言語聴覚士は通信教育でもなれる?|おすすめの専門学校を紹介!
言語や発声、聴こえなどで困っている人に専門的な知識とスキルで支援をおこなう言語聴覚士は、コミュニケーションのほかにも咀嚼や嚥下(えんげ)などの支援やリハビリの専門家でもあります。
しかし、言語聴覚士になるにはどのような学校に通い、どのようなカリキュラムを修めればよいのでしょうか。ここでは、言語聴覚士の国家試験受験資格を取得するためのルートと受験資格を取得できる大学や専門学校をご紹介します。
言語聴覚士は通信教育でもなれるの?
言語聴覚士は言葉によるコミュニケーション、つまり「聞くこと」や「話すこと」に問題を抱えている方に対して、医療にもとづいてリハビリなどの専門的なサービスを提供するのが仕事です。
そんな言語聴覚士になるには、どうしたらよいのでしょうか。また、通信教育でも言語聴覚士を目指せるのかを解説します。
言語聴覚士は通信教育ではなれない!
言語聴覚士は、医療系の国家資格です。言語聴覚士の国家試験を受けるための条件は、言語聴覚士法に定められています。
通学しなければ修めることができない実習やカリキュラムが多いため、通信教育で言語聴覚士の国家試験受験資格を満たすことはできません。
言語聴覚士になるにはどうすればいいの?
言語聴覚士になるためには、言語聴覚士法に定められた教育課程を経て、国家試験に合格する必要があります。
知識だけではなく人間性も求められるため、実習などをとおして幅ひろい年齢層とのコミュニケーションスキルを磨かなければなりません。
受験資格を取得して国家試験を受験しよう!
国家試験は、毎年2月に年1回おこなわれます。試験会場は全国6カ所程度で、受験願書や証明写真のほかに、国家試験の受験条件を満たす過程を修めたことがわかる修業(卒業)証明書か修業(卒業)見込証明書、受講料3万4,000円が必要です。
国家試験の受験申し込みは11月下旬から12月中旬までにおこなわなければならないので、計画的に書類を準備しておきましょう。受験資格取得後に国家試験を受験し、合格すると言語聴覚士名簿に登録され言語聴覚士として仕事をすることが可能です。
言語聴覚士の受験資格を取得するには?
言語聴覚士の受験資格を取得するためのルートには、高校卒業後に言語聴覚士の養成課程で3~4年間学ぶルートと、大学卒業後に2年間学ぶルートの2つがあります。
また、そのほかにも、すでに一定基準の科目を修めている人を対象とした1年間学ぶコースもあるのが特徴です。
高校卒業後|言語聴覚士養成所・指定された大学などで学ぶコース
高校卒業後に、文部科学大臣が指定する3~4年制の大学や短大、または、都道府県知事が指定する3~4年の言語聴覚士の専門学校を卒業することで、言語聴覚士国家試験の受験資格を取得できます。
一般の4年制大学卒業後|大学院・専門学校で学ぶコース
すでに一般の4年制大学を卒業した人が言語聴覚士をめざす場合には、文部科学省が指定した大学・大学院の専攻科または都道府県知事が指定した専門学校を卒業することで受験資格が得られます。
言語聴覚士になるためにはどんな内容を学ぶの?
言語聴覚士として仕事をするには、幅ひろい知識やスキルのほかにも人間性を身につけなければなりません。そのため、言語聴覚士に欠かせない言語やコミュニケーション行動に関連する医学、心理学、言語学、音声学、音響学、社会科学などを学び、さらに、言語聴覚障害学総論、障害別の詳細を学習します。
また、病院やリハビリテーションセンター、小児の療育施設などの実習では実際の患者を相手にする授業もあるのが特徴です。ここでは、言語聴覚障がいがある方を支援するスキルや倫理観などを身につけていきます。
働きながら目指すにはどうすればいいの?
言語聴覚士になるためのカリキュラムを通信教育で受けることはできませんが、夜間部の専門学校がありますので、働きながら言語聴覚士を目指すことも可能です。
したがって、学校選びの際にはカリキュラム以外に、授業がおこなわれている時間帯も考慮することが重要でしょう。
言語聴覚士を目指せるおすすめの専門学校を紹介!
