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特集・コラム 2023-10-13

2023年最新版!ケアマネジャー(介護支援専門員)試験の概要は?受験資格や受験の流れ、おすすめの講座を紹介

介護支援専門員の試験の正式名称は介護支援専門員実務研修受講試験と呼ばれ、ケアマネジャー(介護支援専門員)になるためにはこの試験に合格し、研修を受講しなければなりません。しかし、試験内容や難易度、受験資格などについて、よくわからないという方は多いでしょう。

今回は、介護支援専門員実務研修受講試験の試験内容や受験資格、介護支援専門員になるための流れ、おすすめの講座、介護支援専門員として働くメリットを紹介します。

介護支援専門員になるための試験の概要や受験資格、メリットについて把握した上で、介護支援専門員実務研修受講試験の受験に備えましょう。

ケアマネジャー試験(介護支援専門員実務研修受講試験)の実施日はいつ?

そもそも介護支援専門員実務研修受講試験は、一体いつ実施されているのでしょうか。各都道府県毎に開催されるため、ここでは、2023年度に東京都で開催される試験情報をもとに解説していきます。

2023年度の申し込みは終了しているので、翌年度以降の試験の参考にしてみましょう。

2023年度は10月8日(日)

2023年度に東京都でおこなわれる介護支援専門員実務研修受講試験は、2023年10月8日実施予定です。試験時間は120分ですが、点字で受験される人は180分、弱視の方は165分の試験時間が設けられています。

引用元
公益財団法人 東京都福祉保健財団:令和5年度 東京都介護支援専門員実務研修受講試験

試験問題と出題形式

介護支援専門員実務研修受講試験は5択のマークシート方式でおこなわれ、該当する解答欄を「HBの鉛筆」で塗りつぶして回答します。5択の選択肢の中から複数回答するのが特徴です。

問題数は60問あり、「介護支援」と「保健医療福祉サービス(基礎・総合・福祉サービスの知識等)」というふたつの分野から構成されているのが特徴です。つづいては、上記それぞれの分野でどんな問題が出題されるのかを確認しておきましょう。

介護支援分野|介護保険制度の基礎知識など

介護支援分野では、介護保険に関する基礎知識や要介護認定に関する知識、また介護における住宅や施設サービス計画に関する知識について出題されます。

具体的には、以下のような科目が試験に出題されることになっています。

・基本視点
・介護保険制度論
・ケアマネジメント機能論

試験問題全60問のうち、介護支援分野から出題されるのは25問です。

引用元
公益財団法人 東京都福祉保健財団:試験問題の出題範囲

保健医療福祉サービス分野|保健医療サービスの知識など

保健医療福祉サービス分野は、保健医療についての基礎知識だけでなく、福祉サービスに関する知識についての以下のような問題が出題されます。

・高齢者支援展開論(高齢者介護総論)
・高齢者支援展開論(居宅サービス事業各論)
・高齢者支援展開論(地域密集型サービス事業各論)
・高齢者支援展開論(社会資源活用論)
・要介護・要支援認定特論

このうち、保健医療福祉サービス関連の問題は20問、福祉サービス関連の問題が15問出題されるのが特徴です。

引用元
公益財団法人 東京都福祉保健財団:試験問題の出題範囲

合格発表は12月4日の予定

介護支援専門員実務研修受講試験の合否は、2023年12月4日(月)に発表される予定です。

ただし、新型コロナウイルス感染症の影響などにより、試験実施日などが延期される可能性もあるので、必ずホームページなどで最新の情報を確認するようにしましょう。

過去5年間の合格率の推移

5年間の介護支援専門員実務研修受講試験の合格率は、以下のように推移しています。

例年の試験合格率は約20%で、合格難易度はそれなりに高いといえるでしょう。

引用元
厚生労働省:第25回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について
厚生労働省:第24回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について
厚生労働省:第23回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について
厚生労働省:第22回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について
厚生労働省:第21回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について

