やすくしましょう。さらに、実績やスキルもアピールすることが大切です。
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面接対策
面接は、受け答えの内容だけでなく、身だしなみや姿勢などもチェックされます。スーツにシワや汚れがないかをあらかじめ確認し、髪型やメイクも含めて清潔感のある装いで臨みましょう。
面接はあらゆる質問がなされますが、志望動機は必ず聞かれる項目です。まずは志望理由を述べ、その理由にまつわるエピソード、就職後どのように貢献したいかの順で話すと伝わりやすくなります。事前に練習しておくと安心です。
女性にとって歯科衛生士は魅力的な仕事!

歯科衛生士は、かつて女性しかなれなかった職業です。現在は男女問わず取得できますが、女性からの人気が根強いまま。
その理由は、一生モノの国家資格で安定した収入が得られ、離職しても復帰しやすいためです。さらに、求人数が豊富で柔軟な働き方ができるところも多く、ライフステージが変わっても続けやすいというのも女性にとって魅力があります。
さまざまな職場がありますが、より自分にとって働きやすい環境を探したいという人は、ぜひリジョブをチェックしてみてください。リジョブには「時短勤務OK」「年齢不問」「主婦歓迎」など、女性が働きやすい条件が豊富にあります。
患者層や立地なども指定できるため、自分にピッタリの求人が見つかるはずです。





