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特集・コラム 2024-07-18

介護職は未経験・無資格でもOK!対応できる業務と求人探しのポイントをご紹介

介護職と聞くと特定の国家資格や民間資格が求められると考えてしまいがちです。

しかし、介護業界全体で見てみると、実際には特定の専門性が求められる仕事だけでなく、未経験・無資格からでも働ける案件も数多く募集されている現状があります。

本記事を読めば、介護職未経験でも働ける現状や無資格の方が対応できる・対応できない業務、職場や求人探しのポイントなど、未経験・無資格からの就職ルートを把握できます。

介護職に興味があって未経験・無資格からチャレンジしたいという方は参考にしてみてください。

介護職は未経験からでもOK!

結論から言いますと、未経験からでも介護職に挑戦できます。実際に介護職として働いている人の約3割は未経験からスタートしているとも言われており、未経験でもはじめやすい環境です。

試しに介護職の大手求人サービスであるリジョブケアで「未経験歓迎」と条件を設定して求人を検索すると、約8,000件もの求人がヒットします。

2022年には65歳以上の高齢者が人口の約1/4(3,627万人)となり、75歳以上の後期高齢者人口は1,937万人となりました。団塊の世代が75歳を迎えはじめたことが、高齢者数急増の大きな要因だと考えられています。

このような背景から、厚生労働省の推計では2025年度末までには245万人もの介護需要が見込まれています。これは2020年度末の介護需要216万人をはるかに上回る数字です。

高齢者人口の増加に伴う人材不足の解消のために、未経験OKな介護職の求人数は今後も増え続けていくと考えられます。

引用元
厚生労働省:第7期介護保険事業計画に基づく介護人材の必要数について
総務省統計局:1.高齢者の人口

介護職未経験・無資格でも従事できる業務内容

介護職未経験・無資格でも対応できる業務には、施設の清掃業務やシーツ交換(洗濯)、事務作業などがあり、就業したばかりの段階でも数多くあります。

未経験・無資格から挑戦できる業務内容を確認して、自分のキャリアプランを思い描きましょう。

1.介護施設内の清掃業務

事務室やトイレ・洗面所・廊下などの生活空間をきれいに清掃する業務は、介護職未経験でも対応できます。利用者が宿泊する施設では、居住空間の清掃も業務に含まれるでしょう。

介護施設では清掃員を雇わず、介護職員が清掃業務を兼任することも珍しくありません。

利用者が使用する空間を常にきれいにしておくことが、健康的な生活につながります。サービス満足度や来訪者に好印象を与えることにもつながる、重要な業務です。

2.料理の提供業務

介護施設で提供される料理は専任の調理師や業者が調理することが多いですが、料理の配膳・下膳に関しては、介護職員が対応するケースもあります。

介護施設に入所している利用者は咀しゃく能力や嚥下能力が著しく低下しているケースもあり、各利用者にとってベストな食事内容・サポートの必要性は異なるのが一般的です。

介護職員は利用者の顔と名前を覚えて、それぞれの症状や食べられる食事メニューについて理解して配膳し、必要に応じて食事のサポートをおこないます。

たとえば、対象者に柔らかい具材のメニューや刻んで食べやすくしたメニューを間違いなく配膳することで、食事が原因の不慮の事故を未然に防ぐという重要な役割があります。

3.シーツの交換・洗濯

入居施設では、利用者が横になるベッドのシーツは定期的に交換します。寝たきりの方もいるため、ベッドの衛生環境を維持するためには欠かせない業務です。介護の知識・経験がない方でも、シーツ交換であればすぐに担当できるので任されやすい業務でしょう。

専門業者に委託して洗濯してもらう場合と介護施設で洗濯する場合とがあり、介護施設内で洗濯する場合にはシーツの洗濯・乾燥までの一連の流れも担当することになります。

4.介護事務

介護職員は来客対応や電話対応などの事務作業にも従事します。未経験からでもスタートできる業務で、事務職経験やパソコンスキルが役立つ業務です。

施設内外の方と頻繁にコミュニケーションをとるので、相手の目線に立った丁寧なコミュニケーションスキルが求められます。

5.身体介護|有資格者同伴が条件

介護職員初任者研修などの有資格者の指導下でおこなうことが条件ですが、利用者の身体介護(食事・入浴・排泄・着替え・移動など)に従事することも可能です。ただし、訪問介護で無資格の方が1人で利用者を介護することはできないので注意しましょう。

身体介護に携わっていくなかで、利用者の自立に向けたサポートを実施していきます。

介護職未経験・無資格だと対応できない業務内容

介護職未経験・無資格だと対応できない業務もたしかに存在します。それが訪問介護における身体介助とたん吸引、経管栄養に携わる医療行為です。

未経験・無資格では対応できない業務内容を知って、資格を取得する必要性を考えましょう。

訪問介護の業務

訪問介護で身体介護や生活援助、移動時の乗降介助などを無資格の介護職員が1人で担当することはできません。以下の資格の保有者であれば対応可能です。

・介護職員初任者研修修了者
・実務者研修修了者
・介護福祉士
・旧介護職員基礎研修修了者
・旧訪問介護員1級課程修了者
・旧訪問介護員2級課程修了者
・生活援助従事者研修修了者(生活援助中心型サービスのみ)