介護支援専門員試験実務研修受講試験の受験資格

介護支援専門員実務研修受講試験の受験資格は、東京都の例を挙げると以下のとおりです。

・国家資格(医師・看護師など)に基づいた業務経験か、資格(生活相談員や相談支援専門員など)に基づく相談業務を合算して5年かつ、900日以上の業務経験がある者
・受験資格業務に該当している場合は勤務地が東京都であること
・受験資格業務に該当している場合は住所が東京都であること

引用元
公益財団法人 東京都福祉保健財団:国家資格等に基づく業務に従事する者
公益財団法人 東京都福祉保健財団:相談援助業務に従事する者
公益財団法人 東京都福祉保健財団:令和5年度 東京都介護支援専門員実務研修受講試験

介護支援専門員になるまでの流れを紹介!

ここでは、介護支援専門員実務研修受講試験を受験する際の手続きについて、解説していきます。今回は東京都の2023年度試験を例に解説しますが、各都道府県によって手続きの方法が異なる場合がありますので、東京都以外で受験される人は該当地域の詳細を確認したうえで手続きしてください。

受験申込期間|簡易書留のみの受付なので注意!

東京都で受験を希望する人は、公益財団法人 東京都福祉保健財団のホームページから受験要項と提出書類のデータをダウンロードするか、郵便で取り寄せるか、配布場所で受け取って、必要事項を記入します。

東京都の2023年度の介護支援専門員実務研修受講試験は、受験申し込み期間が2023年6月1日から6月30日でした。基本的に当日消印有効ですが、営業日の関係もあるため、できるだけ余裕を持って郵送するようにしましょう。

郵送方法は、「簡易郵便」のみ受け付けていますので、別の郵送方法で送らないように注意してください。

引用元
公益財団法人 東京都福祉保健財団:令和5年度 受験要項

受験手数料|1万2,400円

受験手数料は1万2,400円です。コンビニの払込票で振り込むため、コンビニ手数料としてプラス148円がかかります。手数料は受験する地域によって異なります。2023年度の東京都でおこなわれる試験の場合、振り込みは申込期間と同じ6月いっぱいでした。

試験合格後に介護支援専門員実務研修を受講する

試験に合格したら、いよいよ介護支援専門員実務研修を受講します。87時間の講義・演習に加え、居宅介護事業所での3日間の実習に参加するカリキュラムです。令和元年からは、東京都が実施している実務研修が「特定一般教育訓練」に指定されているため、教育訓練給付制度の給付金の対象となっています。

受講1カ月前にハローワークにおいてコンサルティングを受け、受給確認を受けることで、受講費用の40%(最大20万円)まで政府が金銭的なサポートをしてくれます。

各都道府県で制度の中身は異なるので、ホームページでチェックしておきましょう。

引用元
公益財団法人 東京都福祉保健財団:東京都介護支援専門員実務研修
厚生労働省:教育訓練給付制度

介護支援専門員の登録申請をする

介護支援専門員実務研修を修了したら、3カ月以内に介護支援専門員資格登録簿へ登録申請をする必要があります。登録に必要な書類は各都道府県によって異なるので、合格通知に同封された案内によく目を通しておきましょう。

介護支援専門員証が交付される

介護支援専門員として働くためには、介護支援専門員証の交付が必要です。介護支援専門員資格登録簿への登録申請と同じタイミングで申請しておきましょう。

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ケアマネジャーになるには? 必要な資格と取得方法を紹介|資格を取得するメリットとは

ケアマネ試験対策講座を受講するなら|おすすめの講座を紹介!

