リニューアルオープン1ヶ月で会員数160人突破! 悩めるママ美容師の気持ちに寄り添ったコミュニティ「MAMABI PARK」オーナー・ゆうこさん
リニューアルオープンから1ヶ月で会員数が160人を突破するほど人気を集めている、ママ美容師向けコミュニティ「MAMABI PARK」。今回は「MAMABI PARK」を立ち上げた、美容師のゆうこさんに登場いただきます。
前編ではなぜ、こんなにたくさんの人に愛されるコミュニティになったのかを伺いました。ご自身もママ美容師として孤独を感じたり、歯がゆい思いをしてきたからこそ、ママ美容師の気持ちがよくわかると話すゆうこさん。真っすぐで、語り掛けるような熱い発信が多くのママ達の心をつかんでいるようです。また徹底的なママ目線でコミュニティを設計。同じ思いをもつママ同士がつながれるよう悩みを吐き出す場を作ったり、隙間時間に学べるように15分の短い動画を見放題にするなど、ママに寄り添った工夫をしているそうです。
今回お話を伺ったのは…
ゆうこさん
2児を育てるシングルマザーで、現役美容師。ママ美容師コミュニティ「MAMABI PARK」仕掛け人。アシスタント1年目で妊娠を機に退職。復帰しようとするも、就職先を探すのに苦労した経験から、ママ美容師向けに発信を始める。複数のママ美容師コミュニティ立ち上げを経て、2021年7月に「MAMABI PARK」をオープン。現在は「世界一ママ美容師を応援してるシンママ」を名乗り、ママ美容師がさらに活躍できるよう尽力している。
試行錯誤を繰り返し、ママ美容師最大のコミュニティになった「MAMABI PARK」
――まず「MAMABI PARK」とはどのようなコミュニティなのかを教えていただけますか。
ママ美容師がもっと活躍し、もっと幸せになれるように考えて作ったコミュニティです。特徴としては月額1000円で参加でき、隙間時間で見られる有名美容師の方の15分の動画が見放題、ママ向けセミナーを日本各地で開き、月に1回交流会も開催しています。ママ美容師が不安なことを吐き出したり、仲間とつながることもできます。正式オープンから11カ月くらいですが、ありがたいことに現在は160名の方が在籍してくれているんです。
――なぜここまで人気を集めることができたのでしょうか。
「MAMABI PARK」を始める前から、ママ美容師向けの発信をいろいろな形で続けてきたので、段々とつながりができました。最初はママ美容師としてのブログ発信、そのあとはインスタライブを1年くらい毎日やっていたんです。最初は知り合いが数人見てくれていたくらいでしたし、ときには見ている人がゼロになることも(笑)。
それでも段々と見てくれる人が増え、そのあとは「MAMABI365」というママ美容師向けの発信をするグループを立ち上げたり、LINEグループを作っていた時期もありました。「MAMABI PARK」を立ち上げる直前は、ママ美容師と美容室オーナーを結ぶ、LINEのオープンチャットを運用していましたね。オープンチャットには、オーナーも含めて全部で600人くらいが参加してくださっていたんです。
同じ境遇の仲間とつながっているだけで、大変なことも乗り越えられる
――ママ美容師コミュニティにオーナーが入っているのは、なぜなのでしょうか?
私がインスタでママ向けの発信をするようになってから、いろんなオーナーさんからママ美容師に関する質問が届くようになったんです。たとえば「ママ美容師さんを採用したいんだけど、どういうことを求めてるんですか?」とか「ママ美容師の悩みを教えてほしい」など。でもママ美容師とひとくくりにしてもいろんな方がいるので、私ひとりの感覚や価値観でお答えするのも無理があると思い、じゃあママ美容師さんとオーナーさんをつないじゃおう、と。逆にママ美容師さんから「オーナーにこんなことを言われたけど、直接聞くのは角が立つので教えてください」とオーナーさんたちに質問を投げかけることもあります。
――入会される方の理由としては、技術を学べるというメリットが大きいんでしょうか?
