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特集・コラム 2023-09-15

介護職の職務経歴書をうまく書く3つのコツ|転職が多い場合でも好印象を与えるには?

介護職への転職を検討する際、書類の書き方について悩む方も多いでしょう。今回は、介護職の職務経歴書の書き方についてご紹介します。

さらに、転職回数が多いことがネックに感じる方にも効果的な、好印象の与え方も解説しています。転職によって介護職へ従事したい方は、ぜひ参考にしてください。

介護職の職務経歴書をうまく書く3つのコツ


職務経歴書とは、これまでの職歴や業務内容、取得したスキルをまとめた書類のこと。履歴書だけでは書ききれないものを採用側へアピールできるものです。

しかし、職務経歴書とひと口に言っても、形式や書き方には違いがあります。ここでは、介護職への転職に効果的な職務経歴書の形式や書き方について解説します。

1. 自分に合った形式を選ぼう

はじめに、自分に合った形式を選びましょう。職務経歴書は、大きく分けて3つに分類されます。

・編年体式
・キャリア式
・逆編年体式

これらは経歴の書き方が異なるもので、転職回数が少ない方は編年体式、キャリア重視で転職した回数が多い方には、キャリア式が向いているなどの特徴があります。3つの形式については以下のページで詳しく解説しているので、あわせて目を通しておきましょう。
介護職に転職したい人が押さえておきたい職務経歴書の基礎知識|履歴書のおさらいポイントを紹介

転職が多めな場合はキャリア式がおすすめ

転職回数が多く、記載できる職種や業務内容が多い方は、キャリア式の職務経歴書を選びましょう。職種ごとに記載できるので経験の深さを伝えられるほか、技術面を最大限にアピールできます。

とくに、記載することが多く不安に感じやすい社会人経験が長い方や、複数の分野を経験してきた方にとっては、これまでのキャリアをアピールできる形式なのでおすすめです。

2. 得意なスキルや活かしたい経験はアピールしよう

これまでの職歴を通じて、得たスキルや資格・経験などがあれば、具体的なエピソードを交えてアピールしましょう。

転職回数が多い方の場合、興味や給与などで選んだ可能性もあるでしょう。そのような職歴でも、「これまでの経験からなぜ介護職(事業所)を選んだのか」がわかるよう、経験やスキルに関して一貫性のある内容にまとめることで、どの職歴も強くアピールできます。

経験した施設形態を明記しよう

介護職に就いた経験のある方は、業務内容を把握していることから歓迎されやすい傾向にあります。介護職経験をアピールするときは、どの施設で何年働いたのかを振り返り、どんな経験を積んだのかを明記しましょう。

「特養で3年勤務した経験がある」など、業務形態についてこまかく記載しておくと、転職回数が多くても具体性や一貫性のある職務経歴書にまとまります。

3. 仕事への熱意とスタンスを伝えよう

働くなかで大切にしてきたことや、業務における問題解決に結びつけた経験があれば、これらもこまかく記載しましょう。

介護職に直接関係がなくても、職歴のなかで感じたものや大切にしてきたこと、プロジェクトや業務遂行のために努力したことがあればその分だけ自身を強くアピールできます。

応募先で実践したい介護や将来のビジョンも重要

仕事への熱意やスタンスは、就職後どのように働く人材であるかに結びつきます。これまでの職歴を踏まえ、介護職に通じる一貫性のある職務経歴書にまとめられれば、採用側も働き方や将来性が判断しやすくなるでしょう。

さらに、施設や事業所の特徴や求める人材、業務内容をあらかじめ調査しておけば、自分がどのように対応できるかが判断できるので、応募へのミスマッチも防げます。

介護業界は転職回数に厳しい? 転職多めの職務経歴書で好印象を与えるには


介護職は将来を担う職種だからこそ、転職回数に対して不安に思う方も多いでしょう。

ここでは、転職回数が多いことで介護業界への転職は不利になるのかにあわせて、転職が多い方でも好印象を与えられる職務経歴書のポイントについて解説します。

介護業界は転職多めでも不利になりにくい

結論から言うと、介護業界への転職は、転職回数が多くても不利になりにくい職種です。というのも、これからは高齢者が増加することが明確であることから、さまざまな経験を経て介護職に活かせると判断した、働く熱意が高い方であれば不利になりにくいと言えます。

さらに、介護職の経験がある方は、即戦力につながるとして優遇されやすい傾向にあります。そういった意味でも、転職回数が多くても嘘偽りない職歴を明記して面接に臨みましょう。

なお、一部の職歴を隠して記載しなかった場合や、資格・年収・雇用形態などを偽って記載した場合、悪意の有無に関わらず経歴詐称となります。最悪の場合解雇に繋がりますので、注意が必要です。

引用元
埼玉県:働くときのルール
厚生労働省:モデル就業規則

短期間での転職を繰り返している場合は注意

不利になりにくい職種とはいえ、短期間で転職を繰り返した経歴がある方は注意が必要です。これは、短期間での退職により「長続きしない人」といったネガティブな印象を与えてしまうため。

職務経歴書を作成する場合は、転職した理由やその期間に学んだこと、現在も活きているスキルや経験を明記して、マイナスイメージをリカバリーしましょう。

転職多めの職務経歴書でも好印象を与えるには?

