キーワードは好きのシェアリング!『セルフネイル部』プロデューサー高橋麻美さんの新しい働き方を実現する自己ブランディング術に迫る
フォロワー目線に立ったメディア運営で成長を続ける『セルフネイル部』。 そんな人気のプラットフォームを作った高橋麻美さんはSNSを活用し、従来では考えられなかったスタイルで活躍しています。現在の働き方は、千葉県野田市の自宅兼ネイルサロンで週4日施術、3日はギンザシックス内のオフィスでPRの仕事に携わっているというから驚きです。
後編では、新しい働き方を実現した高橋さんの自己ブランディングの方法に迫ります。
自分の強みを届けるコツは「遠い」と感じさせない距離感を保つこと
————自己ブランディングで大切にしていることを教えてください。
「自らコミュニケーションを図ったほうが活動は盛り上がり、アカウントやハッシュタグの熱量も上がるので、フォロワーさんに触れることができる距離感を保つことが大切です。業界を見ていると、芸能人のように手の届かない存在として自分を打ち出す方を時折見受けます。言い換えると、憧れを抱かせるスタイルですね。
しかし、私はその方法は発信が一方通行になってしまうため逆効果だと思います。受け手側が気軽にメッセージを送ることができないため、反応が見えにくく本当に効果的な発信ができているのかがわかりづらいからです。
一方、フォロワーさんと会話のキャッチボールができる距離を保っていれば素直な反響が返ってくるので、発信に対する数字がそれほど盛り上がらなければ、『どこがよくなかったのだろう』と振り返り、ブラッシュアップすることもできます。発信方法の改善につながるため、受け手と離れすぎないことはとても重要です。『見える化』という言葉がマッチするかもしれませんね」
新しい働き方のヒントは、好きのシェアリング
————「SNSを活用した新しい働き方」を実現するためには、どのようなポイントを意識すればよいのでしょうか?
「キーワードは『好きのシェアリング』です。『自分と同じ好きなモノやコトを持っている方を後押しする』と、言い換えてもよいかもしれません。私の場合はそれがネイルでした。
『セルフネイル部』でも、経営しているサロンでも、ネイル好きをサポートすることが私の仕事です。そして、より多くの方々を後押しするために『セルフネイル部』というプラットフォームを作ったところ、それがたまたまうまくいったのだと思います。
これからの時代は、ますます好きのシェアリングがビジネスにつながっていくと感じていますね。『共感を生むことや共鳴を受けることが、何かを大きくするきっかけになる』と言い換えてもよいかもしれません」
「好きのシェアリング」を実現する3ステップとは
————それでは「好きのシェアリング」を実現するために、大切なことを教えてください。
「まずは自分の好きなモノ・コトを肯定すること。いろいろな方と交流していると会話のなかで、『好きとはまだ言えません』と自分の興味があることを前向きに認めない方がいらっしゃいますが、もっと素直に好きなモノを肯定してよいと思います。そして周りの人に積極的に伝えること、つまり『体験の共有導線を自ら作ること』が大切です。
次のステップは、好きで終わらせないこと。誰かを後押しするためには力が必要ですから、学校に通ったり、本を買って勉強したりと自分のスキルを高めることはやはり大切です。私の場合はPBアカデミーで資格を取得しました。
続いてのステップは、好きなモノを自分なりにカスタマイズすること。得意なことと、掛け合わせると言ってもいいかもしれません。写真が得意ならば作品を撮って発信する、文章に自信があればブログを執筆する、トークが好きな方はユーチューブチャンネルを開設する、もっと別ジャンルと掛け合わせてもおもしろいかもしれません。自分の好きなこと同士を掛け合わせると広がりができると思いますね。いろいろと自分の強みを作る方法はありますが、結局最後は『人間性が大切』だと私は思っています」
————なぜ最後には「人間性」が重要なのでしょうか?
「まずは魅力的なメディアをつくるためです。私はオンラインのアカウントであっても、ユーザーさんは人間味を感じていると思います。つまり『よい関係が築けそうだ』と前向きなイメージを受けるから訪れてくれる。
確かに、SNS上だけでの好印象も作れるかもしれませんが、きっとそれでは長続きはしないと思います。日頃から誰とでも心地よいコミュニケーションを意識していれば、自然と雰囲気のよいプラットフォームが生まれるはずです。また、実際にお会いした際にもギャップを与えずに済みますから信頼感も生まれると思いますね。
そのために、私は本を読んだり、SNSでポジティブな投稿を探したりと、自分のプラスになる情報を吸収して勉強しています。どうしても自分の知識だけでは限界がありますからね。初めは周りからスキルを吸収して少しずつ自分の色を出していけばいいと感じています。
毎日地道に少しずつ、成長することが何よりも大切ですね」
新しい働き方を実現する自己ブランディングの極意
業界の型にはまらず『セルフネイル部』を成長させた高橋麻美さん。新しい働き方を実現する自己ブランディングの極意をまとめると、下記の3つでした。
1.フォロワーに触れられる距離感を保つ
2.3ステップを意識して「好きのシェアリング」を実現する
3.質のよい関係を築くために人間性を磨く
自宅兼サロンのリピート率は97パーセントを誇る高橋さん。安定した集客を実現するためには「お客さまのお悩みに真摯に向き合うことが大切です」と笑顔で答えてくださいました。新しい働き方を目指す方、自己ブランディングに悩んでいる方は、参考にしてはいかがでしょうか?
▽前編はこちら▽
月間26万人が訪れるオンラインコミュニティ『セルフネイル部』! 独自の戦略でファンを獲得する高橋麻美さんのプラットフォーム作りに迫る>>