天然の栄養ドリンク、甘酒を使い倒す!サロンワークで疲れた体にチャージ!【元気になれる母ちゃんごはん #2】
日々のごはん、忙しくてつい外食や買ってきたお弁当で済ませがちですよね。でも、そうした食事を続けていると、なぜか心も体も疲れてきませんか? やっぱりおうちでゆっくり食べるごはんがいちばん! とはいえ、「仕事で疲れて帰ってきて、ごはんを作るなんて面倒くさ~い!」というモアリジョブ読者も多いはず。
ご安心ください。今回は、“1mmも頑張らないで作れる料理”で話題のお母ちゃん編集者・中田ぷうさんの千切り、みじん切りなし&目分量で作れるレシピをご紹介します。
働くって、楽しいけれど、とても大変なこと。ましてやサロンワークの場合、たとえどんなに疲れていても、お客様に“自分の疲れっぷり”を悟られてはいけません! だからこそ体調管理を心がけ、元気でいることが大切ですが、市販の栄養ドリンクなどに頼ってしまうと、その反動からかえって疲れが増してしまった……なんて経験がある人も多いと思います。
反動もなく、でも効果は抜群の甘酒パワー!
中田さんも、20代~30代はさんざん市販の栄養ドリンクに頼った生活を送ってきたといいます。「“栄養ドリンクに頼る生活”なんて、絶対体に良くないことは自分でも薄々わかっているんです。でも頼らないと日々こなせないほど疲れているから飲んでしまう……この繰り返しでした。ダースで買ったりするほどでしたが、同時に何かほかに代替の食材はないものかと探しているとき、人に薦められたのが甘酒でした」
甘酒は“飲む点滴”という異名があるほど、栄養豊富。そのため、江戸時代には、夏、体力が落ちたときに飲む栄養ドリンクだったといわれています。しかも味噌やしょうゆと同じ、発酵食品。腸内環境を整え、飲み続けることで便秘や肌荒れが良くなるという効果もあるとか。
「私は管理栄養士でもなんでもありませんから、栄養学的なことはさっぱりわかりません(笑)。でも朝晩、甘酒を飲み続けることで、明らかに元気になってきている自分を実感!
何よりもまず、朝、すっきりと目覚められるようになったことに驚きました。しかも、インフルエンザの子どもを立て続けに2人看病してもうつらなかったんです! 甘酒を飲む前の私はもっと虚弱で(笑)、インフルエンザの看病なんてしたら速攻うつっていたのに、甘酒を飲み続けてからうつることもないし、普段、風邪をひくこともほとんどなくなりました。甘酒のパワー、恐るべしです!」
選ぶなら、米麹から作られたものを
ところで、甘酒には2種類あることをご存知でしょうか?
1つは米麹と水から作られたもの。もう1つは酒粕に水と砂糖を加えて作られたもの。「でも、栄養ドリンクとして飲むなら、断然前者の『米麹+水』だけで作られたものを選んでください。疲れた私たちが摂りたいのは、この“麹”の発酵パワー。だから米麹から作られた甘酒を選んでほしいんですね。米麹と水で作られた甘酒は、スーパーマーケットでも普通に売っています。最初飲むと、その甘さにびっくりすると思います。でも、これは“自然の甘さ”。加糖された甘さではないんですよ」
ところが、「ここまで薦めておいて何なんですが、実は私、甘酒、大嫌いなんです!」という中田さん。
「だからストレートでは飲めないんですね。麹独特の香りがするし、どろどろしてて、甘くて……好みじゃない(笑)。でも、周りにも意外とそういう人が多く、そこで、いろんな飲み方や摂り方を考えるようになったんです」
割って飲んだり、フルーツを漬け込んだり…
「まず思いついたのが、何かで甘酒を割って飲む方法。りんごジュース、グレープフルーツジュース……いろんなもので割ってみました。でも、甘い甘酒にジュースを足すと、ますます甘くなってしまって、元来酒好きで、甘いドリンクが得意じゃない私はダメでした(笑)。今は、すっきり飲みたいときはスポーツドリンクで、腹持ちを良くさせたいときは牛乳で割って飲んでいます」
割合は好みですが、大体1:1で割ればいいそう。
「また、フルーツを漬け込んでもおいしく飲めます」とのこと。フルーツを甘酒に漬け込む!?なんてちょっと驚きですが……。「フレッシュフルーツは皮をむいたりするのが面倒くさいと思うので、コンビニにも売っている冷凍フルーツ(ブルーベリーやラズベリー、マンゴー、パインなど)で構いません。これを保存容器に入れ、甘酒を注ぎ、ひと晩置くだけ。『甘酒マチェドニア』の出来上がりです。甘酒にフルーツの香りがうつって、すごく飲みやすくなるんです。もちろん漬け込んだフルーツも食べられるので朝ごはん代わりにもなります」
料理にも使って、甘酒パワーをもらっちゃおう!
とはいえ飲むだけでは、アレンジのネタも尽きてくるというもの。そこで、中田さんは、料理にもどんどん甘酒を取り入れているそうです。「いちばん簡単なのは、お味噌汁に入れてしまうこと。甘酒と味噌って好相性。ほんのり甘くなって、口あたりのいいお味噌汁になりますよ」
卵を溶く際にもよく使うといいます。「卵に甘酒としょうゆを適当に入れて溶きます。これをごま油で焼くといい香りのする、ゆるゆる&とろとろの炒り卵に。ごはんの上にかつおぶしと一緒にのせて食べるとおいしいんです。簡単なので、朝ごはんにもいいですよ」
また、安くて肉質が固い肉も甘酒につけると、麹の力でやわらかくなるそう。「ビニールなどに肉を入れ、甘酒を注ぎ、もみこむだけ。ひと晩漬け込めばやわらか~い肉に生まれ変わります。もちろん、料理する際はそのまま炒めてしまってOK。だから家で牛丼や肉の炒め物を作るときは、必ず前もって甘酒につけておきます。でも時間がないときは、調理5~10分前に肉に甘酒をもみこむだけで済ませてしまうこともあります。これだけでも、肉がぐっと柔らかくなるので、ぜひ試してみてくださいね」
Profile
中田ぷう
編集者・ライター。大学卒業後、大手出版社に勤務。2004年に独立。モデルの中林美和さん、AYUMIさん、前田ゆかさん、食空間プロデューサー山本侑貴子氏、スタイリスト福田栄華氏の著書をはじめ、多くの料理本や暮らしの本のプロデュース・編集・ライティングを手がける。美食キュレーションサイト「ぐるなび ippin」のキュレーターとしても活躍中。著書に子どものごはん作りの闘いを描いた「闘う!母ごはん」(光文社)がある。
インスタグラム @pu_nakata
ぐるなび ippin http://r.gnavi.co.jp/ippin/curator/nakatapu/
Information
中田さんの著書「闘う!母ごはん」(光文社)
料理本編集者でありながら、料理スペックが異様に低い母ちゃんのザ・リアルな食卓記録。きちんと和食の日もあれば、スーパーで買ってきた寿司を皿に移し変えるだけの日もある、そんな春夏秋冬1年間のごはんを写真付きの日記形式で紹介。日記に添えられたひと言メモは、料理上級者もうならせる小賢しいテクが満載。
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