柔道整復師に将来はある?|平均年収や活躍の場も紹介
柔道整復師の仕事に興味がある人のなかには、その将来性に疑問を持っている人もいるでしょう。
柔道整復師になるためには、国家資格の取得が必須です。苦労して資格を取るだけの価値があるのか、資格取得に挑戦する前に知っておきたいという人もいるかもしれません。
そこでこの記事では、柔道整復師の将来性や現在の平均年収、そして活躍の場や活躍し続けるために身につけたいおすすめのスキルについても紹介します。
柔道整復師に将来性はある?
柔道整復師の将来性が気になっている人も多いのではないでしょうか。ここでは、柔道整復師の需要増加に伴う将来性について詳しく解説します。
1. 介護や福祉分野でますます需要増加|高齢化率は29.0%
柔道整復師は介護・福祉分野で活躍できる職業の一つですが、今後の高齢化にともなってさらに需要が高まることが予想されます。
内閣府が出している令和5年版高齢社会白書によれば、高齢化率(総人口に占める高齢者の割合)は29.0%とされています。(2022年10月1日時点)
高齢社会白書によると65歳以上人口の増加は令和25年まで続くとされているため、今後介護・福祉領域において柔道整復師は活躍の場が多くなるでしょう。
また、厚生労働省による職業情報提供サイトによると、令和4年度の柔道整復師求人の有効求人倍率は3.60でした。これは求職者1人に対して3.60件の求人があることを意味し、柔道整復師の求人は売り手市場と言えます。
引用元
内閣府:令和5年版高齢社会白書(全体版)
job tag:柔道整復師 – 職業詳細
2. 健康関連分野は世代を問わず一定の関心がある
高齢化だけではなく、健康関連分野は世代を問わず一定の興味・関心がある領域です。トレーニングやリハビリテーションなどの需要は著しく低くなることは今後あまりないでしょう。
3. スキルを活かせる分野がさらに拡大していく|スポーツトレーナーなど
柔道整復師がスキルを活かせる分野はだんだんと広がっており、そのうちのひとつがスポーツ分野です。
スポーツというと、以前は「根性」や「努力」といった精神的な面が重要とされていましたが、最近のスポーツ業界では、精神論ではなく合理的で科学的なトレーニング方法が積極的にが取り入れられるようになっています。
そんな近代スポーツで選手を支える重要な役割を持つことで注目を集めているのが、スポーツトレーナーです。
優秀なスポーツトレーナーになると、選手以上に注目される場合もあります。柔道整復師はリハビリやトレーニングなどの専門家ですから、スポーツトレーナーにはぴったりです。
4. 資格を活かしてキャリアを積める|技術と経験を活かして独立開業も
柔道整復師としてのキャリアを極めれば、独立開業というこれまで身に付けた技術と経験を活かせるようにもなります。
施術の幅を広げる上で、鍼灸師やあん摩マッサージ指圧師などもあわせ持てると、施術の幅も広がり幅広いお客様を集客することにもつながります。
ただし、独立開業をする場合には、柔道整復師としての知識・技能だけではなく経営者としての能力も必要です。
下記記事で柔道整復師が開業するために必要なことについて解説してあるので、ご覧ください。
柔道整復師が開業するために必要なこととは? 開業までの流れを解説!
柔道整復師の平均年収は?
厚生労働省による職業情報提供サイト「job tag」によると、柔道整復師の年収は全国平均が459.3万円とされています。
ただしこの金額は、正社員・アルバイト・業務委託など、さまざまな働き方の柔道整復師を平均しての額となり、独立開業している人なども含まれています。
そしてこちらは、2024年7月に美容業界に特化した求人サイト「リジョブ」に掲載されていた、正社員としての柔道整復師の給与額です。
月給下限 | 月給上限 | 平均 |
250,924円 | 587,900円 | 419,412円 |
柔道整復師には正社員として雇われて働くほかに、業務委託契約によって完全歩合制で働いたり、フリーランスとして開業するなど、さまざまな働き方があります。
働き方によって給与形態も変わる上、職場によっては資格手当などの支給がある可能性もあるため、上記の年収・月収はあくまでも参考額として考えておきましょう。
柔道整復師の活躍の場
柔道整復師の就職先といえば、治療院をイメージする人が多いでしょう。しかし柔道整復師は、治療院以外でも需要のある職業です。
柔道整復師の活躍の場を順番に紹介します。
整骨院・接骨院
柔道整復師の就職先としてイメージされやすい職場です。
骨折や脱臼などのケガを治療するための施術のほか、骨盤矯正などの施術を行う整骨院や接骨院もあります。
病院(整形外科など)
リハビリテーションに関する業務に携わる場合が多いです。
医師や看護師のほか、作業療法士や理学療法士など、さまざまなスタッフとの連携が求められます。
介護施設
利用者が日常生活を送るために必要な機能が衰えることを防ぐための訓練などを利用者ごとに訓練計画を作成し、実施する「機能訓練指導員」としても活躍できます。
施設によって訓練以外に介護業務にも携わるなど業務内容に幅があるため、就職前に具体的な業務内容を確認し、認識の違いを予防することがおすすめです。
スポーツトレーナー
トレーニングジムやフィットネスクラブでの就業のほか、プロスポーツチームのトレーナーとして活躍することも可能です。
求められる柔道整復師となるために必要なこととは?
