ネイリスト技能検定2級とは? 試験概要や合格率、注意事項を紹介|合格のポイントとおすすめの講座3選
ネイリストとして、就職や転職を目指しているのであれば、ネイリスト技能検定2級の取得がおすすめです。
ここでは、ネイリスト技能検定2級について、試験概要や合格率、注意事項と併せて合格のポイントなどを紹介します。
ネイリスト技能検定2級とは?|JNECネイリスト技能検定試験
日本ネイリスト検定試験センターが実施している認定資格が、ネイリスト技能検定です。毎年、プロのネイリストを目指す人たちが合格を目指し、受験しています。
3級はネイリストとしての基礎的な知識やスキルが問われますが、2級ではより難易度が上がり、専門性の高い内容です。資格を取得できれば実務に役立ち、実際に施術をおこなう際の自信にもつながります。
サロンなどの求人にあるネイリストの応募資格には、「ネイリスト技能検定2級以上」とされていることも多く、実際にプロとしての知識や技能を認められるのは2級からです。
ここでは、ネイリスト技能検定2級がどんな資格・試験なのかを確認しておきましょう。
ネイリストを目指すための資格はこちら:ネイリストを目指すなら知っておきたい資格を紹介|資格取得におすすめの学校・スクールを紹介
2級試験の概要を紹介|ネイルケアのプロフェッショナルを目指す
ネイリスト技能検定2級は、より実践的な知識や技術を習得したい人におすすめの試験です。ここでは2023年度の概要を踏まえて、2級の試験の受験料や受験資格、日程や試験会場などについて解説します。
試験日・試験会場
この試験は、春期が2023年4月16日(日)、夏期が7月15日(土)、秋期が10月15日(日)、冬期が2024年1月20日(土)に実施されます。
札幌、盛岡、仙台、東京、名古屋、新潟、金沢、大阪、広島、高松、福岡、沖縄などが試験会場です。なお、盛岡は春期と秋期の年2回だけ試験会場となっています。
受験資格|3級合格が必要
ネイリスト技能検定試験は1級、2級、3級とわかれていますが、2級を受ける場合には3級の試験に合格している必要があります。そのため、いきなり2級から受験するということはできないので注意してください。
受験料|9,800円
ネイリスト技能検定2級の受講料は、税込で9,800円です。3級、2級、1級とレベルが上がっていくにつれて、受験料も高くなります。
申し込みをして支払い手続きまでに期限を設けている場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
試験内容|実技試験と筆記試験で知識と技術をチェック
試験内容には、筆記と実技があります。筆記試験ではネイリストとして働くうえで、必要な知識の理解が必要です。
また、実技試験では、実際にモデルの手を使って細やかなネイルアートの技術などが試されます。両方の試験対策として、学習や練習を重ねて本番に備えることが大切です。
合格発表
2023年春期の合格通知は2023年5月下旬頃、夏期の合格通知は2023年8月下旬頃、秋期の合格通知は2023年11月下旬頃、冬期の合格通知は2024年2月下旬頃です。
2023年春期試験の合格証書に関しては、6月下旬に発送される予定となっています。
合格証書は、1級を受ける場合や就職活動でも用いることがあるため、大切に保管しておきましょう。
2級検定実技試験の内容を紹介! 実技の採点基準とは?
