歯科衛生士の転職理由は?退職理由の伝え方と転職を成功させるコツも紹介
歯科衛生士として経験を重ねるなかで、働き方や職場に違和感を覚える瞬間は誰にでもあるものです。実際、転職を経験している歯科衛生士は少なくありません。
この記事では、歯科衛生士の転職事情やよくある理由、退職時の注意点、そして転職を成功させるためのポイントまで詳しく解説します。今の働き方を見直したい人や、自分に合った職場を見つけたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
歯科衛生士の転職事情

歯科衛生士の転職事情について、歯科衛生士会の令和7年「第10回歯科衛生士の勤務実態調査報告書」をもとに見ていきましょう。
なお、このデータは回答率が35.5%と低いため、実情とは異なる可能性もあります。
引用元
日本歯科衛生士会|第10回歯科衛生士の勤務実態調査報告書
転職経験ありは8割以上
歯科衛生士が転職することは、それほど珍しくありません。
歯科衛生士会の調査によれば、歯科衛生士の8割以上が、転職(勤務先の変更)を経験しています。転職回数が1回の人の割合は21.8%です。2回経験した人は19.6%、3回経験した人は17.1%、4回以上転職経験がある人は22.3%となっています。
転職を考えたことがある人は6割以上
同調査では、転職を考えたことがある、または現在考えている歯科衛生士の割合は、6割以上です。歯科衛生士として別の職場に変えたいという人もいれば、歯科衛生士を継続したくないという人も少数います。
歯科衛生士のおもな転職理由

歯科衛生士が転職する理由はさまざまで、ライフスタイルの変化や待遇、職場環境などがあります。以下では、歯科衛生士の転職理由として多いものを6つに絞って紹介します。
結婚・出産・育児などライフスタイルが変わった
歯科衛生士は、女性が圧倒的な数を占めています。その割合は、99.5%です。そのため、結婚や出産、育児など自身のライフスタイルが変わったことにより、転職することも少なくありません。
たとえば、結婚による転居で、職場を離れなければならなくなったケースもあります。また、将来のことを考えて、産休や育休などの福利厚生が整っている職場への転職を決めることも。産休や育休が取れないところでは、妊娠をきっかけに退職せざるを得ない場合もあります。
経営者や同僚との人間関係
歯科衛生士が働く歯科医院の多くは、小規模の個人経営です。経営者である院長と距離が近く、スタッフの人数も限られています。仕事上、院長や同僚と接することは避けられません。そこで人間関係がうまくいかずにストレスを抱え、転職につながることもあります。
人間関係は、自分自身の努力だけで改善するのは難しいため、辞める原因になりやすいです。
給与・待遇
個人経営が多い歯科医院は、職場によって給与や待遇が大きく異なります。そのため、仕事量に対し、給料が見合わないと不満を感じる人も。社会保険や休暇制度が整備されていない歯科医院も、スタッフの満足度が下がりやすいです。
歯科衛生士の求人は全国各地にあり、比較対象が非常に多いため、転職に踏み切る人もいます。
勤務時間
最近は、土曜日に診療している歯科医院が増えており、休診日は日祝のみでなかなか休みが取りづらい職場もあるようです。また、午前の診療が長引けば、その分お昼休憩が短くなります。そういった休日数や勤務時間に納得がいかない人も、少なくありません。
予約制の歯科医院では、大幅に勤務時間をオーバーすることは少ないですが、患者が遅刻したり、診療が長引いたりして残業になることもあります。もともと残業が少ない職場で、イレギュラーが頻発すると不満に感じやすいです。
職場環境
職場環境を理由に、転職する人も多いです。職場に対する不満として、以下のようなことが挙げられます。
・少人数で回しているので教育環境が整っていない
・歯科医師しかできない仕事を任される
・同じ仕事ばかりで新しい分野が学べない
・コスト削減を優先して衛生管理が杜撰になっている など
こういった問題が、どこにでもあるというわけではありません。しかし、一部では、上記のような劣悪な環境もあり、そこから脱したいという思いで転職を選ぶ人もいます。
自身のスキルアップ
歯科医院によって力を入れている分野が異なるため、自身のスキルアップを目的に転職する人もいます。興味がある分野の専門性を高めたいというケースや、自身のスキルをより活かせる場所で働きたいなど、ポジティブな理由が多いです。
退職の意向を伝えるときのポイント