引く手数多な柔道整復師になるために必要なこととは何でしょうか。ここでは、柔道整復師としてキャリアアップを目指す上で必要なことについて詳しく解説します。
スキルを磨く|技術+コミュニケーション
柔道整復師としてキャリアアップを目指す上で大切なことは、スキルを磨くことです。施術の技術ももちろん必要ですが、患者の声に耳を傾けることや適切なアドバイスができるようなコミュニケーションスキルは欠かせません。
仕事の幅を増やすには|役立つ資格取得もおすすめ
柔道整復師としてキャリアアップをするためには、ほかの資格を取得することもおすすめです。
どのような職場で働きたいかにもよりますが、柔道整復師の資格とあわせて資格を取得することで、より幅広い施術に対応できるため、活躍の場も広がるでしょう。
・鍼灸師(はり師・きゅう師)
・理学療法士
・介護福祉士
・アスレティックトレーナー
なかでも鍼灸師やアスレティックトレーナー資格については、柔道整復師とダブルライセンスで取得可能な専門学校もあります。
引用元
学校法人敬心学園 日本医学柔整鍼灸専門学校:日本医専の『W資格取得制度』
学校法人滋慶学園 東京メディカル・スポーツ専門学校:アスレティックトレーナー
独立開業を目指すなら|経営についても学ぶ
柔道整復師として独立開業を目指すのであれば、技術・コミュニケーションスキルに加えて経営について学ぶことはとても大切です。
周囲の柔道整復師がいる施術所と競合になりながらも、お客様を獲得し経営することが求められるからです。
集客や施術技術以外にも、店舗管理の知識や人・物・金のマネジメントなどの知識も必要になってくるので、独立開業を目指すのであれば柔道整復師としての知識以外にも幅広い知識・スキルが必要になります。
また、柔道整復師が独立開業を目指す場合、持っていた方が良いとされる資格に鍼灸師(はり師・きゅう師)の資格があります。
鍼灸師(はり師・きゅう師)
鍼灸師は、経穴(いわゆるツボ)を針などを使って刺激を与えることで身体の持つ力を活性化させる施術を行う専門家を指します。
鍼灸師の仕事では、鍼・灸を使ったり、線赤外線・赤外線レーザーや低周波通電などを使ったりして身体の調子を整えます。
鍼灸師は国家資格として位置付けられていて、はり師ときゅう師の二つにわけられています。柔道整復師とあわせて資格を持つことで施術の幅が広がるので、自分自身のキャリアアップにつながりやすくなります。
専門学校などで柔道整復師の知識・技術を習得する際に、あわせて鍼灸師の国家試験受験資格も取得する「ダブルライセンス」のためのカリキュラムを設けている学校もあります。
引用元
学校法人呉竹学園 東京呉竹医療専門学校:ダブルライセンスの魅力
日本医学柔鍼灸専門学校:日本医専の『W資格取得制度』
鍼灸師の仕事内容や資格取得についての詳しい内容は下記の記事をご覧ください。
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もちろん「未経験歓迎」などの、基本的な検索項目もあります。
【8月最新】未経験歓迎 柔道整復師・整骨院の求人・転職・募集
柔道整復師は需要が高く将来性もあるお仕事!
高齢化の進む今後の日本で、柔道整復師の需要はこれからも高まることが予想されます。また、スポーツの現場でもアスリートの治療やコンディションの調整などにも重宝されており、活躍の場も広がっていくことが予想されます。
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