ネイリスト技能検定2級の合格を目指すうえで、出題範囲や採点基準、合格率が気になるという人も多いでしょう。ここでは2級検定試験の内容や実技の採点基準、合格率についてくわしく解説します。
実技試験|ネイルケア・チップ&ラップなど
実技試験ではネイルケアやチップ&ラップ、カラーリング、ネイルアートの技術などが問われます。また、実技試験前におこなわれる事前審査で規定違反がわかった場合、試験を受けられないため、注意が必要です。
ここでは事前審査、実技試験の前半と後半について解説します。2023年春季と夏期の実技試験での指の指定は、Dパターン(パールホワイト)、2023年秋期と2024年冬期はBパターン(ピンク系)です。
事前審査(10分)
実技試験の前には事前審査の時間が10分間設けられており、テーブルセッティングや消毒管理、モデルの爪の状態についての審査がおこなわれます。事前審査で問題ないと判断されれば、実技試験に移ることが可能です。
規定違反や試験をおこなううえで問題があると判断された場合には、試験を受けられなくなるため、注意しましょう。
前半|ネイルケア(35分)
前半のネイルケアは、35分間です。手指消毒からポリッシュオフ、ファイリング、ブラシダウン、キューティクルクリーンまでの施術を実施します。
たとえば、ポリッシュオフではポリッシュが指に残らないようにきれいに除去できるかが問われるのです。ファイリングでのエメリーボードの動かし方や、キューティクルクリーンでの正確な技術も評価対象となります。
前半終了後は1分間のインターバルをはさんで後半にそなえましょう。
後半|チップ&ラップ・カラーリング・ネイルアート(55分)
実技試験の後半55分では、チップ&ラップ、カラーリング、ネイルアートの試験を実施します。チップ&ラップでは、規定を遵守することが重要です。カラーリングは指定の色でネイルポリッシュを塗り、トップコートでつやを出すのがポイントとなります。
ネイルアートでは指定のテーマに沿って爪にフラットアートを施し、制限時間内にいかに美しく仕上げられるかが問われるようです。
実技試験の採点基準は?
受験者にとって採点基準が気になる方も多いでしょう。合格には採点基準をクリアすることと、失格対象とならないことが条件です。ここでは、実技試験の採点基準について解説します。
合格基準|減点法・50点満点中38点以上で合格
実技試験では、50点満点のうち38点以上の点数で合格となります。また、減点法を採用しており、12点以上減点となった時点で失格となってしまうため、規定違反や減点の対象となる項目は必ず確認しておきましょう。
事前審査でのチェックポイント
事前審査では、実技試験前のテーブルセッティングや用具、材料、爪の状態などについての審査がおこなわれます。使用を認められない用具や材料があるため、注意が必要です。
また用品、用具の清潔さが保たれているかのチェックのほか、モデルの爪の状態が規定から逸脱していないかなどもチェックされます。事前審査でのチェックポイントを把握しておき、あらかじめ確認しておくことが重要です。
実技試験の審査でのチェックポイント
実技審査では、ネイルケアやチップ&ラップ、カラーリング、ネイルアートなどの技術の正確さが評価されます。
また、手指消毒からスタートしているか、私語やマナーを守っているか、モデルの爪の状態が適切かなど、技術以外にネイリストとして必要な清潔操作や接客で重要なマナーなどといった点も評価されるのが特徴です。
筆記試験|出題内容
ネイリスト検定2級の筆記試験は、35分間で、マークシート形式です。『ネイリスト技能検定試験公式問題集』から出題されます。ネイルの歴史や爪の構造などの解剖学的な内容、爪に起こる病気やトラブルについての知識が問われる試験です。
そのほかにネイルケアやチップ&ラップの手順などを含む施術全般についての知識、リペアの種類なども範囲に含まれています。どれもプロのネイリストを目指すうえで、最低限知っておくべき内容です。
仮に筆記試験だけ受かった場合は、次回受験時に筆記試験が免除されます。
2級の合格率はどれくらい?
