お客さまに「ママ」であることを伝えて、仕事と家庭を両立! mime テクニカルマネージャー 兒玉真侑さん#2
ワーキングママやパパに、その両立法を伺うこの企画。2回にわたってアイブロウ&アイラッシュサロンmimeで腕を振るう兒玉真侑さんのインタビューをご紹介しています。
前編では、小学6年生と1年生のお子さんを授かるまでのお話しと、パートナーとご実家のサポートについて語っていただきました。後編では、2回目に復職するときに時短勤務を見直したことや、お子さんたちが時間を意識するために工夫していることなどを伺います。
お話を伺ったのは…
mime テクニカルマネージャー
兒玉真侑さん
美容専門学校を卒業後、目もとケアを行うサロンへ就職。25歳のときアイブロー&アイラッシュ サロン「mime」に転職する。現在はサロンワークをこなしながら後輩の育成、外部スタッフへの技術指導にあたっている。
2回目の復職は時短勤務を18時から16時半に変更して負担を軽減
――すごく朝が早いんですね。
子どもができるまで、私は夜型の生活を送っていたんですよ。サロンの営業が終わってから家に帰って、食事をしたり家事を済ませたり。子どもができてから朝型の生活にすることで、自分の仕事にしても子どもたちの予定にしても、スケジュールを組みやすくなりました。自分の時間を配分しやすくなったのは大きなメリットですね。
――2人目の出産から復職するとき、何か変わりましたか?
時短勤務の時間を変更してもらいました。18時までの勤務では保育園のお迎えがとてもキツくてゆとりがなかったので、16時半にしてもらいました。この時間であれば、たとえお客さまの施術時間が多少のびたとしても、不安感なく仕事ができます。
――スタッフのそれぞれの事情によって、対応を変えてもらえるんですね。
会社としては、「時短勤務は17時まで」とか「週に5日は勤務して欲しい」など、ルールを決めてしまった方がラクなのでしょうが、働いているスタッフの状況に合わせてもらえるので、とても助かっています。
私以外にも、mimeにはママさんスタッフが何人もいます。住んでいる自治体や子どもを預けている保育園ごとにサポート体制がバラバラ。それに私たちスタッフにも、「子どもが帰ってきたときに家で出迎えたい」など、理想の働き方がそれぞれ違うんです。その違いを優先してシフトを組んでもらえるので働きやすいですね。
――お客さまには、ワーキングママであることを伝えているとか?
子どもが幼いと急な発熱などで店を休まざるを得ない日もあります。お客さまの中にはお子さんやお孫さんがいらっしゃる方も多く、ありがたいことに私たちの状況を理解してくださっています。万が一、休んでしまったときには別のスタッフが代わりに対応しますが、子どもの事情であれば「よくあること」と、受け止めてくださるので、感謝しています。
子どもが眠ったひとりの時間に、ご褒美スイーツで心をリセット
――お子さんが小学生になって、だいぶ負担が軽くなりましたか?
子どもが幼いときは「自分の時間がない」というのがストレスでしたが、成長したら心配の種類がいろいろ変わり、ストレスも変化した気がします(笑)。
――兒玉さんはストレスをどのタイミングで解消していますか?
子どもたちが寝静まって夫が帰宅するまで、だいたい1時間くらいあるんです。この間にゆっくりお茶を飲みながら甘いものを食べて、頭をリセットしています。1日の中で、このひとりで過ごす時間を大切にしてます。
――小学生になると遊びに夢中になって、言うことを聞かなかいことが増えませんか?
子どもたちの生活リズムに合わせて、時間を知らせるようにしています。「そろそろお風呂だよ」とか「歯を磨く時間だよ」という具合に、声をかけています。そうすると、子どもたちが自分から動いてくれますね。
ただ次男は自由奔放な性格で、食事の時間になっても来ないことがあるんです。そんなときは「ご飯を食べたらおやつがあるよ」って、大好きな物をチラつかせることもあります(笑)。子どもたちにもご褒美ではないですが、休みの前日は夜更かしをしていいことになっています。いつもは早寝早起きをして規則正しい生活を送っていますが、週末だけはのびのびと過ごしています。
――週末はどうなさっているんですか?
私は土曜に出勤して、日曜にお休みしています。子どもたちは土曜日にたまっている勉強を片付けているみたいですね。夫は週末が休みなので、家事を含めて子どもたちのことも任せています。
日曜は4人で近所の公園へ出かけたり、溜まった家事を片付けたりしています。中学生になったらもう親にベタベタしてくれないと思うので、今のうちに家族で思い切り楽しみたいですね。
――仕事と子育てを両立するために、兒玉さんが心がけていることは何ですか?
適度に力を抜いて、完璧を求めないことです。できる範囲でやれることをやればいい、と思っています。例えば、部屋が片付いていなくても「見なかった」ことにしています(笑)。子どもが2人いると、絶えず家の中に何かが出ているんです。家に帰ってきたとき、子どもたちのおもちゃの1つを踏んだときは、「もう!」という気持ちになります(笑)。でも、完璧に片付けようと思うと、きっとその日は片付けだけで終わって、他のことは何もできずに終わってしまう。それなら、ほどほどにして、他のこともする方がずっと良いと思います。
――兒玉さんが今、考えている理想の夫婦や家族像を教えてください。
ひと言で表すなら「安定」です。大きな事件や災難に巻き込まれることなく、毎日何ごともなく普通に送れたらいいなと思います。小さな幸せを家族みんなで楽しんでいけたらいいですね。
兒玉さんがストレスを減らすために実践している3つの工夫
1.仕事にも家庭にもゆとりが持てるように勤務時間を調整する
2.頭をリセットするために、ひとりで過ごす時間をつくる
3.家事は無理をせず、できる範囲でやれることをやる
1人目の産休明けで無理をしたことを踏まえ、2回目に復職した際にはご自身がいちばん働きやすい環境を手に入れた兒玉さん。前編では、「仕事だけ」または「家庭だけ」の生活は自分に合わない…とおっしゃっていましたが、後編では仕事と家庭の2つのバランスの取り方を教えてくださいました。
撮影/古谷利幸(F-REXon)