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介護・看護・リハビリ 2020-01-20

介護施設における栄養士の役目と介護職との関係

高齢化社会が進む日本では、介護施設の利用者は年々増加しています。そんな介護施設内で提供される食事は、重要な役割を果たしていると言えるでしょう。食事は、直接利用者の体の中へ取り入れられるもので、利用者の健康を左右するため、その健康を気遣うために、専門の栄養士が食事を提供しています。今回は、栄養士の役割と、介護福祉士との連携についてまとめてみました。

介護施設の栄養士の仕事

高齢化社会において、老人ホームのニーズはますます拡大しており、より良いサービスを提供するために、食事の内容にもこだわる老人ホームが出てくるようになりました。そのため、老人ホームでは栄養士を雇い、栄養価の高い食事を提供したり、個人の経済状況に合わせた食事を提供することを徹底しています。

昨今は有料老人ホームや、特別養護老人ホーム、軽費老人ホームなどさまざまな種類の老人ホームがあり、さまざまな形態に合わせた食事を作る必要があります。また、デイケアサービスでは、食事を楽しむことを前面に押し出したサービスを売りにしたり、高齢者に代わってお弁当を作って配達まで行っている事業所もあります。

このように、栄養士の仕事は多様化しているため、 求められるスキルも高くなりつつあります。高齢者が飽きないようにするためにメニューを変更してみたり、食べやすさを追求するために流動食の用意をするなど、柔軟に対応できるスキルが必須です。

栄養士になるためには

栄養士として働くには、栄養士の資格を取得する必要があります。栄養士の資格は、大学や専門学校などで栄養士養成課程を修了・卒業することによって、無試験での取得が可能です。各養成施設には高校卒業後に入るため、短期や専門学校へ通ったとしても最短で20歳での資格取得となります。

栄養士は、食べ物に対する強い興味がある人の方が望ましいです。単に料理やグルメが好きというだけでなく、さらに、その食べ物がどのような栄養価があり、どのように作られているのかを考えることができる人に向いています。

食事は、子供から大人、高齢者にとって欠かせないものであるため、栄養士は健康のことを常に意識しながら仕事に取り組むことが必要となります。もちろん実際に料理をすることもあるので、料理好きな人にも向いていると言えるでしょう。また、栄養学は日々進歩しています。そのため、毎日向上心を持って栄養学を学ぼうという姿勢を貫けるということも、栄養士にとって必要な資質と言えるでしょう。

栄養士と介護福祉士の仕事の関連性

栄養士として介護施設で働くうえで重要なことは、栄養士としての仕事のみを行うのではなく、同じ職場で働く介護士とも協力をすることです。毎日の献立と睨めっこをしていても、利用者にとって本当に必要な食事というのはわかりません。

栄養士も介護の現場に出て、介護福祉士と同じように高齢者の方々と接することによって、利用者が必要としている食事が何なのかが見えてくるでしょう。例えば、介助をしている時の会話の中で、「あの時の食事は、食べづらかった」「あの人があの食事を食べるのは難しい」といった利用者の生の声を聞くことができるからです。

また、実際の利用者の運動量などを見ながら、今の献立では食事量が不十分かもしれない、ということもわかります。 栄養士として採用されたから栄養士の仕事しかしない、と頑固に考えるのではなく、利用者がどのような食事を必要としているのか、自ら情報を手に入れるように意識することが大事です。

介護施設での栄養士の仕事は多岐にわたるため、さまざまな場面で活躍することができます。また、栄養士として働く以上、利用者の健康のことを考え、栄養学について常に学ぶ姿勢でいることが大切です。より良い食事を提供できるように意識しなければなりません。また、実際の施設で働く上でも、介護福祉士と同じように高齢者の介護に携わり、利用者の生の声や実際の様子を、直接自らの目で見ることが大切になります。

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