本当に欲しい人材って? 採用担当のホンネ【CANNA 宮澤豊宏さん】#1
「こんなスタイリストになりたい!」という理想をかなえるには、技術を磨く努力はもちろん、経験の積み重ねがものを言います。その体験の場となるのがサロン。そこで、人気ヘアサロンの採用担当者に、求めている人物像を直撃しました。さらなる高みを目指している人を応援します!
今回は「オーガニック&サスティナブル」をコンセプトに掲げるCANNAで採用を担当している店長の宮澤豊宏さんにホンネをうかがいます。
今回お話しを伺ったのは…
CANNA 店長の宮澤豊宏さん
美容学校を卒業後、ロンドンのサロンに入社。2年間ほど腕を磨いた後、2013年にCANNAに入社し2017年から店長を務める。得意なテイストは抜け感のあるスタイル。いつもの髪型に少しのスパイスを加える技術力と、お客さまの「らしさ」を引き出すカウンセリングでも支持を得る。趣味はゴルフ、野球、ハンドボール、料理、映画鑑賞、読書など。
「作文の導入で、若手の目標を後押し」
――まずは、CANNAの特徴を教えてください。
CANNAは、「オーガニック&サスティナブル」をテーマにした代官山のサロンです。サロンには身体にやさしい商材が揃っており、たとえば「ノンジアミンカラー」を採用しています。ノンジアミンカラーは肌に優しい成分から作られているカラー剤です。敏感肌の方にはとくにおすすめで、実際に「以前カラーをした時に肌が荒れてしまって困った」というお悩みを抱えている方でも、安心してオーダーしてくださっています。
また、「ヴィラロドラカラー」もお客さまから好評をいただいている商材です。刺激臭を大幅にカットした商品で、植物エキスで髪にツヤを与えることもできます。
――その他に、おすすめの施術はありますか?
トリートメントも人気があるメニューです。CANNAでは施術の際にアロマの香りも合わせており、ヘアケアと同時に癒しのひと時をご提供しています。ちなみにアロマは4種類をご用意しているので、お客さまには自由に香りを選んでいただいており「好みの香りに包まれて施術をしてもらえるのでリラックスできる」と、好評ですね。
またヘッドスパもおすすめで、海藻である「ふのり」から作られている商品など厳選した自然由来の商材を使っています。お酢由来の「ヴィネガースパ」も一押しのメニューですね。
――教育面で工夫していることはありますか?
時代の流れに合わせて、教育スタイルを変えています。私がアシスタントの頃は、朝早くから夜遅くまで働くことが当たり前でした。しかし、現在は業界内で就業時間についての考え方が変わってきています。また、営業後の練習はサロンワークで疲れているので、なかなか集中力も続きません。ダラダラしてしまい、あまり効率的ではないなと。
そこで、CANNAではスタイリストが見るレッスンは週に1回と決めました。もちろん個人の練習は自由ですし、「教えてほしい」と言われたらいつでも指導をしています。
――採用の流れについて教えてください。
採用は、書類選考、面接、サロンワークの大きく3ステップに分かれており、書類選考では履歴書と作文を提出してもらっています。作文のテーマは「将来の展望」です。入社する際に、そのスタッフがどんな目標を持っているのかを把握していなければ、私たちはサポートすることができません。
また、もしそのビジョンがCANNAのスタイルと合っていなければ、その学生にとって、入社をすることがマイナスに働く可能性もあります。若手の夢を後押しするためにも、作文の導入はとても大切ですね。
ちなみに選考のポイントは、熱量を感じるか、曖昧なテーマについてどれだけ深く考えることができるかなどで、文字数制限はとくになく学生に自由に書いてもらっています。書いた量が採用に関わることはないので、合否は内容で判断をしており、私も入社の際には作文を書きました。「将来の展望」については漠然としたイメージはありましたが、言葉にすると難しい内容でしたね。
次回は、宮澤さんが採用を決めた人材のひとりをご紹介します。
▽後編はこちら▽
本当に欲しい人材って? 採用担当のホンネ【CANNA 宮澤豊宏さん】#2>>