サロンでも活用。収納使い分け技! クローゼット整理術 #2
毎朝、サロンに着ていく服がなかなか決まらなくてバタバタ……。
そんな人には、クローゼットの整理整頓をおすすめします。自分の「好き」という思いがたくさん詰まったクローゼットを見直すことは、今の自分の気持ちを整理したり確認したりすることにもつながるのだとか。
そこで、クローゼットオーガナイザーの新倉暁子さんに、具体的にアドバイスしていただきましょう!
「吊るす収納」は、ハンガーにこだわってみる
クローゼットの中で、洋服を見やすく、取り出しやすく収納するコツをご紹介します。収納方法には大きく分けて3通り、「吊るす」「たたむ」「置く」があります。この収納の基本を知って、クローゼットを整えてみましよう。
もちろん現場(サロンやバックヤード)でも応用ができます。
ハンガーに吊るしたり、フックに吊るしたり。「吊るす」収納には次のようなメリットとデメリットがあります。
メリット:たたむ手間がないのでラク。見やすく、選びやすい。
デメリット:たたむ収納よりスペースをとる。素材によっては伸びて傷むことがある。
クローゼットの整理整頓のポイントは、「維持管理がしやすいこと」。
めんどうくさがりやで、たたんで戻すのが苦手という人は、できるだけ「吊るす」収納に切り替えることを検討してみましょう。吊るす収納で、こだわっていただきたいのはハンガーです。
色や形がバラバラのハンガーは、見た目に美しくないだけでなく、デッドスペースが生まれやすくなります。
ハンガーをおなじものに揃えるだけで、見た目も美しくすっきりと収納できます。さらにハンガーの素材も、すべりのいいもの、すべりにくいものなど様々な種類があるので、こだわって選んでみてください。重厚感を出したいなら木のハンガー、洋服のずり落ちが気になるのならば起毛素材のハンガーがいいでしょう。使い心地のいいハンガーがあれば、元に戻す作業も億劫ではなくなるはずです。
収納力抜群の、「たたむ収納」
チェストのなかに「たたんでしまう」収納法には、次のようなメリットとデメリットがあります。
メリット:スペースをとらない。やり方次第では吊るす収納の3倍の収納力にも。
デメリット:しまうときに手間がかかる。服を出すときにほかの服も崩れやすく、重ねると下のほうの服が見えにくい。
「たたむ収納」のデメリットをカバーするためのポイントは、ずばり、引き出したときにひと目で見渡せること。
そのためには、「下から順に積み上げる収納」ではなくて、「自立させる収納」を心がけましょう。引き出しの高さに合わせてたたみ、たたんだ「輪」の部分が上になるように、立てて収納します。自立が難しい場合は、ブックエンドや仕切り用のボックスなどを使うと上手くいきますよ。また、洋服の色がグラデーションになるように収納しておくと、美しく見えるだけでなく、選びやすく、元に戻しやすくなります。
サロンでのタオルなどの収納にも、参考にしてみてはいかがでしょうか。
見やすい工夫がポイント、「置く収納」
クローゼットの中では帽子やバッグなどを、棚の上に直に置くこともあるでしょう。
メリット:ワンアクションで手に取れて、戻しやすい。
デメリット:視線から外れた場所にあるものは忘れがち。
棚などに置く収納は、ワンアクションで取れるのでなんといっても手軽。忙しいサロンでは、棚収納を取り入れているところも多いと思います。置く収納で大切なのは、「見やすく、美しく置く」こと。帽子やバッグをたくさん重ねると見づらく、取り出しにくくなりますので、工夫が必要です。
例えばファイルボックスやブックエンドを利用して「立てる」収納を心がけてはいかがでしょうか。また、小さいものはそのまま置かず、ボックスなどにまとめて入れて、中身をラベリングしておきます。使用頻度が低いものは棚の上のほうに、よく使うものは目の高さに。重いものは下のほうになど、置く位置も考えましょう。
「吊るす」「たたむ」「置く」の3つの方法を駆使して、使いやすい収納になるよう、見直してみてください。
取材・文/臼井美伸(ペンギン企画室)
PROFILE
新倉暁子さん
マスターライフオーガナイザー、クローゼットオーガナイザー、インテリアコーディネーター、整理収納アドバイザー1級、危機管理主任者4級。
三重県出身。夫、6歳児の息子、トイプードルと2LDKマンションに暮らす。
百貨店で勤務したのち、イギリス留学時代に「家族と暮らしを大切に考えるライフスタイル」に感銘を受ける。出産後、慣れない育児、苦手な家事に奮闘するが家中モノで溢れかえり、変わりたい!一心で暮らしを整える事を決意。ライフオーガナイズを学び、自分にとって大切な暮らしを再認識。もっと心地よい生活を楽しむためのメソッドとして、お片付け(整理収納)を日々実践中。
現在では「自分軸はしっかり且つしなやかに」をモットーとし、個人向け片付けサービスを行うほか、2016年より月1回のペースでライフオーガナイザー入門講座開催。ラジオ、雑誌などの取材多数。2016年11月に出版された『スッキリ心地よく暮らす プロ5人のおうち収納テク』(共著・オーバーラップ刊)も話題に。
ブログ:「The sky is the limit! 〜笑顔があつまるくらし〜」
http://ameblo.jp/dear0412/
http://studiocozyhome.wix.com/studio-cozy-home
Information
スッキリ暮らすためのプロならではのテク、キッチン・リビング・洗面所など場所別の具体的な収納法を紹介します。アイデアいっぱいの一冊です。
“脱ぎっぱなし”を防ぐラクチン管理。クローゼット整理術 #3>>