転職回数が多い方が好印象を与える職務経歴書を作成するには、これから紹介する3つのポイントを視野に入れることをおすすめします。

あまりに多い転職回数は、採用側へマイナスイメージを与えかねません。マイナスイメージをプラスに変えるためにも、これまでの職種を振り返りながらポイントを盛り込みましょう。

前職の不満やネガティブな内容は避ける

前職での不満やネガティブな内容は、印象が悪くなる恐れがあるので避けましょう。退職理由によっては、転職先である施設や事業所が同様の環境である可能性があります。

さらに、「他人のせいにする人だ」といったイメージを与える恐れもあるので、退職理由は、ポジティブな内容になるよう書き方を工夫しましょう。

キャリアビジョンにはブレがないことを伝える

どれだけ転職回数が多くても、キャリアビジョンに一貫性があれば、マイナスイメージからプラスイメージに変えることができます。

たとえば、「高いコミュニケーション能力と柔軟な対応が得意なので、利用者を安心して任せてもらえる人材になれると思い介護職を選んだ」といった意思が伝わる内容であれば、たとえ転職回数が多くても採用側は深く気にしないでしょう。

会社の求めている人材であることをアピール

転職回数が多くても、会社とのマッチ度が高いほど採用のチャンスも高まります。転職回数が多い方は、まず会社が求める人材をリサーチし、自身の職歴や経験、スキルが活かせるかを確認しましょう。

会社によって「コミュニケーション能力が高い方」「臨機応変に対応できる方」など、求める人材の特徴が異なるので、双方にあっているかをみきわめてから応募しましょう。

転職回数の多さを活かそう! 志望動機・自己PRの例文を紹介


ここでは、転職回数が多いことを活かした志望動機・自己PRの書き方を例文を使って紹介します。

転職期間が極めて短い方や、社会人経験は長いがその中で転職回数が増えてしまった方は、ぜひ参考にしてください。

1.転職回数が多いことをアピールする場合

高校を卒業してから、営業職や販売業など、接客業を中心に転職して参りました。就職したてのころは業績を考えた仕事ができず、安易に転職を繰り返したことを反省しています。

現在は、これまで培ってきたコミュニケーション能力と顧客満足度をとらえた取り組み方を活かしたいと考え、応募に至りました。

これからさらに増加する高齢者を私の経験と技術で支えながら、食事・入浴などを中心にお役に立ちたいと考えています。

2.介護業界を経て転職する場合

これまで私は、2カ所の有料老人ホームに計5年勤務しました。そのなかで身につけた私の強みは、利用者様の傾聴力と臨機応変に対応できる行動力です。

利用者様の行動ひとつひとつに目と耳を傾け、いつまでも安心して生活できる環境を維持できるように取り組んで参りました。

こちらに応募した理由は、貴社が利用者にとって最適なサービス提供を1番に掲げていたからです。私が持つ二つの強みを活かし、ひとりひとりの利用者様に心地よく過ごしていただくための丁寧で柔軟な対応ができると判断し、応募にいたりました。

3.ネガティブな理由による転職が多い場合

私は、10年にわたって介護職での転職を7回経験しています。成功した事例や失敗した事例も多く経験して参りましたが、そのなかでも利用者様とそのご家族が、どういったサポートを介護職員に期待していて、どのようなケアだとご満足いただけるのかを考えて取り組んで参りました。

貴社では利用者様ひとりひとりの個性を尊重し、高い傾聴力をもって対応されていると企業理念で拝見いたしました。

これは私が考えていた介護職員への利用者様・ご家族の期待であり、答えだと感じています。

介護職に携わる中で、社会福祉事業者に2年以上従事していた経験もあり、貴社のお役に立てるのではと考えています。さらに、これまでの経験を活かし、社会貢献につながるのではないかと考え、応募いたしました。

転職回数が多めでも好印象は与えられる!


介護職への転職では、転職回数が多くても、キャリアビジョンや内容に一貫性があれば採用されやすい職種です。

しかしそのためには、転職回数の多さをリカバリーできるよう、ポジティブな内容にまとめたり、応募に至った経緯に一貫性を持たせたりすることが大切。

「転職回数の多さは経験値の多さ」と判断されるよう、転職回数の多さをいい方向にアピールできる書類にまとめ、転職を成功させましょう。

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