言語聴覚士を目指すための専門学校には、どのような学校があるでしょうか。夜間部がある専門学校も含めて、ご紹介していきます。
東京医薬専門学校|言語聴覚士科
東京にある東京医薬専門学校の言語聴覚士科は、高校を卒業して言語療法士をめざす人のための昼間部コースです。病院、保育園、ろう学校、補聴器メーカーや食品会社などと連携した授業があり、授業のなかで最新の補聴器や嚥下食に触れられます。
長年のノウハウがあり、オリジナル模試や少人数制で習熟度別の国家試験対策があるので安心です。一日の授業スケジュールのなかで4コマのカリキュラムであるので、遠方からの通学も可能な時間割となっています。
日本福祉教育専門学校|言語聴覚療法学科
東京にある日本福祉教育専門学校の言語聴覚療法学科は、一般大学を卒業して言語聴覚士を目指す方のための昼間部2年生のコースです。
言語聴覚士には「成人領域」と「小児領域」、「聴こえ」「嚥下」の4つの領域がありますが、それぞれのトップランナーとして活躍している現役の言語聴覚士の指導を受けることができます。一日のなかで5コマ、週6日の充実したカリキュラムになっているのが特徴です。
埼玉福祉保育医療専門学校|言語聴覚士科・Ⅱ部
埼玉にある埼玉福祉保育医療専門学校の言語聴覚士科Ⅱ部は、一般大学を卒業して言語聴覚士を目指す方のための夜間部2年生のコースです。北関東で唯一の夜間過程で、月曜から金曜まで3コマのカリキュラムが用意されています。
学校紹介のアルバイトもあり、保育園や介護福祉施設などで、小児から高齢者まで言語聴覚士が関わる年代の人と接することができるため、学びが深まるのが特徴です。
名古屋医専|リハビリテーション分野 言語聴覚学科
名古屋にある名古屋医専リハビリテーション分野の言語聴覚学科は、一般大学を卒業して言語聴覚士を目指す方のための昼間部2年生のコースです。1年次には1週間かけて現場の見学実習をおこない、言語聴覚士の仕事内容の理解を深められます。
現場卒業後もサポートするシステムがあり、転職やキャリアアップをおこなう際の就職指導を何度でも受けられるのが特徴です。
大阪医療技術学園専門学校|言語聴覚士学科
大阪にある大阪医療技術学園専門学校の言語聴覚士学科は、一般大学を卒業して言語聴覚士を目指す方のための昼夜部2年制のコースと、高校卒業後3年で言語聴覚士をめざす昼間部3年制のコースがあります。近畿地方唯一の昼夜2年生では、働きながら学ぶ際のオリジナルカリキュラムを用意。
昼夜間コースでは、平日は夜間に2コマ、土曜日は日中4コマの授業を受けられるので、ライフスタイルに合わせ、無理なく効率的に学ぶことができます。
専門学校 柳川リハビリテーション学院|言語聴覚学科
福岡県にある専門学校 柳川リハビリテーション学院の言語聴覚学科は、高校卒業後3年で言語聴覚士をめざす昼間部3年のコースです。朝から夕方までの間に4コマ、必要時には夕方以降から夜間にかけて5コマ目があることもあります。
西日本有数の規模を誇る柳川リハビリテーション病院や介護老人保健施設、在宅サービス事業所などのグループ施設での実習で実践経験を積むことが可能です。
言語聴覚士になるには通学が必要! 自分にぴったりの学校を選ぼう
言語聴覚士の国家試験を受験するためには、高校卒業後に3~4年間学ぶルートと大学卒業後に2年間学ぶルートあります。いずれの場合も、通信教育で国家試験の受験資格を取得することはできません。
とくに大学卒業後に学ぶ2年間のルートでは夜間部もあるので働きながら学ぶことも可能ですし、教育訓練受講に支払った学費の一部が厚生労働省から支給される「教育訓練給付金制度」の対象になる場合もあります。言語聴覚士に興味がある方は自分に合った学校を選んでから、まずは無料の資料請求をしてみましょう。
引用元サイト
日本言語聴覚士協会 言語聴覚士を目指す
厚生労働省 言語聴覚士国家試験の施行
東京医薬専門学校 言語聴覚士科
日本福祉教育専門学校 言語聴覚療法学科
埼玉福祉保育医療専門学校 言語聴覚士科・Ⅱ部
https://www.scw.ac.jp/gakka/gengo2/
名古屋医専 リハビリテーション分野 言語聴覚学科
https://www.ocmt.ac.jp/gakka/gengo_2nensei/
専門学校 柳川リハビリテーション学院|言語聴覚学科