もちろんそれもあると思いますが、気持ちの支えになるという面の方が大きいかもしれないですね。同じ境遇の仲間とつながって、気持ちを吐き出せる場があるだけでも、人間はがんばれると思うんです。なので「MAMABI PARK」のセミナーに来る方は、学びたい意欲ももちろんあると思いますが、「みんなに会いたい!」という人の方が多いと思います。
あとはセミナーにも行きたいし、オンラインサロンにも入ってみたいけど、お金や時間がないという方も多いので、15分動画がすごく好評です。私もそうだったのですが、ママ美容師さんはやっぱりどこかに焦りがあると思います。周りはバリバリ練習しているのに、私はこれでいいのかなという焦りが。そんな足踏みしている自分が嫌だから、ちょっとでも自分にできることをやっておきたいという方が参加してくれています。
「私でもできる!」新しい自分に出会えたママ美容師たち
――ゆうこさんのインスタの発信は、すごくまっすぐな言葉ばかりですね。そんな投稿に心を動かされて、入会したという方も多いのではないですか?
ありがたいことに、そう言ってくださる方もいますね。私自身が、美容師としてうまくいかなくてメンタルが落ちていた時期が結構あったので、同じように辛い思いをしている人たちに何かをしたいという気持ちが強いんです。それが直球の発信につながっているかもしれません。
集まってくれるセミナー講師の美容師の方たちも、すごくいいお話をしてくれることが多くて。最初に開催したのが美容師集団「ヤベンジャーズ」とコラボしたママセミナーだったのですが、そのときにヤベンジャーズの黒木利光さんがこれまでの苦労話をしてくださったんです。その話を聞いて泣いている方や、「自分はママだからこんなものかなとあきらめていましたが、このセミナーに参加してがんばろうと思えました」と感想をくれた方もいました。
――会員のママさん達で「MAMABI PARK」に入って変化が起きた方はいらっしゃいますか?
自分の可能性に気付いて、動き出すママさんが結構いらっしゃいます。たとえば「MAMABI PARK」のなかで、ママさん達が自主的にいろいろな活動をしているのですが、そのなかのひとつにインスタライブを通して、ヘアアレンジやドライヤーのかけかたなどを教える「こども美容室」というプロジェクトを立ち上げたママさんがいるんです。それまでインスタライブをやったことがなかったので、最初はみんなすごく怖かったそうなのですが、勇気を出してやってみたら、乗り越えた分すごくうれしかったみたいで。
この前の交流会のときにママさんのひとりが「ずっと人のインスタを見てる側だったのに、自分もできるんだと思えた。こんなに変わるとは思ってなかった」と話しながら、泣いている姿を見て私も感動しました。「MAMABI PARK」に入って、ママだからできないと思っていた人が、ママだけどがんばろう、ママだからこそできることをやろうとどんどん切り替わっていく姿を見て、それが本当にうれしいですね。 私はほとんど何もしていなくて、周りのスタッフやセミナー講師をしてくださる美容師の方々のおかげなんですけど、このコミュニティに携われてよかったなと思います。
「MAMABI PARK」が人気となった3つのポイント
「MAMABI PARK」が人気となったポイントは、以下の3つでした。
1.ママ達が自分の気持ちを吐き出し、仲間とつながる場所を作った
2.インスタで素直な気持ちを発信し、共感を集めた
3.全国のママをつなぐセミナーや交流会で輪を広げることでママ達を元気にした
後編では、アシスタント1年目で妊娠し退職したゆうこさんが、30歳でスタイリストデビューするまでの紆余曲折を伺います。働きたい意欲はあってもなかなか就職先が見つからなかったり、やっと見つかったサロンでも東日本大震災の影響で解雇されてしまったり。精神的に落ち込んだことも多かったそうです。しかしどんな場でもスタイリストになったときにプラスとなるよう、学びを止めなかったというゆうこさん。諦めずに進むことができたのは、負けず嫌いの性格だったからだといいます。後編もお楽しみに!