縮毛矯正が苦手な女性美容師に人気!講師業と美容師を両立する星祥子さん
千葉県柏市にある美容室「PONO」で美容師として働きながら、昨年より女性美容師向けの縮毛矯正専門講師としての仕事も始めた星祥子さん。縮毛矯正はさまざまな流派があるなか、それぞれのよいところを取り入れ、独自のメソッドを確立させ教えているといいます。
前編では、縮毛矯正が苦手な女性美容師に向けて専門講師の仕事を始められたきっかけや、美容師との両立方法について伺いました。コロナ禍で何か自分の武器が欲しいと考え、一番好きな技術である縮毛矯正の講師を始めたそうです。講師として全国に出向いてセミナーを行なっているとのこと。サロンの休日や、通常業務後の時間を利用して講師を行うなど、両立させるためのさまざまな工夫が見られました。
今回お話を伺ったのは…
星祥子さん
20年以上のキャリアをもち、ストレートを得意とする美容師。千葉県柏市にある美容室「PONO」で働く傍ら、昨年より縮毛矯正専門講師としての仕事も開始。現在は、美容室の休日を利用し、全国に出向いてセミナーを行なうなど、講師の仕事を少しずつ増やしている。小学校1・3・5年生の男の子3人と、夫の5人暮らし。
縮毛矯正が苦手な人が多い女性美容師をターゲットに、シンプルでわかりやすいセミナーを行う
――なぜ女性美容師だけに向けて、縮毛矯正専門講師をしようと思ったのでしょうか?
まわりの女性美容師に聞くと、「縮毛矯正が苦手」という意識の方がとても多いからです。理由を考えてみると、薬剤の化学的なところから学ばなければならないからかもしれません。さまざまな縮毛矯正のセミナーを受けてきましたが、座学がとても難しいんですよ。もっとシンプルに伝えられたら分かりやすいのに…と感じることがたびたびありました。
有名な美容師さんが講師だったりすると、「こんな簡単なことを聞いて恥ずかしい」と思ってしまったりして、質問がしづらいこともあります。せっかく高い金額を支払ってセミナーに参加しても、わからないところの質問をしなければ、理解できないままになってしまう。それではもったいないですよね。
複数の女性から「ストレートについて教えてほしい」と要望を受けたということもあり、縮毛矯正が苦手な方が多い女性だけを対象にして講師をしようと思ったんです。私は8ヶ月かけて講師の資格をとりましたが、それをそのまま教えると難しすぎるので、自分がこれまで習った内容から構築した基本をできるだけわかりやすく噛み砕いて、自分なりのメソッドでお伝えするようにしています。
――美容師としても多忙ななか、縮毛矯正専門講師としても働こうと思ったのはなぜでしょうか?
みなさんそうだと思いますが、コロナ禍で本当に大変な時期に初めて「もしお店が潰れてしまったら」と考えたんです。今の働き方ができなくなったとしても何か武器になるものが欲しいと思い、自分の一番好きな技術がストレートだったので、それをちゃんと形にしたいと思ったのがきっかけです。
去年、大阪にある縮毛矯正のアカデミーに8ヶ月間通ってストレートの認定講師の資格をとりました。縮毛矯正はさまざまな流派があるのですが、私自身は流派に捉われることなく、それぞれのよいところを自分なりに取り入れたメソッドを確立しました。
サロンの休日や通常業務後の時間を利用して講師の仕事を両立
――具体的にはどのようにして、美容師と縮毛矯正専門講師の仕事を両立させているのでしょうか。
今はまだ始めたばかりということもあり、サロンでの美容師の仕事がメインです。縮毛矯正のセミナーはサロンの休日を利用して、埼玉・茨城・名古屋・大阪・福岡のいずれかで、2ヶ月に1回開催しています。他にも、臨店講習に来て欲しいという依頼があれば通常業務が終わった後に行くこともあります。
今後は、スケジュールの組み方をどうしていくか考え中です。マンツーマンで縮毛矯正について教えてほしいという依頼もいくつかありますので、依頼が増えてきた場合は出勤日を減らすなどで対応することになると思います。
――どのように縮毛矯正の講師の仕事を広げていったのでしょうか?
アカデミーの課題で、自分がほかの生徒に教えるという講習を行ったとき「とてもよかった!」というお声がすごく多かったんです。そのときは男性の受講者もいましたが「聞きたい質問が聞けて、今まで受けたセミナーのなかで一番よかった」と言っていただけて、大きな自信につながりました。
その後、ママ美容師さんが集まる「MAMABI PARK」というオンラインコミュニティーでご縁が広がって、教えてほしいという要望があり、講師業を始めました。「MAMABI PARK」では今も縮毛矯正の相談会を月1回行なっています。そのほか、勤務先の「PONO」のオーナーが開催しているオンラインコミュニティーでも、女性美容師さんを対象にした無料の相談部屋を作って、セミナーの参加者を募りました。
自身ではインスタグラムで募集をかけ、現在LPを作っている最中です。今後は手探りではありますが、地方で開催しているセミナーの参加者に女性美容師さんを連れてきていただいたりして、参加者の輪を広げています。
熱量を伝えるためにセミナーは対面で。座学では「やり方」ではなく「考え方」を教える
――セミナーではどのような内容を教えていますか。
とりあえず今年いっぱいは、座学を教える年と決めています。セミナー1回目は、3時間くらいかけて座学をやります。ベーシックなことがわからないと、その先に行けません。逆に座学でベーシックなことを学んでおくと、技術を教えてなくても自分でアップデートできる方もいるので、「やり方」ではなく「考え方」を教えています。オンラインでもできるのですが、対面で自分の思いも伝えたいので、あえてオフラインで行なっています。
縮毛矯正って突き詰めるととても難しい技術なんです。過去の施術の履歴でも変わってきますし、髪の中でどう反応しているかは目に見えないので知識がないとできません。ドライひとつとっても、髪にどのくらいの水分を残して次のアイロンにいくか。アイロンはどのくらいのスピードでどのくらいの熱を当てたらクセが伸びるのか、考えながら行います。なんとなくやってできる訳ではないため、その部分を理解してもらうための考え方をお伝えしています。
星祥子さんが縮毛矯正専門講師と美容師を両立させた3つのポイント
星祥子さんが縮毛矯正専門講師と美容師の仕事を両立させたポイント伺うと、以下の3つでした。
1.オンラインコミュニティーの縁で多くの女性たちからの要望があり、講師の仕事を始めた
2.普段はサロンで美容師として働き、休日や通常業務後の時間をやりくりして講師としての仕事時間にあてた
3.セミナーではまずは座学に力を入れ、「やり方」ではなく「考え方」を教えていた
後編では、美容師と縮毛矯正専門講師としての仕事を両立しながら、3人の男の子のママとして家事・育児もこなす星さんの時間術について伺いました。お子さんが小さい頃は、時間の都合のつきやすいママ美容室で働いていたそうです。現在は、小学1年生の末っ子も含め、朝食は各自セルフで作って食べたり、家事は家族みんなで分担しているとのこと。サロンのオーナーも美容師と講師の両立を応援してくれているそうで、将来はママ美容師が働けるサロンを持ちたいという夢も語ってくれました。