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特集・コラム 2023-12-13

障害者施設での仕事はきつい?職員の悩みや解決方法を紹介

生まれつき障害を持つ人、病気や怪我が理由で障害を持つ人、色々な原因で身体や精神に障害を持つ人などが暮らす障害者施設。今回は、利用者人に寄り添い支援をする、障害者施設で働く人の悩みや解決の方法などを紹介します。

障害者施設職員の抱える悩み

障害者施設で働く人たちの悩みには、人間関係や体力的な負担、精神的負担や仕事内容など、様々なことがあげられます。ここからは、障害者施設で働く人たちの悩みを具体的に紹介していきます。

人間関係

障害者施設の職員は利用者が快適に過ごせるように、家族や職員と連携をとりながら介助や支援をおこなうため、人間関係はとても重要です。

しかし、支援するにあたって、職員間での意見のすれ違いや、人間関係の悪化などの悩みが多い職場であるとも言われています。

また、利用者との意思疎通ができず、罵声を浴びてつらい思いをしてしまう人もいるようです。

引用元
job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET)):障害者福祉施設指導専門員(生活支援員、就労支援員等) – 職業詳細

体力的なきつさ

障害者施設を利用する人のなかには、身体が思うように動かない人などもいます。動かない身体は非常に重く、介護する職員は体力を使います。無理な姿勢は腰痛の原因になることも。

また、夜勤もあり変則な勤務に疲れがとれず、体力的なきつさも大きな悩みのひとつです。

精神的なきつさ

うまくコミュニケーションが取れず、罵声や暴力などを受けてしまった結果、精神的に悩み辞めるケースもあります。

また、悪化した人間関係の悩みからストレスがたまってしまうこともあるようです。

勤務時間や仕事内容など

障害者施設には、夜勤があるところもあります。夜間の勤務で身体の疲れが抜けないという理由もありますが、夜になると不安症状が出てパニックになってしまう利用者もいるなど、夜勤時の対応がつらいと思う要因になるようです。

また、排泄介助など衛生面が気になってしまったり、食事介助・外出時の付き添いが大変だったりなど、業務内容がきついと感じる人もいます。

きついと感じた時の対処法

きついと感じた時に、自分でできることはないのでしょうか?きついと感じた時の解決の方法について紹介します。

人間関係|仕事として割り切る

仕事に対する考え方や価値観は、人それぞれ違って当然のこと。理解できる点もありますが、すべてを分かり合うのは難しいことです。理解し合えないことに悩むよりも、「これは仕事」と割り切って付き合うことで、気持ちが楽になります。

または、時間をかけてじっくりと話し合うことで解決策がみつかる可能性もあります。考え方や価値観を尊重し合えるのであれば、いずれは良い関係が築いていけるでしょう。

体力的・精神的なきつさ|上司などに相談する

上司や同僚などに相談することで、解決策をみつけられることもあります。体力的な問題であれば、勤務時間の変更や休暇の申請、業務内容の見直しなど、サポートしてもらえるかもしれません。

また精神的な問題であれば、同僚や上司に悩みを打ち明けることによって、気持ちが落ち着くこともあります。特に上司や先輩など、自分よりも勤務年数が長い人は、解決方法を知っている可能性もあります。

一人で悩まず、思い切って同じ仕事をしている仲間に相談してみましょう。

身体を動かしてリフレッシュする

仕事から離れて、心や身体のリフレッシュをすることもおすすめです。どの仕事でも同じですが、少なからず誰にでも悩みはあります。

ずっと考え込んでいるよりも、仕事から離れて身体を動かすことで心身ともにすっきりして、悩みの解決に繋がる案も出てくるかもしれません。

それでもきつい場合は転職を検討しよう

前述したように対処してもどうしてもきつい場合は、転職も視野に入れてみましょう。具体的な転職先などを紹介します。

デイサービス・訪問介護

夜勤がきついと感じているのなら、同じ介護業界のなかでも、デイサービスや訪問介護への転職がおすすめです。どちらも自宅で生活をしている人が利用するため、日中の勤務になります。

また、訪問介護は基本的に一人で行動するため、人間関係のわずらわしさも解消しやすいでしょう。

資格を取得してスキルアップする

資格を取得してスキルアップをしておくこともおすすめです。持っている資格によっては、転職が有利になるケースがあります。

介護職員初任者研修や実務者研修、介護福祉士、社会福祉士などがおすすめです。詳しい資格内容は次項にて紹介します。

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修は、介護に携わるものが在宅・施設を問わず、介護職として働く上で基本となる知識・技術を学ぶ研修です。

