約20年続くプライベートネイルサロン。丁寧な施術でお客さまの信頼を獲得する『ディーネ』の集客術に迫る
白金高輪駅から徒歩約５分、マンションの一室にあるプライベートサロン『ディーネ』。約20年にわたりサロンを続け、創業当初から通い続けるお客さまもいるという人気店です。そんな『ディーネ』が多くのお客さまから信頼を得ている背景には、丁寧な施術やメニューへのこだわりがありました。
今回は代表の柳原京子さんにインタビュー。安定した集客を得るための極意を伺いました。
丁寧なカウンセリングとケアでお客さまの信頼を得る
————まずは『ディーネ』が人気を集めている理由は、どのようなポイントにあるとお考えでしょうか？
「基本のカウンセリングやケアを丁寧に行なっているからだと思います。『ディーネ』では、仕上がりの美しさやネイルの持ちをよくするため、最初のカウンセリングでしっかりとお客さまの状況を把握し、それに基づいたケアを徹底してきました。
カウンセリングでは、ご希望のデザインだけでなく、『趣味や家事、お仕事などでどのように手を使っているのか』といったライフワークも聞いています。なぜならお客さまの職業を聞くことで、デザインの制限を把握できるからです。たとえば接客業の方であるとわかったら『あまり派手なデザインができないのではないか？』と考えて、よりシンプルなネイルをご提案しています。また、趣味や家事で手をよく使う方はささくれなど手荒れに悩む方が多いです。そのような方にはよりケアを丁寧に行うようにしています。
お客さまのなかには、ご希望を自分から伝えることが苦手な方もいますから、ヒアリングを通して私が先に気がつくことはとても大切ですね。お客さまからは『カウンセリングやケアが丁寧で信頼できる』といったうれしい声をいただいています」
ネイルサロンの少ない近隣のお客さまをターゲットに
————新規のお客さまの獲得方法について教えてください。
「オープン当初は近隣に住んでいる方をターゲットに、手作りのチラシを1,000部ほど配布しました。チラシにはメニュー内容とサロン案内を書き、クーポンも付けました。地道に活動を続けたところ少しずつお客さまが増えていき、集客が安定したのは半年くらい経った頃だったと思います。
ちなみに開店とともにホームページも作成していましたが、当時は今ほど気軽にインターネットにアクセスすることができなかったため、それほど効果はありませんでした。最近はネイルサロンの検索サイトから『ディーネ』を知ってくださる方が増えてきましたね」
————オープンの際に工夫されたことはありますか？
「ネイルサロンが少ないエリアを調べて出店場所を決めました。やはり競合が多いと新規の集客は難しくなりますからね。当時の白金高輪には、住宅街で需要があるにもかかわらずサロンがまったくありませんでした。そこで出店をしたところ、狙い通り『興味はあるけどどこに行けばいいかわからない』と思っている人の目にうまくとまり、多くの方が足を運んでくださいました。今も、お客さまは近くにお住まいの方や近辺で働いている方がほとんどです」
わかりやすい表示と価格設定で安心感を提供
————メニューのこだわりがあれば教えてください。
「メニュー自体にはそれほど大きな特徴はありませんが、サンプルの見せ方はとても工夫しています。まずそれぞれのサンプルを白いボードにきれいに張り付け、その下に『寒いヨーロッパの冬をイメージした作品』、『オフィスで目立ちすぎずにビンテージ風ネイルが楽しめます』といった、そのデザインの詳しい説明を添えていることが特徴です。さらに、誰が見ても一目で価格がわかるようにするため、金額も明記しています。
料金を明記している理由は、お客さまのストレスを減らすためです。ネイルサロンのなかには、気が付いたら料金がプラスされているなど、価格を明確に伝えないお店もあります。実際に、お客さまからそういったサロンへの不満を聞いたこともあったので『ディーネ』では、サンプルに金額を記載することにしました。『わかりやすくてうれしい』と好評をいただいていますね。
また、サンプルすべてをお客さまが見える場所に置くことで、施術をしながら『次はこのネイルがしたい』といった話しになり、リピートにもつながります。その際、次回の金額がはっきりわかることもポイントですね。次に来るイメージが湧くように工夫しています」
安定した集客を得る極意
2001年のオープン以来、お客さまの信頼を得て愛され続けている『ディーネ』。安定した集客を実現するサロン作りの極意をまとめると下記の3つでした。
１.丁寧なケアとカウンセリングでお客さまの信頼を得る
２.近隣のお客さまをターゲットに集客を行う
３.わかりやすい表示と価格設定で安心感を提供
後編ではサロンのアピール方法について迫ります。
▽後編はこちら▽
SNSを目的に応じて使い分けして効果的にアピール！常に新しい情報を取り入れ、特別感を提供する『ディーネ』の経営術に迫る>>
