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ヘルスケア 2021-06-30

「誰に何を伝えたいのか」そこから自分らしいヨガを見つける【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事 Vol.33「SOELU」YACCOさん #2】

ヘルスケア業界のさまざまな職業にフォーカスして、その道で働くプロにお仕事の魅力や経験談を語っていただく『もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事』。

前回に続き、ライブレッスンで人気を集める「SOELU」のヨガインストラクター・YACCOさんにインタビュー。前編では、YACCOさんが女優からヨガインストラクターになったきっかけと「SOELU」で働くメリット、働き方について教えていただきました。

中編である今回は、YACCOさんが感じているヨガインストラクターのお仕事の魅力と、続けていくための心得を教えていただきます。

お話を伺ったのは…

「SOELU」
ヨガインストラクター YACCOさん

大学卒業後、舞台作品を中心に女優として活動。その後、趣味として始めたヨガの魅力に惹かれ、インストラクターに転身。2019年にはアジア最大級のヨガイベント「YOGAFEST」にてクラスを担当するなど、現在も活動の幅を広げている。
日常生活が困難になるほどホルモンバランスを崩した経験があることから、ムーンサイクルヨガやヨガニードラなど、心と体を癒す方法を積極的に学び、自身の練習を通して心地良いヨガのクラス作りを目指している。
Instagram:@yacco_yoga

オンラインでもきちんとコミュニケーションを取ることが大切

「SOELU」では、ライブでのオンラインレッスンを行っている

―ヨガインストラクターのお仕事の魅力とは?

一番は、生徒さんに喜んでもらえること。私のレッスンを受けた方が、少しでも生活が豊かになったり、ポジティブな気持ちを持てるようになったらいいなと思って、いつもレッスンをしています。

「SOELU」はオンラインでも会員さんとコミュニケーションが取れるので、レッスン後に「気持ちよかったです」と言ってもらえたり、夜のレッスンを受けて翌朝「すごくよく眠れました」とコメントをもらえたりするんです。やっぱり嬉しいですし、励みになりますよね。

―逆に、大変だなと感じることはありますか?

オンラインの画面越しなので、会員さんには触れられませんから、身体の動かし方は主に声で伝えていくことになります。例えば、身体をねじるポーズなどは、画面も見えなくなります。すると、不安になって動きが小さくなったり、画面を見ようとして身体に無理をさせる動きになってしまうこともあるんです。

そこを、声だけでどれだけ安心させてあげられるか、わかりやすく動きを伝えられているか、いつも考えています。

続けていくには、まず自分の生活を豊かにすること

現在は、完全リモートでお仕事をされているYACCOさん。
フリーランス時代よりも、ゆったりと過ごせているそう

―ヨガインストラクターを続ける上で大切なマインド3か条を教えてください。

1.自分自身が心地よく過ごす

インストラクターになると、自分が教わっていた時と、教える時は違うという方は多いです。でも私は、自分がレッスンを受ける時も、教える時も、同じように心地がいいことが大切だと思います。それには、なるべく生活のなかでいっぱいいっぱいにならないこと。業務は集中してするけど、業務以外のところは、のんびり過ごすようにしています。

2.生徒さんが自ら気づける声掛けをする

例えば、ひとつの動作でも、「こう動かしたらここが伸びます」というのは私の感覚。なるべく私が決めつけるのではなく、生徒さん自ら動いて、自分の内側の感覚に目を向けて欲しいので、「こういう感覚がありますか?」と問いかけるようにしています。自分の中で気づきを得る、というところは、レッスンのなかでもよく伝えていることです。

3.学びをずっと続けていく

ヨガに限らず、いろいろな知識を深めていくと、全部どこかつながっているし、活かせるんだと感じます。逆に、ヨガのポーズや知識だけを深めていこうとすると、どうしても行き詰まることがある。そこで、全然違うことに目を向けてみると、最終的にヨガにつながったりするんです。ヨガは、人生につながる、生活の一部。それを忘れずに、いろいろな学びを続けていくことが大切だと思います。

誰にどんなヨガを伝えたいか考えて、方向性を定める

「インストラクターとしてやっていくなら、
何か特性を持つといいと思います」

―ヨガインストラクターを目指している方にアドバイスをお願いします。

誰かが助けてくれる仕事ではないので、「自分がどうしていきたいか」というビジョンを持ち続けることが大切だと思います。インストラクターとして、どこを目指していきたいのかを明確にしていくと、方向性が決まって、楽しんでレッスンできるようになるんじゃないかと。

それには、「誰に伝えたいか」も考えるといいです。最初の資格がヨガのポーズや知識の理解を深める基本のキだとしたら、その後の資格は自分の好きなことや興味のあることに絞らないと、結局勉強をしてもレッスンに活かせず、資格の持ち腐れになることもあります。

私の場合は、PMSで感情がコントロールできなかったり、仕事のストレスで心が擦り減ってしまうような思いをしたことがある経験から、同じような悩みを持つ方のサポートをできたらと思い、月経周期に合わせた「ムーンサイクルヨガ」を学んだり、「ヨガニードラ」というリラックス効果の高いヨガを選びました。

全部学びたいなと思うとキリがないので…(笑)。自分自身がどんなインストラクターになりたくて、それをどんな人に伝えていきたいのか。それが見えてくると、自分の強みや、やりたいことも見つけやすくなると思います。

―YACCOさんの今後の展望、目標は?

ヨガの学びを深めて、スキルアップを目指し続けていくのはもちろんですが、今後はもっと周りにも目を向けていきたいなと思っています。

現在「SOELU」ではインストラクターとしてレッスンを担当するほか、インストラクター間のコミュニティの開拓や、レッスン品質の向上、養成講座の監修など、様々な業務を担当しています。今までは自分のレッスンをより良くしていくことを中心に考えてきましたが、生徒さんはもちろん、インストラクターも心地よい環境を作っていくのが、今の私の目標です。

挑戦し続けられる環境に感謝をしつつ、今後も周りを巻き込みながら、成長していきたいと思います。

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ヨガインストラクターとしてお仕事をしていくには、誰に何を伝えたいか考えることで、自分の強みを見つけていくことが大切なんですね。多くの派生があるヨガだからこそ、何かに特化することの重要性を教えていただきました。次回はレッスンについて、YACCOさんが大切にしていること、とくに力を入れている「ムーンフローヨガ」と「ヨガニードラ」について教えていただきます!

▽#3はこちら▽
人気を集めるライブレッスンの極意を伝授!【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事 Vol.33 「SOELU」YACCOさん #3】>>

取材・文/山本二季
撮影/米玉利朋子(G.P.FLAG)

Information

SOELU

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