この資格をもつことで、基本的な介護業務をおこなえるようになります。利用者によっては介護業務もあるため、取得しておくことで仕事に活かせる場面も増えるでしょう。

引用元
厚生労働省:介護員養成研修の取扱細則について

実務者研修

実務者研修とは、介護職員初任者研修の上位の研修であり、研修のなかでたん吸引や経管栄養などを学びます。なお、学ぶだけであり、実際にたん吸引などをおこなえるわけではありません。

3年以上の実務の経験がある人が、介護福祉士国家試験を受験する受験要項となっている研修です。期間は6カ月以上、授業は450時間以上で設定されており、各地で開講されています。

引用元
厚生労働省:実務者研修について

介護福祉士

介護福祉士とは、たくさんある介護の資格のなかで唯一の国家資格です。専門知識と技術を活かして利用者の介護をおこない、現場職員の指導や育成もおこないます。資格取得には、3つのルートがあります。

介護福祉士資格の詳しい取得方法についてはこちらからご覧ください。
介護福祉士は国家資格? 受験に必要な要件は?|取得するメリットや合格するためのポイントも紹介

引用元
公益財団法人日本介護福祉士会:介護福祉士とは
厚生労働省:社会福祉士・介護福祉士

社会福祉士

社会福祉士とは、別名「ソーシャルワーカー」と言われる福祉の専門家です。主な仕事の内容は、福祉サービス利用者からの相談を受け、医療機関などと連携し、利用者の問題を解決していくことです。

公益財団法人社会福祉振興・試験センターが実施する「社会福祉士国家試験」を受験し、合格すれば社会福祉士として働くことができます。

引用元
公益財団法人日本社会福祉士会:社会福祉士とは
厚生労働省:社会福祉士・介護福祉士

精神保健福祉士

精神保健福祉士は精神ソーシャルワーカーとも呼ばれる仕事で、精神障害における福祉や保健分野の専門家です。主に精神疾患を抱えている人たちをサポートします。

資格の取得には4年制保健福祉系大学で指定科目を履修するなど、様々なルートがあります。詳しい内容は、公益財団法人振興・試験センターの精神福祉士国家試験をご覧ください。

引用元
厚生労働省:精神保健福祉士

看護助手

看護助手の仕事内容は、看護師のサポートをする、医療器具の洗浄や消毒、患者の身の回りの世話などです。また、患者の入浴や食事の介助などをすることも多いため、今までの経験が活かせるでしょう。

必ず取得しておかなければならない資格はありませんが、個人のスキルの向上や就職に有利になるため、次の2つの民間資格の取得をおすすめします。

1.全国医療福祉教育協会が認定する資格で看護助手実務能力認定試験
2.医療福祉情報実務能力協会がが認定する資格メディカルケアワーカー検定試験

詳しい資格の取得方法については、それぞれのホームページにてご確認ください。

引用元
job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET)):看護助手

障害者施設職員のやりがい

きついことや悩みもある一方で、障がい者支援への理解が高まる、利用者を笑顔にできる、利用者の目標達成を一緒にできるなどのやりがいもあります。ここからは、障害者施設職員のやりがいについて紹介します。

障がい者への理解が高まる

障がい者といっても、症状は一人ひとり違います。さまざまな利用者との関わりを通して、それぞれの障害に対する理解が深まったり、知識が深まったりすることにより、障がい者への適切な対応ができるようになります。

スムーズな対応ができた時など、やりがいを感じることができるでしょう。

利用を笑顔にできる

今までできなかったことができるようになった利用者の笑顔をみるときなども、やりがいを感じられます。
利用者とコミュニケーションをとりながら、うまくいくようにサポートしたり、時には励まし行動を促すことで利用者の日常生活などが快適になるなど、自身の働きかけによってできたことは、達成感にも繋がります。

目標達成を一緒にできる

目標達成に向けて利用者と一緒に努力したり、利用者の成長していく過程などを見られたりしたときも、やりがいを感じるでしょう。

たとえば日常生活では、排泄や着替えなどが自分でできるようになるなど、小さい目標でも達成することで、利用者とともに達成感を味わうことができます。

仕事の悩みは一人で抱え込まず、周りに相談したり転職を検討しよう!

障害者施設で働く悩みは、人間関係や、体力・精神的な悩みなど様々です。しかし、どのような職種でも仕事の悩みはあります。一人で抱え込まず、上司や同僚などに相談しながら、悩みの解決方法を探してみましょう。

やりがいや魅力を考慮しても、どうしてもつらい時や解決しない時は、今までの経験を活かして転職なども視野に入れ、無理なく働いていきましょう。

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