訪問介護に携わりたい方は、まず介護職員初任者研修の取得を目指すのがいいでしょう。

引用元
厚生労働省:訪問介護

たん吸引や経管栄養などの医療行為

利用者にたん吸引や経管栄養をおこなうのは、医療行為にあたります。喀痰吸引研修を修了した介護職員のみが、医師の指示のもとでたん吸引や経管栄養に従事することが可能です。

たん吸引は口腔内・鼻腔内・気管カニューレ内部が対象で、経管栄養は胃ろう・腸ろう・経鼻経管栄養などを対象としています。

利用者の命に関わる処置なので、医師や看護師による指示が義務付けられています。

引用元
厚生労働省:喀痰吸引等の制度について

介護職未経験の方が求人を探す際の3つのポイント

介護職未経験の方が求人を探す際には、新人に対する教育制度の充実度や人間関係の良し悪し、資格取得制度が整っているかどうかをチェックするのがおすすめです。

就職に失敗してしまうことがないように、就職する職場のリサーチを万全にしましょう。

1.新人の教育制度が整っている職場

どの業種・職種にも当てはまる話ですが、介護職に未経験で就職・転職するとなると、もっとも重要になってくるのが教育制度が充実しているかどうかです。

新人教育がうまく行き届かない職場で働くと、知識や技術が思うように身につかずに、「いつまで経っても仕事ができるようにならない」と後悔することもあります。

自分から学んでいく姿勢に加え、きちんと先輩が教育・フォローしてくれる体制が確立されている職場を選びましょう。

2.人間関係が良好な職場

新人として介護現場に就職すると、どうしても先輩や周囲の人間と密接にコミュニケーションを取り合い、サポートを受けなければなりません。その際にコミュニケーションをうまく取れなかったり、雰囲気が悪かったりするなど人間関係が良好とは言えないと、満足して働けないでしょう。

できる限り就職先の候補として選んだ事業所を視察したり、電話などでスタッフの対応を確認したりして、現場の雰囲気をチェックしておくのがおすすめです。

3.資格取得制度が充実している職場

未経験でも働ける介護職ですが、将来的なキャリアプランを考えると介護職員初任者研修や実務者研修などの資格取得を目指した方が、より幅広いキャリアを開拓できます。

資格取得制度が充実している職場を選べば、資格取得に伴う教材費や受験料などを負担してくれたり、研修日を職場の出勤日としてみなしてくれたりすることがあります。

また、資格取得によるインセンティブを設けている職場もあります。

キャリアアップを狙うなら、資格取得制度が充実している職場がおすすめです。

介護職未経験から就職・転職を成功させるための3つのコツ

介護職未経験から就職・転職に成功するためには、いくつかの探し方のコツをおさえておくことが大切です。ポイントをチェックして就職・転職を成功させましょう。

1.未経験歓迎の求人をチェックする

未経験から介護職として働くためには、未経験OKや未経験歓迎、無資格可などのキーワードで検索して、未経験・無資格でも受け入れてくれる求人を探しましょう。

これらのキーワードが含まれていない求人に応募すると、そもそも未経験・無資格を対象としていないことが多いため、就活成功率に大きく影響してくることもあります。

未経験歓迎の案件を積極的にリサーチして就職・転職の成功につなげましょう。

2.正社員以外の雇用形態も視野に入れる

未経験から介護職になるためには、正社員だけでなく非正規やアルバイト、パートなどの雇用形態にまでリサーチ範囲を広げて求人検索すると見つけやすいと考えられます。

また、パートやアルバイトからはじめて、スキルアップしてからあらためて正社員雇用されるケースもあるので、正社員にこだわらずに求人をリサーチしてみましょう。

3.介護求人に特化した求人サイトや転職エージェントを使う

求人検索のコツをおさえても、業界における知識がまったくないなかで自分にマッチした求人を探し出すのは難しいことです。介護求人に特化した求人サイトや専門のエージェントをうまく活用すれば、自分に合った求人を効率的に探し出すことができるでしょう。

おすすめは介護業界に特化した求人サイトのリジョブです。未経験歓迎や研修制度あり、WワークOK、夜勤専従など、幅広いニーズに合致した求人を見つけられます。

同サービスでの介護職の掲載求人数は30,000件を超えているので、豊富な選択肢の中から妥協せずに自分に合った仕事をじっくりと選びたい方におすすめです。

リジョブケア:介護職の求人・転職・募集

介護職は未経験・無資格からでも働ける!就職に失敗しないためにコツを押さえよう

この記事では、介護職が未経験・無資格でも働ける背景と未経験でも従事できる業務、反対に無資格では従事できない業務、求人を探す際のポイントと就職に失敗しないコツについて紹介しました。

介護職は未経験・無資格でもチャレンジできる仕事ですが、従事できる業務とできない業務があります。たとえば、訪問介護やたん吸引や経管栄養には無資格では対応できません。また、たん吸引や経管栄養に関しては、有資格者でも医師や看護師の立ち会いが必要です。

職場を探す際は教育制度や職場の雰囲気、資格制度の充実度をチェックしましょう。

また、求人をリサーチする際は未経験歓迎かどうかや雇用形態などを確認するほか、介護業界に精通しているエージェントや求人サイトを活用するのもおすすめです。

未経験から介護職の求人を探すならリジョブを利用してみてはいかがでしょうか。介護・福祉業界に特化した求人サイトで、未経験歓迎や研修制度ありなど、未経験者を積極的に採用しているような求人、待遇のいい求人などを厳選してリサーチできるのが魅力だといえます。

ぜひ一度リジョブで仕事を探してみて、介護職になるという夢を叶えてください。

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