退職を決めたら、就業規則などで退職の申し出が必要な時期を確認し、きちんと伝えることが大切です。退職の意向を伝えるのには勇気がいるかもしれませんが、以下でポイントを紹介するので参考にしてください。
最初に院長や施設の代表者に伝える
円満に退職するために、退職の意思は最初に院長や代表者に伝えましょう。さきに同僚や上司に相談して、又聞きで院長や代表者の耳に入ってしまうのを避けるためです。
院長や代表者に話が漏れてしまった場合、気まずくなったり職場の雰囲気を乱したりしてしまうことになりかねず、トラブルにつながることも考えられます。
嘘や不満を避けて正直に伝える
退職を申し出るときは、嘘をついたり不満をそのまま話したりするのではなく、根源にある理由をポジティブに言い換えて伝えることが大切です。
嘘をつくと怪しまれたり、のちのち辻褄が合わなくなったりして、退職までの期間に居づらくなる可能性があります。かといって、不満をそのままぶつけるのは、社会人としてNGです。
嘘や不満は、トラブルになったり職場の雰囲気を悪くしたりする恐れもあります。
ライフスタイルの変化による退職の場合は、自身の状況や考えを正直に伝えるとよいでしょう。
感謝の言葉を添える
たとえ職場に不満があったとしても、働いている期間で学んだことがあったはずです。その環境にいられたことへの感謝を伝えると、角が立ちにくいでしょう。
「新卒のときからお世話になり、歯科衛生士としての基礎を築かせていただけたことに大変感謝しております。」など、自分にとって有意義な経験であったことを述べるのがおすすめです。
転職を成功させるコツ

ここからは、歯科衛生士が転職を成功させるためのコツを3つ紹介します。
1. 転職理由を明確にして希望条件や強みを洗い出す
転職を決めた理由を見つめなおしたうえで、譲れない条件や自分の強み、活かせる経験などを洗い出しましょう。次の職場ではどういったことをしたいのか、そこで自分の強みはどのように活かせるかを整理しておくことが大切です。
2. 情報収集する
条件や自身の強みがはっきりしたら、転職先の目星をつけ、募集要項や職場環境、求める人物像などの情報収集をします。可能であれば、職場の見学もおすすめです。転職先の探し方については、次章で紹介します。
3. 必要書類や面接の準備をていねいに行う
転職活動では、履歴書や職務経歴書の提出が求められ、面接が行われるのが一般的です。きちんとマナーをおさえ、ていねいに準備しましょう。書類の書き方や面接対策については、のちほど詳しくお伝えします。
自分に合った転職先を探すには?

転職を成功させるためには、自分に合った職場を探すことが大切です。洗い出した条件や自身のスキル、強みなどをもとに、求人サイトやエージェントを活用すると効率よく探せます。
転職エージェントを活用する
転職エージェントを活用すると、キャリアアドバイザーを通じて求人紹介が受けられます。また、志望先との交渉や面接対策などのサポートもあり、はじめての転職でも安心して進められるのが大きな強みです。
一方で、連絡頻度や担当との相性によってストレスを感じることもあります。自分のペースで転職活動を進めにくい点にも、注意が必要です。
求人サイトで検索・応募
求人サイトは、Web上に求人情報が集約されています。希望の条件を当てはめると、該当する求人だけを検索でき、画面上で応募まで完結するのが特徴です。スマホやパソコンから、好きなタイミングでアクセスできます。
ただし、使用する求人サイトによっては掲載数が少ないこともあるため、複数のサイトを併用するとよいでしょう。
数ある求人サイトのなかでも、「リジョブ」はヘルスケア業界に強く、歯科衛生士の求人を豊富に扱っているため、とくにおすすめです。転職満足度※98%と利用者からの評価が非常に高いサイトなので、これから転職先を探す人にはまさにぴったりでしょう。
※リジョブ経由で採用された1,242名を対象に実施した満足度自社調査より(実施期間:2023年2月8日〜2023年3月8日)
歯科衛生士の履歴書や職務経歴書を書くときのポイント