日本ネイリスト技能検定試験2級の合格率や受験者数は、日本ネイリスト技能検定試験センターの公式サイトから確認することができます。他の級の合格率や、累計受験者数なども掲載されていますので、チェックしてみてくださいね。
公益財団法人 日本ネイリスト技能検定試験センター:合否判定結果
公益財団法人 日本ネイリスト技能検定試験センター:受験者数・合格者数推移
気を付けたいネイリスト技能検定2級で減点・失格になる項目を紹介
ネイリスト技能検定2級の試験では、減点や失格となる項目が多数存在しています。採点基準にも項目が明記されていますが、確認していなかったり見落としたりしてしまうと、減点や一発で失格となってしまうことがあるので、注意が必要です。
ここでは、減点や失格となる項目のなかから、とくに注意が必要なものについて紹介します。
減点や失格となる項目について、詳しくはこちらを確認してください。
公益財団法人 日本ネイリスト技能検定試験センター:ネイリスト技能検定試験2級 実技採点基準
減点対象となる行為
減点対象となる行為は全部で22項目あります。そのなかから、とくに注意したいポイントを3つ紹介します。
受験票などの忘れ物や提出書類の不備
受験票や筆記用具、提出シートなどの忘れ物がある場合は、減点の対象になります。また、受験票の写真貼付を忘れていたり、受験票の写真がスナップ写真やコピー、加工されているものなどを使用した場合も、書類の不備となり減点されます。
マスクをしていない・忘れたという場合や、体調管理を記入するシートを提出しない場合も減点の対象です。
マナー違反があった場合
私語が多い、マナーが悪い、ごみを持ち帰らないなど、マナー違反が認められた場合も減点されます。受験者だけでなく、モデルも減点対象であるため注意が必要です。
実技での工程が足りない、指示通りではない場合
実技での工程が足りない場合や、指示通りではない場合も減点の対象となります。
たとえば、後半の試験を手指消毒から始めていない、カラーリングの仕上げにトップコートをしていない、イクステンションやチップ&ラップのサンディングをしていないといった、工程が不足している場合は減点されます。
そのほかに、カラーリングが指定の色より薄すぎるまたは濃すぎる、前半と後半の試験で同じ工程を繰り返した、つやが出ていないなど指示通りでない行為においても減点の対象です。
失格対象となる行為
失格対象となる行為は全部で20項目あります。減点の対象となる項目が著しくひどい場合や、3項目以上減点の項目に該当した場合も失格となりますので、注意してください。
失格対象となる行為のなかから、とくに注意したいポイントを3つ紹介します。
時間を守らない
時間を守らない行為は失格の対象です。事前審査が始まるまでにモデルとともに着席していない場合は遅刻とみなされ、失格となります。
ほかにも、試験時間内に終わらずタイムオーバーとなった場合や、実技試験終了後に作品に手を触れることもカンニングとみなされ、失格です。
指示に従わない・カンニングととられる行為
受験生・モデルともに試験官の指示に従わない場合や、モデルがアドバイスや手助けをするカンニング行為は失格となります。
用具や用材を、試験官の許可を得ずに出し入れした場合も失格です。
指示通りでない場合
前半の試験に後半の試験の工程をした場合や、指定色以外を使用した、事前にカラーポリッシュをモデルの爪に塗布していないなど、指示通りでない場合も失格となります。
ほかにも、指定された指の爪でない場合や、指定した爪の本数よりも多い・少ないといった手指の間違いも失格の対象です。
ネイリスト技能検定2級に合格するためのポイント
ネイリスト技能検定2級は、技術があるからといって簡単に合格できる試験ではありません。もちろん知識や技術は欠かせませんが、試験に合格するために押さえておきたいポイントを4つ紹介します。
減点や失格となる項目を知っておく
試験では、減点や失格の対象となる項目が多数設けられています。減点や失格対象の項目を知っておくことで、知らず知らずのうちに減点されたり、失格となってしまったりすることが避けられます。
採点基準や、減点・失格となる行為については、試験要項に明記されていますので、うっかり本番でやってしまわないように把握しておきましょう。
時間内に終わるよう本番と同じ設定で練習
