美容室の枠にとらわれない、新しい価値やおもしろさを感じてもらえるサロンに【yiye代表/小俣恭平さん】#2
都内有名店での経験を経て、2022年に美容師仲間との共同代表で「yiye」をオープンさせた小俣恭平さん。
時代とともに美容室のあり方も変わっていく中で、新しいことやおもしろいことを自分たちらしく形にしている注目のサロンです。
<後編>では、yiyeがどんなサロンなのか、小俣さんの熱い思いと今後の展望も含めてさらに深掘り!
良い意味で美容室らしくない新しさやおもしろさを求めて

――サロン名の「yiye(ヤイエ)」というワードはすごく独特ですよね。どんな思いが込められているのでしょう?
五十音のや行は「や・い・ゆ・え・よ」で、「い」と「え」は発音しない文字。この2つの文字をとった造語で、ないものを形にするという意味を持たせています。
美容室の枠にとらわれないお店を作りたい、そんな思いを込めました。
――名前からも、小俣さんのチャレンジ精神がうかがえます。
共同代表である藤原と、せっかく新しいサロンを始めるのだから、他のお店にはマネできないようなおもしろさを詰め込んで行こうと話し合いました。
彼は美容師であり、YouTuberでもあり、飲食店を経営したり、ある意味普通の美容師さんとはちょっと違うんですけど、そんな僕らだからこそできる美容室って何だろう?と。
――何だかワクワク感が高まりますね。
内装やデザインも、あえて美容室を作ったことのないデザイナーにお願いしました。知っている人だと、どうしても美容室っぽくでき上がるだろうなと思って。
例えば、椅子は回らないとか、スツールも一見サロンらしくないシンプルでお洒落なデザインだったり。オレンジ系のスポットライトも、美容室を知る人なら絶対に提案してこないだろうけど、今までにない新しさと使いやすさをうまく融合させて、これまでの「当たり前」をあえてなくしていきました。
サロンに来ていただくと分かると思うのですが、ヘアサロンっぽくない、けどお洒落で居心地のいい空間というのを感じていただけると思います。

――yiyeはどんなサロンを目指していますか?
今は特化型のサロンというのが増えていますけど、yiyeは何か一つに特化するというよりは、美容室のセレクトショップがイメージです。
アパレルのセレクトショップって、一つのお店の中にいろんなブランドの素敵なものが揃っていますよね。それと似た感覚で、一つのサロンにいろんな個性(技術、得意なこと)を持った美容師たちがいて、でもみんなが同じ意志を持って進んで行く。それが強みになると思うんです。
yiyeを、日本を代表するブランドにするという目標があります。
――お店も2店舗になって、スタッフの数も増えてきましたよね。
創業時から、みんなが成長して、力のあるスタイリストが増えてきました。
これから先、成長したスタッフたちが店長になったり、新しいことを始めたいとなった時には、こちらからステージを用意したり、しっかりフォローしていきたいと思っています。
否定して可能性を潰すのではなく、なぜそう思ったのか背景を知る

――経営する立場になり、スタッフの教育面で心がけていることは?
前サロンのFILMSでの教育は、僕の中でとても響いたし、のちの美容師人生にもすごく役立っていて、それを今反映している部分もあります。
例えば「こんなことがやりたい」と言われた時に、まず基本的に否定はしません。なぜそう思ったのかが知りたいんですよね。
何を見て、どう感じて、誰からの影響を受けたのか、その子が言っていることの背景を知ることで、意図が見えてきたりもします。
すぐ否定すれば可能性を潰すことだってある。それはしたくないし、その子の考えを広げるためにも、こちらの聞き出す力も重要になってくると思います。
――今は採用する基準もいろいろと難しそうです。
yiyeでは、新卒も中途もどちらもとっています。
サロンとしてこうありたいというのに共感してくれる人をやはり採用したいので、その方向性をいろんなところに書いたり、説明会で話したりはしています。
中途の場合、面接の前の段階で一度お会いして、30分くらいお話させていただくこともあります。「面接前面談」という感じです。その話を経て、実際に面接を受けに来るか決めてもらっていいですよと。
――そういう時はどんなことを話すのですか?
yiyeの方針なども話しますが、どんな美容師になりたいのか、5年後はどうなっていたいのか、とか僕からけっこういろいろ聞いちゃいます。
売り上げを伸ばしたい、有名になりたい、技術を磨きたい、みんないろんな思いがあって応募してくると思います。
それがうちにフィットする感じならぜひ採用したいし、逆にうちじゃない方がこの子のやりたいことは実現できるのではと思ったら、それもアドバイスとしてお伝えしますね。
「関わるすべての人の人生をプラスにする」ことがyiyeの理念

――今後の展望として、これからのyiyeが向かうところとは?
yiyeの企業理念に、「関わるすべての人の人生をプラスにする」というのがまずあります。
それを実現していくために、まず従業員にとっては、技術としての価値を高めていくことだったり、人間的な成長を感じてもらえることがプラスに。
お客様にとっては、シンプルに技術や接客、サービス面でプラスを感じてもらいたい。
そしてもう一つが、自分たちの手では触れられないゾーンでのプラスを考えた結果、「物」でいいなと感じてもらえたらと思い、プロダクトを試作中です。第一弾はヘアオイルで、半年以内に発売できたらなと。
――次の店舗の予定は?
3店舗目も視野に入れています。さらにその先もっと増えていくかもしれないし、もしスタッフが新しくお店をやりたいとなったら、フォローするスタンスでいたいですね。
僕も若くして独立した身で、勢いで突き進んだり、よく分からないことからの不安もいろいろありました。そんな自分だからこそバックアップできることも多いと思うし、若い時に外へ出てチャレンジすることを純粋に応援したい気持ちがあります。
――これから志し高く活動していきたいスタッフにとっても、うれしい言葉ですね。
僕はある意味、若い頃に飛び級してここまで来た感覚があって、売り上げはガンガン伸ばしていったけど、店長をやったこともなければ、人を教えた経験もほぼありませんでした。
そんな中で独立したわけですから、そこからしっかり壁にぶち当たりましたよね。
自分の成功事例がどんなにあっても、スタッフを抱えるとなると、みんな性格も違えば育ってきた環境も違うしやりたいことも人それぞれ。でも僕から押し付けるのも何か違う。
自分が経営する側になり、教育の大変さやまとめることの難しさを痛感して、改めて日々勉強中です…!
――最後に、小俣さんにとって「働く」とは?
自分がやりたいことや夢を実現するための手段だと思います。
サロンをもっと大きくするとか、ブランドにしたいとか、僕は世界一周もしてみたいんですけど、そのためにはまず資金もいる、やりたいことができる土台や環境も整ってないといけない。
そういう夢や目標のために「働く」という意味合いが強いです。
――世界一周! いいですね。
死ぬまでに、できる限りの物事に触れたい、自分の目で見てみたい、体が動く限りいろんなところに行ってみたいなと思っています。
――美容師として、年をとってもカットし続けていきたいですか?
はい。日数が減っても、お客様が少なくなっても、切ることはやっていたいです。後ろにいる人じゃなくて、お客様の髪を切って喜んでもらうことを続けていきたい。会社の社長がお客様を喜ばせていなかったら、説得力がないじゃないですか。
働く=人生みたいな感じ。
地に足をつけ、土台と芯がしっかりある、そのうえで楽しいことやおもしろいことに挑戦していく、yiyeとともにそんな人生を歩んでいきたいです。
取材・文:青木麻理(tokiwa)
撮影:生駒由美
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yiye(ヤイエ)
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神宮前
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小俣さんのInstagram@yiye_omata
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