夢を叶える「飛び込んじゃえ!」スピリット【Pono主宰 片岡貴美子さん】#1

やりたいことが漠然としていて、何をすればいいのか分からない…そんな想いを抱えている方もいるでしょう。今回ご紹介するprivate salon Ponoを主宰するセラピストの片岡貴美子さんも、そのおひとり。漠然とした夢を追い求めながら、次第に夢を具現化していきました。

前編では、大学を卒業して一般企業に入社したもののストレスフルな毎日を送ったこと、手に職をつけたくてリラクゼーションサロンに転職したこと、アロマセラピスト養成スクールで身につけた知識を実践するためにエステティックサロンに転職したことについて伺います。

KATAOKA'S PROFILE

お名前

片岡貴美子

出身地

東京都

出身学校

東洋大学 社会学部社会福祉学科

プライベートの過ごし方 

猫と遊ぶ。料理

趣味・ハマっていること

お笑い鑑賞。読書。ゲーム

仕事へのこだわり

仕事道具でもある手のケアを徹底

やりたいことが見つからず、ストレスフルな毎日を過ごしたOL時代

いちばんの仕事道具でもある手。手荒れや乾燥を防ぐためにハンドクリームは手放せないそう。

――もともと美容に興味があったんですか?

化粧品やメイクには興味はありましたが、学生の時は美容を仕事にしようとは思っていませんでした。なので、大学も親の介護に役立つかもしれないと思って福祉学科に進学しました。

――卒業後は?

まったくの文系なのに、化粧品の研究と製造を行っている会社に就職しました(笑)。周りはほぼ理系の中に文系がひとり。何をすればいいのか分からなくて辛かったですね。

今になって考えれば、自分からいろいろ提案するとか、やりたいことを見つける努力をすればよかったんですが、当時はそこまで思い至りませんでした。

――社会人になりたてですから、気持ちに余裕はないですよね。

辞めたくて仕方なかったんですが、親から「石の上にも三年」と言われていたので、三年間は勤め続けようと決めていました。親に対する意地もあったのかもしれません(笑)。

胃がキリキリ痛むし、顔中にニキビができるし、ストレスって本当にすごいんですね。

――よく耐えられましたね。

同僚や上司にはすごく恵まれていたと思います。学生時代から「香り」が好きで、会社でもそんな話をしていたんでしょうね。上司から「香りに興味があるならアロマセラピーを勉強してみたら?」って、教わったんです。

――今から20年ちょっと前ですね。

アロマセラピーが日本に紹介されはじめた頃でしょうか。私も上司に教わって、「そんな職業があるんだ!」というのを初めて知りました。

――それからスクールに通い始めたんですか?

会社勤めをしながらスクールに通うのは時間的にも難しかったので、まずは会社を辞めてから…と思っていました。

前の会社は社内結婚が多かったんですが、どうも私の性に合わないなと。旦那さんや子どものために時間を費やすのがピンときませんでした。それで独身でも一生食べていける仕事を見つけたかったんです。

手に職をつけるためにリラクゼーションサロンに転職

一般企業にお勤めして、「OLには向かない」と自覚したとか。

――次のお勤め先はどうやって探したんですか?

リラクゼーションサロンに勤めて、手に職をつけようと思いました。それで4~5店ほどマッサージを受けて判断しました。

――転職するのを前提で施術を受けたんですか?

サロンやスタッフさんたちの雰囲気、施術の気持ちよさなどで「ここがいい!」というサロンを見つけました。

――何が基準になりましたか?

担当してくれたスタッフの施術がすごく上手だったんです。コリがほぐれるってこういうことか…というくらい。お店の雰囲気もよかったので、すぐ採用試験を受けました。

――実際に転職して、いかがでしたか?

何も知らない状態だったので覚えることだらけでした。ツボの位置だけじゃなくて、骨格や筋肉、神経の位置も覚えなくてはいけないし、ツボを押すときの角度や強さを覚えるのが大変でした。毎日ずっと練習していたので、親指が痛くて痛くて。

――指を痛めそうですね。

1000本ノックじゃないですが、ひたすら練習して覚えるしかないんですよね。私が覚えるまで、先輩たちも練習台になってくれました。

――どの位でお客さまの施術に入れるようになるんですか?

人によってまちまちですが、私は三か月かかりました。

お客さまの反応を見ると自分の力量が分かるので、最初のころは辛かったですね。「満足していただけなかった」と思うと申し訳なくて。

逆に指名をいただくと励みになりますし、嬉しかったですね。

――最初の指名、覚えていますか?

もちろんです。デビューから2週間くらいでキャリアウーマン的な方が指名してくださったんです。先輩たちも自分事のように喜んでくださったんですよ。

――アロマのスクールへは?

リラクゼーションサロンには正社員として入社しましたが、スクールに通うとなると時間的に難しいんです。それで時間が自由になるパートタイマーに変えてもらいました。

――すぐ切り替えてもらえたんですか?

スタッフの皆さんにはアロマのスクールに通いたいという話をしていたので、「行っておいで」という感じで快く認めてもらえました。

顔のニキビのせいでエステサロンへの転職に大苦戦

施術の前には必ず指先をチェックして、爪をヤスリで整えているそう。

――アロマテラピストの養成スクールに通ってから、どうなさったんですか?

実践を積みたかったので、エステティックサロンに転職しました。

――エステサロンの施術はリラクゼーションサロンとは違いますものね。

エステだとボディだけじゃなくてフェイシャルもあるし、化粧品の販売をしているところもありますよね。それでなかなか決まらなかったんですよ。

――どういう意味ですか?

最初に就職した会社でニキビができて以来、何をやっても治らなかったんです。転職活動していても、「その肌ではちょっと…」って、何社も断られてしまったんです。

――どうなさったんですか?

外側から塗ってもダメなら内側から何とかしよう、と思って朝食に野菜スムージーを飲むようにしました。そうしたら、みるみる赤みが引いたんです。胃腸の調子を整えることが自分には必要だったようです。おかげでエステティックサロンに転職することができました。

――よかったですね。転職後は?

整体のマッサージ技術は習得していましたが、エステティックの施術はスクールで学んだ程度。しかも、転職先で探していた人材がサロンの店長だったんです。きっと会社側も「雇ったけれど、この人で大丈夫か?」って思ったでしょうね(笑)。マッサージなど施術の研修を受けて、店長として店舗に立つことができました。

――研修はいかがでしたか?

お顔はパーツが小さくて皮膚も薄い。力加減や手の密着度合い、リズムなどがより敏感にキャッチされる場所なんです。

私がしっかり覚えるまで、みっちり教えてもらえたので本当に助かりました。

いったん一般企業に就職したものの、手に職を身につけるべくリラクゼーションサロンとエステティックサロンに転職をした片岡さん。アロマテラピストの資格と技術を身につけ、自分の進むべき道を開拓してきました。

後編では、転職したエステティックサロンが倒産したのを機に独立の準備を始めたこと、いざ独立というタイミングでお父さまが亡くなり実家の家業と板挟みになったこと、初めてのサロン経営で「やりたいこと」がたくさんあって絞りきれなかったことについてご紹介します。

撮影/森 浩司

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