介護支援専門員実務研修受講試験を受けるための対策としては、スクールなどで受けられる講座に参加するのがおすすめです。ここでは、とくにおすすめの講座を3つご紹介していきます。

ユーキャン|ケアマネジャー講座

通信講座でおなじみのユーキャンのケアマネジャー講座です。こちらの講座では、テキストを使用しており、介護支援専門員に関わるむずかしい知識も、イラストや図解などで初学者にもわかりやすく解説してくれます。メインテキスト6冊に加え、副教材として過去問題集や資料集などが用意されているのが特徴です。

10年間の合格実績は2万3,000人を突破しており、信頼性の高いカリキュラムが魅力です。

通信講座なので自分のペースで勉強を進められることができるほか、通学時間の確保がむずかしいという人にもおすすめの講座でしょう。

引用元
ユーキャン:ケアマネジャー講座

三幸福祉カレッジ|ケアマネジャー受験対策講座

合格率は全国平均の約3倍の約70%、問題的中率は93.0%という驚きの的中率を誇る、オリジナルの教材を使用した受験対策講座です。講師の話を直接聞いて学べる通学コースと、自分のペースで勉強ができる通信コースの2つがあるので、ご自身のライフスタイルに合ったコースを選べます。

ほかにも普段の学習状況の弱点を把握できる全国統一模試試験、弱点を克服するための直前対策講座などのオプションコースもあり、上記のコースにすでに申し込んでいる方はお得に受講することが可能です。

引用元
三幸福祉カレッジ:ケアマネジャー 受験対策講座

ニチイ|ケアマネジャー受験対策パーフェクトゼミ

介護支援専門員約2,700人の声を反映して考案された、ニチイの受験対策講座です。こちらは4カ月の通学+通信コースと、6カ月の通信コースの2コースが設定されています。忙しい社会人でも、継続しやすい学習スタイルが魅力です。

また、受講生の不安や悩みを解消するための、さまざまなサポート体制も整っています。

全国統一模試も講座に含まれており、本試験と同じ形式なので、本番の予行演習にもなるでしょう。また、全国順位はもちろん、偏差値や各分野の正答率も把握できる講座です。

引用元
ニチイ:ケアマネジャー受験対策 パーフェクトゼミ

介護支援専門員として働く3つのメリット

介護支援専門員として働くメリットは、給与水準がアップする可能性が高まり、従事できる業務の幅が広がるだけでなく、就職・転職に有利に働く点です。

介護支援専門員として働くメリットについて、確認しておきましょう。

1.給与アップが期待できる

介護支援専門員は、他の介護職と比較しても平均給与が高いです。今よりも給与をアップさせたいと考えているなら、介護支援専門員を目指すのがおすすめでしょう。

介護職員等ベースアップ等支援加算を取得(届出)している事業所における介護従事者
(月給・常勤の者)の平均基本給等について、令和3年12月と令和4年12月の状況を比較すると、職種にかかわらず平均基本給は以下のようにアップしています。

※上記のデータは、令和3年12月31日と令和4年12月31日ともに在籍している者の、平均基本給等(基本給及び毎月支給される手当)の額を比較しています。

他の介護職と比較しても介護支援専門員の基本給の水準が高いことがわかります。

引用元
厚生労働省:令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要

2.従事できる業務の幅が広がる

介護支援専門員の資格を取得すると、ケアプラン作成に携わることができます。また、各職種と協力しながら連絡・調整役を担うなど、幅広い業務に従事できるのが魅力です。責任のある仕事に従事し、より多くのスキルや知識を身につけられるのがメリットです。

3.就職・転職に有利に働く

介護支援専門員の資格を保有していると、専門性の高い介護スキルや知識を有することを証明できるので、介護施設への就職や、より待遇のいい職場への転職に有利に働きます。転職をして、待遇の改善を目指したい方は介護支援専門員を目指すのがおすすめです。

介護支援専門員実務研修受講試験の概要や受験要件をおさえて、試験合格に向けて行動しよう!

この記事では、介護支援専門員実務研修受講試験の概要や介護支援専門員になるまでの流れ、おすすめの講座、介護支援専門員として働く3つのメリットについて見てきました。

介護支援専門員の受験資格を得るためには、特定の国家資格や相談業務に基づく業務に通算5年以上、かつ900日以上従事していなければなりません。

介護支援専門員になれば、給与アップや昇進・転職に役立つだけでなく、より幅広い業務に従事でき、自分自身のスキルや知識を深められます。

試験の概要や受験要件をおさえて、介護支援専門員実務研修受講試験の合格に向けて行動していきましょう。

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