ここからは、転職活動時に必要な履歴書と職務経歴書のポイントを紹介します。
履歴書は書き方のマナーと志望動機が重要
履歴書は、書類選考の第一関門。ていねいな字を心がけ、誤字や脱字のないようにするなど、基本的なマナーを守ることで印象が大きく変わります。学校名や資格名は正式名称で記入し、空欄を残さないようにしましょう。
記入項目のなかでも志望動機は、採用担当者がとくに重視している項目です。なぜその職場を選んだのか、どのように貢献できるかを具体的に述べることで、採用担当者に熱意を伝えられます。
以下の記事で、志望動機の書き方や例文を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
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【例文あり】歯科衛生士の志望動機の書き方と履歴書や面接のポイント
職務経歴書は職務内容と自己PRが大切
職務経歴書は、自分のこれまでの経験やスキルを具体的に伝える書類です。業務内容は箇条書きですべて記入し、どんな役割を担っていたのか、成果や工夫した点なども盛り込むと説得力が増します。
最後に自己PR欄を設け、自分の強みや人柄、仕事への姿勢などをアピールするのがおすすめです。単なる実績の羅列ではなく、応募先の職場でどう活かせるかを意識して書くことで、読み手が「一緒に働きたい」と感じられる内容になるでしょう。
【例文あり】歯科衛生士の面接対策

面接では、身だしなみやマナーが見られるほか、人となりや熱意がチェックされます。清潔感のある服装や髪型を心がけ、時間に余裕をもって到着しましょう。言葉遣いや姿勢にも注意し、明るくていねいな対応を意識すると好印象を与えられます。
志望動機や転職理由は必ず聞かれるため、どのように伝えるかを考えておくことが大切です。具体的なエピソードを述べると、意欲や前向きな姿勢が伝わります。
ここでは、転職理由の回答例と、歯科衛生士の面接でよくある質問を紹介しますので、回答内容を考えるときの参考にしてください。
転職理由の回答例
ライフスタイルの変化による転職
子育てをしながらも、歯科衛生士としてキャリアを途絶えさせることなく、継続的にスキルを磨きたいと思い転職を決意しました。貴院の長く安心して働ける環境で、患者様に寄り添ったケアを提供して参ります。
職場環境に起因する転職
チームで連携しながら、一人ひとりの患者様を大切にする環境で成長したいと考え、転職を決意しました。前職は少人数体制で一人あたりの業務幅が広かったため、貴院の「一人ひとりに最適なケアを提供するチーム医療」という姿勢に魅力を感じています。
スキルアップを目的とした転職
これまで一般歯科で経験を積んできましたが、予防歯科や保健指導の専門性をより高めたいと考えて転職を希望しました。患者様の歯科疾患の発病を防ぐことに注力している貴院で、これまでの経験を活かしながら患者様の健康意識を育むサポートをしたいです。
その他面接でよくある質問
歯科衛生士の面接では、志望動機や転職理由以外にも以下のような質問がなされます。
・歯科衛生士を目指した理由はなんですか?
・これまでどのような業務を経験してきましたか?
・自分の長所と短所を教えてください
・今後、どのようなスキルを伸ばしていきたいですか?
・診療に抵抗がある患者さんとはどのように接しますか?
・ストレス解消法はありますか?
・なにか質問はありますか?(逆質問)
想定される質問に対し、スムーズに受け答えができるよう練習しておくと安心です。
歯科衛生士の転職は前向きさを伝えることが大切!

歯科衛生士の転職は、珍しいことではありません。転職を決めたら、まずは院長や代表者に伝えることが大切です。嘘や不満を述べるのではなく、「今後どうなりたいか」を軸にポジティブに言い換えましょう。感謝の気持ちも忘れないでください。
転職を成功させるためには、退職理由を明確にし、希望条件や強みを洗い出すのがポイント。情報収集したうえで、これまでの経験をどのように活かせるかを考えましょう。応募先では志望動機や転職理由が聞かれるため、前向きな姿勢を示すことが大切です。
自分に合った職場を探す際は、ぜひリジョブを活用してください。リジョブは豊富な条件を設けており、即戦力を必要としている求人も多数掲載しています。希望条件にピッタリな求人がきっと見つかるはずです。