時間内に仕上げることができなければ、失格となります。本番では緊張も加わるため、できるだけ同じ設定で、時間内に終えることができるように練習しましょう。
ストップウォッチなどを活用し、施術の時間を計ったり、時間を意識したりすると、少しずつ感覚がつかめるようになります。また、スムーズに施術が進められるよう、自分に合ったテーブルセッティングを考えることもおすすめです。
ネイリスト技能検定に理解のある人にモデルを頼む
モデル選びも重要なポイントです。会場での手助けやアドバイスなどもカンニングとみなされ失格となります。私語をカンニングとみなされることもあるため、試験中に話しかけてこないなど理解がある人に頼みましょう。
また、モデルの爪の状態も試験に影響します。普段の練習台となってくれるだけでなく、爪のケアにも気を配ってもらえるような人にモデルをお願いしましょう。
通信講座やスクールで戦略的に正しい知識を身に付ける
独学では正しい知識をまんべんなく身に付けるのは難しいため、通信講座やスクールなどで戦略的に知識や技術を身に付けることができます。
独学との大きな違いは、プロのアドバイスを受けられることです。自分の苦手な施術や課題を見つけたり、克服するための練習ができたりと、効率よく知識や技術の向上が目指せるでしょう。
目指せネイリスト2級合格! おすすめの通信講座3選を紹介
ネイリスト技能検定試験2級に合格するためには、試験対策を効率よくおこなえる通信講座を受講するのがおすすめです。
ここでは、2級合格を目指す方におすすめしたい対策講座の特徴やメリットをくわしく解説します。
アガルート|JNECネイリスト技能検定試験 2級3級講座
株式会社アガルートが提供する本講座では、NPO法人日本ネイリスト協会本部が認定した講師によるチェックや指導を受けられます。
試験の合格に欠かせない、モデルの選定や爪のケアにかんする指導も受けられるため、試験に向けて万全の準備をおこないたい方にもおすすめです。
スクールの詳細はこちら
アガルートアカデミー JNECネイリスト技能検定試験 2級3級講座
たのまな|ネイリスト技能検定(2・3級)コース
DVD教材やプロによる添削指導が受けられるなど、基礎から実践スキルまで段階的に学べるような仕組みになっています。初心者の方や苦手克服、課題の強化を重視したい方に向いている講座でしょう。
日本ネイリスト協会本部が認定した講師による添削もあるので、確実な合格を目指したい方におすすめです。
スクールの詳細はこちら
ヒューマンアカデミーの通信講座 たのまな ネイリスト検定(2・3級)コース
資格のキャリカレ|プロフェッショナルネイルデザイナー講座
こちらの講座では、ネイリスト技能検定試験の2級、3級、そしてプロフェッショナルネイルデザイナーの2つの資格を取得できます。ダブルで資格を取得できれば、就職や転職、独立開業の際に自分の強みとしてアピールできるでしょう。
また、教材の充実だけでなく、就職サポートも手厚く、わからないことは理解しながら学習を進めていけるのが魅力です。
スクールの詳細はこちら
資格のキャリカレ プロフェッショナルネイルデザイナー資格取得講座
ネイリスト技能検定2級を取得すれば就活に有利!1級へのステップアップも
ネイリスト技能検定試験の2級は、プロとして通用する資格です。に合格すれば、サロンワークに必要となる知識やスキルを習得した証として就職の際にもアピールできますし、難易度が高い分、取得しておくと就職活動も有利になるでしょう。
また、学習や練習で得た知識やスキルは、お客さまへ実際に施術する際の自信にもつながります。
さらなる高みを目指して、ネイリストのプロとして活躍したいという方は1級へのステップアップとなる2級の受験に挑戦してみてはいかがでしょうか。
引用元
公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター:技能検定試験 概要
公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター:ネイリスト技能検定試験 試験要項 2023年春期
公益財団法人 日本ネイリスト技能検定試験センター:合否判定結果
公益財団法人 日本ネイリスト技能検定試験センター:受験者数・合格者数推移
公益財団法人 日本ネイリスト技能検定試験センター:ネイリスト技能検定試験2級 実技採点基準