SNSを目的に応じて使い分けして効果的にアピール!常に新しい情報を取り入れ、特別感を提供する『ディーネ』の経営術に迫る
丁寧なカウンセリングとお客さま目線に立ったケアで安定した集客を実現している『ディーネ』。プライベート空間のなかで高い技術力と細やかな気遣いを生かし、幅広い年齢の方から支持を得ています。そんな人気の背景には、サロンの魅力を上手に伝える発信やお客さまにとってベストなものを提供するための考えがありました。
後編では発信の工夫や情報収集の方法について迫ります。
SNSを最大限活用しサロンをアピール
————発信のこだわりがあれば教えてください。
「使えるツールはすべて使って、サロンをアピールしています。現在使用しているのは、ホームページを中心にインスタグラム、ツイッター、フェイスブック、ブログ、YouTubeです。メインに使っているのはインスタグラムで、サンプルや仕上がりなどの写真をアップしています。ネイルのデザインがすぐにわかるため効果的ですね。
また、ブログにも力を入れています。ページ作りのこだわりは、顔写真を載せることはもちろん、生い立ちや資格などのプロフィール情報を詳しく記載していることです。さらに、音楽やミュージカルが好きという趣味についても載せています。
細かく書いている理由は、お客さまに安心感を提供するためです。『ディーネ』はマンションの一室にあるため、先に情報をお伝えしておかなければ、新規のお客さまは『どんな施術者がいるのかわからない』と不安に思いますからね。
施術中の会話が弾むこともメリットのひとつです。『猫が好きです』という一文を載せていることで、ペットの話で盛り上がったこともありました。
お客さまの信頼をつかむためには、SNSやブログを通してこちらの情報をオープンにすることはとても大切です。これからも、お客さまの不安を少しでも取り除くために、SNSには力を入れていきたいですね」
————YouTubeではどのようなことを発信されているのですか。
「セルフネイルをされる方に向けて、技術や道具を紹介しています。YouTubeを始めた理由はネイルをもっと気軽に楽しむ人が増えてほしいと思ったからです。そのため、使用するジェルなどは専門店以外でも買える商品を選んでいます。
現在登録者数は4,000人ほどなので、もっと力を入れてこれからも多くの人にネイルの魅力を伝えていきたいですね。ちなみに、私はネイリストになる前はIT関係の仕事をしていたのでインターネットのツールの扱いは得意分野なんです(笑)」
独自のデザインやプライベートな空間で特別感を提供する
————情報収集はどのように行なっていますか?
「デザインについては海外のインスタグラムを参考にしています。日本で流行っているものを追いかけても他のサロンでできてしまいますからね。スタンダードなものや日本の流行も押さえつつ、プラスで『ディーネ』独特のデザインがあることを売りにしています。
最近参考にしているのは人気の上位に出てくるロシア系のネイルで、ゴージャスでセクシーな大人のデザインが、40代〜50代のお客さまが多い『ディーネ』にマッチしています。ただし、シンプルなデザインを好む主婦や働く方が多いので、よいデザインがあれば日本人の好みに合うようアレンジしてネイルチップを作るようにしていますね」
————プライベートサロンを円滑に運営するコツはありますか?
「『自分だけの空間』という特別感を提供することです。そのために予約時間には余裕を持たせて、常にお客さまとマンツーマンでいる環境を整えています。お客さま同士が出会ってしまうと、居心地はよくないですからね。
またメモをこまめにとることも、スムーズに運営をするコツのひとつです。私は、隙間時間に何をすべきか手帳に細かく記入して管理しています。やるべきことを決めていないとついつい休みの時間になってしまうからです。
他にも、通勤時間などにデザインが思いついたらすぐにメモをしています。職場でデザインを作る時間を確保しても、なかなか思いつきませんからね。チップの作成にはそれほど時間がかからないので、アイデアのヒントを残しておけば、サンプルを早く作ることができます。時間を上手く使うために、日頃からメモを取る習慣を身に着けることは大切ですね」
自分に合った方法でお客さまにベストなサービスを届ける
————他に力を入れていることがあれば教えてください。
「気になるものがあれば積極的にセミナーなどに参加して、新しい情報を取り入れています。最近では『スタンピングネイル』というスタンプでデコレーションができる道具を導入しました。ネイリストのなかにはすべて手書きにこだわる人が多く、以前の私もそうでした。しかし、お客さまにとってそんなこだわりは関係ありません。早くてきれいで持ちがいい、メリットしかないものはどんどん取り入れるべきだという考えに変わってきました。
道具も、最近はジェルで書くことにこだわる方が多いと思いますが、私はネイルを始めた当初から使用している絵の具が描きやすいのでどちらも使っています。新しい、古いは関係なくサロンとお客さまにとってベストなことを常に考えていますね。
プライベートサロンだからこそ、自分の判断でいろいろと取捨選択できるのはよい点です。こだわりも大切ですがこれからも柔軟にさまざまなことにチャレンジしていこうと思います」
サロンの魅力を上手にアピールする極意
ネイルの最新情報から独特なデザインまで、日々多くの発信を続ける『ディーネ』。サロンの魅力を上手にアピールする極意をまとめると下記の3つでした。
1.SNSぞれぞれの強みを最大限活用しサロンをアピールする
2.独自のデザインやプライベートな空間で特別感を提供する
3.自分に合った方法でお客さまにベストなサービスを届ける
今後もお客さまとよい距離感を保ちサロンを続けていきたいという柳原さん。長くサロンを続ける秘訣として、「自分のペースを理解して続けていくことが大切だと思います」と語ってくださいました。独自のデザインを試してみたい方、プライベートサロンに興味がある経営者の方は、サロンに足を運んでみてはいかがでしょうか?
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約20年続くプライベートネイルサロン。丁寧な施術でお客さまの信頼を獲得する『ディーネ』の集客術に迫る>>