写真の修正をきっかけにメイクとスキンケアの学びをスタート!【まりしま薬膳主宰 島守真理さん】#1

美容とは全く関連のない職種から、メイク、オイルトリートメント、アロマ、そして薬膳へと学びを深めていった島守真理さん。

前編では、なぜ美容の道へ進むことになったのか、オイルトリートメント技術を習得するきっかけとなったお父さまの言葉、さらに技術を深めるためにアロマテラピーを学び始めたことなどをご紹介します。

SHIMAMORI'S PROFILE

お名前

島守真理

出身地

東京都

出身学校

乃木坂グリーンハウス、生活の木Herbal Life College原宿表参道校、鎌倉薬膳アカデミー

プライベートの過ごし方

家でのんびり過ごす、ハイキングやサイクリング、街歩き

趣味・ハマっていること

音楽鑑賞

仕事または道具へのこだわり

仕事は朗らかであること。道具は単純、清潔、増やしすぎないこと

写真フィルムの修正から、メイクとスキンケアに目覚める!?

メイク講習会でのひとこま。20年以上前に学んだメイクのスキルは今も健在。

――島守さんが美容に興味を持ったのはどんなきっかけから?

家業の写真スタジオを手伝うようになってからですね。当時はまだデジタルではなくフィルムだったので、よく画像の修正をしていました。シミやシワを目立たなくして、お顔全体を整えるのです。

――それまでは何を?

新卒でシステム開発の会社に就職をして、しばらくしてから父と姉が経営する写真スタジオを手伝うことになりました。

――何年くらい前のことですか?

30年ほど前になります。当時は20代後半で目が良かったので細かな作業をするのに重宝がられたんですね(笑)。そのとき作業をしながら、「フィルムを修正するよりご本人を美しく整える方が自然だし、その方が喜ばれるのでは」と思うようになったんです。それでメイクとスキンケアの技術を学びました。

――いかがでしたか?

肌が乾燥している男性に「よろしいでしょうか?」と了解を得ながら頬にクリームをなじませると、肌がふっくらして顔色が良くなって、乾いたところがうるおう。それだけで気持ちがほぐれるのが分かりました。

――ふだんスキンケアをしていないと、目に見えて変化がありそう(笑)。

家族写真を撮ることもあって、お父さまやお母さまにメイクやスキンケアをすると、まず大人の気分が上向きになります。その様子を見てお子さんたちも、楽しい気分になってくれるんです。

そんな特別なメイクをするわけではないのに、「ちょっとキレイにするだけで人の心を和ませられるのか」と衝撃を受けました。

――それは素敵な発見ですね。

お客さまの中には劇団四季のオーディションを受ける方も多かったんですよ。舞台で踊るときにメイクをするので、履歴書の写真は素顔に近い方がいい。かと言ってすっぴんというのでもなく、ご本人の魅力が伝わるような自然なメイクが好まれました。

――島守さんのスタジオで撮影すると受かる方が多かったんですね。

そのようです(笑)。アナウンサー試験を受ける方の写真も撮っていて、「合格した」って聞くと、父が喜んでいたのを思い出します。

――今もスタジオはあるんですか?

父が亡くなったのを機に、閉じることにしました。

マッサージ技術を習得したきっかけは、お父さまのリクエスト!?

島守さんのご実家では「伝えづらいことほど丁寧な言葉で伝える」のが暗黙のルールとか。

――オイルトリートメントを学ぶきっかけは?

スタジオでお客さまの肌に触れる楽しさが高じたこともありますが、いちばんの理由は父のひと言ですね。テレビか映画を観たのでしょう。急に「女の人は良い香りのオイルで全身マッサージしてもらっていいな」って言ったんです。「自分もされたいの?」と聞くと、「薔薇の香りに包まれてマッサージされたい」と言うものですから、それならば!とスクールに通うようになりました(笑)。

――オシャレというか、お茶目なお父さまですね(笑)。

スクールに通っているとき、父に「これから〇〇駅を出ます」と連絡すると「お風呂に入ってお帰りを待っております」って返事が来るんです(笑)。部屋の扉を開けるとマッサージテーブルにちょこんと座って私を待っている姿が可愛らしくて、毎回大笑いしていました(笑)。

――使ったのは薔薇のオイルですか?

そうなんですが、薔薇のオイルって高いんですよね。そもそもまだ施術に慣れていない私がチマチマとオイルを使ってチいたら「真理さん。皮膚がつれます。オイルを買って差しあげるから、たっぷり使ってください」と言われました(笑)。

――島守さんのお宅では敬語でやり取りだったんですか?

いえいえ。普段は生意気な口もたくさんきいてきたのですが、丁寧な言葉でやり取りをするとお互いが穏やかになって、伝えやすくなるんですよね。夫とも「この間のことですが…」って切り出すと、相手も冷静に「それは配慮が足りませんでした」となります(笑)。

韓国のことわざに「行く言葉がやさしければ、帰る言葉もやさしい」というのがあるそうです。何十年も前に上司が教えてくれたのですが、「まさにその通り」と今も思っています。

――そのときに学んだオイルトリートメントというのは?

スウェディッシュマッサージです。身体の奥から筋肉をほぐしていきますが、強く押すのではなく深い部分に刺激を与えるオイルトリートメントなんです。この施術は一般の方はもちろんスポーツをする方にも好まれて、私のお客さまにもマラソンをなさる方いらっしゃいました。その方が東京マラソンに出場するときは、沿道で応援していたんですよ。

――アロマのトリートメントとはまた違うんですね。

アロマにもいろいろあると思うのですが、比較的やさしいものかもしれません。

――島守さんはアロマの勉強もなさったんですか?

スウェディッシュマッサージを学び始めた頃は、まだアロマに興味はありませんでした。でも、しばらくして「いい香りのオイルを使いたい」と思い、いろいろ検索するうちに「勉強してみようか」という気持ちになりました。

――スウェディッシュマッサージやアロマを学んで、仕事にしようと思いましたか?

当初はまったく。資格を取ろうとも思っていませんでした。練習台になってくれた父やクラスメイトが元気になると、なぜだか私も元気になるんです。この不思議な感覚に魅せられて、ただひたすら楽しく練習していましたね。

――それがどうして?

写真スタジオの仕事と平行してオイルトリートメントを学んでいましたが、閉業が決まったタイミングで、本格的にセラピストとして仕事をしよう!と決めました。スクールに通っていた時からの友人や知人がお客さまとして通ってくださるようになっていたんです。みなさんが元気になってお帰りになるのが、楽しくて仕方ありませんでした。

ご自身の意志とはちょっと違う目的から美容の道を選択した島守さん。メイクやオイルトリートメントを学ぶうちに、美容の奥深さに目覚めていきました。

後編では、島守さんのサロンに通うお客さまの不調を解消するには…という課題を解決するために薬膳を学び始めたこと、さまざまな学びを通して師に恵まれたこと、今まで学んだすべてのことを盛り込んだ「まりしま薬膳」という教室を主宰するようになったことをご紹介します。

撮影/松原敬子


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