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介護・看護・リハビリ 2020-01-31

ケアマネジャーのお給料はどれくらい? 収入を調査|ケアマネジャーの勤務実態を紹介

現代では少子高齢化や老々介護などの問題増加に比例して、介護職に対する需要が増加しつつあります。介護職員だけでなく、介護の方針や計画を立てるケアマネジャー(介護支援専門員)も需要が高まっている介護職のひとつです。そのため、ケアマネジャーとして働くことを考えている方も多いことでしょう。

しかし、ケアマネジャーになりたいと思っても、実際にどれくらいの収入が得られるのかがわからないと最終的な決断ができないと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。ここではケアマネジャーの給料事情について解説しますので、この仕事に就くことを検討されている方は参考にしてみてください。

ケアマネジャー(介護支援専門員)の給与・平均年収はどれくらい? 求人情報を調査

ケアマネジャーの仕事に従事している人の平均的な給料・収入に関しては、厚生労働省が発表している調査で知ることができます。まずは、その詳細な情報を見ていきましょう。

正社員|ケアマネジャーの給与・平均年収

10人以上の従業員がいる事業所で、正社員でケアマネジャーの仕事に従事している人の平均的な給料は、月収で26万9,200円と発表されています。賞与をはじめとしたそのほかの特別給与の平均額は62万3,600円、平均年収は385万4,000円です。

なお、ケアマネジャーの平均的な給料・収入は、事業所の規模によっても変化します。たとえば1,000人以上の従業員がいる事業所の平均年収は376万7,100円、従業員数が100~999人の事業所の平均年収は383万円、従業員数が10~99人の事業所では392万100円というデータが出ています。

出典元:e-Stat 賃金構造基本統計調査

事業所の規模でどれくらい違う? ケアマネジャーの勤務実態を比較!

ケアマネジャーの給料・収入は、事業所や企業ごとに異なる勤務状況などの条件によっても変化します。このことから、ケアマネジャーの収入事情について知るためには、事業所・企業の規模ごとの「平均年齢」「勤続年数」「実労働時間・超過実労働時間数」を比較することも大切です。

総務所が発表している統計情報をもとに、これらのデータをひとつずつ見ていきましょう。

平均年齢

10人以上の従業員が働くすべての事業所・企業・福祉施設などでは、ケアマネジャーの平均年齢が48.9歳となっています。

このデータを従業員の人数ごとに細分化すると、1,000人以上の事業所では47.0歳、100~999人の事業所では48.2歳、10~99人の事業所では50.6歳となり、従業員の人数が少ないところほど平均年齢は高くなっていることがわかります。

ケアマネジャー歴の長い人の場合は資格などを取得していることも多く、その分給料・収入も多くなる傾向があります。

前項で、人数の少ない事業所の方がケアマネジャーの平均年収が高くなっていました。これにはケアマネジャーの平均年齢が高まり、資格手当などが付いて平均年収が高くなっていることも理由のひとつと考えられます。

勤続年数

ケアマネジャーの勤続年数も事業所の規模が大きく関係します。事業所規模ごとの平均勤続年数は、1,000人以上の事業所が7.8年、100~999人の事業所が9.3年、10~99人の事業所が8.8年となっています。

10人以上の従業員がいる事業所の平均勤続年数は8.9年となっています。なお、ケアマネジャーとして5年勤めると、上級資格である「主任ケアマネジャー」の受験資格を得られます。そのため、主任ケアマネジャーとしてキャリアアップを志す人も少なくありません。

実労働時間・超過実労働時間数

実務労働時間と超過実労働時間数はどのくらいなのでしょうか。同調査によると、10人以上の従業員がいる事業所の平均的な1か月の実労働時間は165時間、超過実労働時間数は5時間です。

事業所の規模ごとに実務労働時間と超過実労働時間を分けた場合、1,000人以上の事業所は163時間と8時間、100~999人の事業所が164時間と4時間、10~99人の事業所が168時間と4時間となっており、この点ではさほど大きな違いはないといえるでしょう。

出典元:e-Stat 賃金構造基本統計調査

居宅介護支援事業所で働くケアマネジャーの勤務実態を解説

ケアマネジャーが働く場所としては「居宅介護支援事業所」があります。この事業所では、介護サービスを必要とする人が適切なサービスを受けられるよう、ケアマネジャーによる総合的な支援がおこなわれます。

続いては、居宅介護支援事業所で働くケアマネジャーの平均年齢や男女比などの勤務実態を見ながら、ケアマネジャーの給料・収入について考えてみましょう。

1人あたりの平均利用者数は34.6人

居宅介護支援事業所で働くケアマネジャーの給料・収入は、ケアマネジャー1人あたりが担当する要介護者の人数からある程度把握することが可能です。

「居宅介護支援事業所及び 介護支援専門員の業務等の実態に関する調査研究事業」という調査において、居宅介護支援事業所で働くケアマネジャー1人あたりが担当する利用者数の平均は34.6人と報告されました。

今後少子高齢化が進んだ場合はこの人数はさらに多くなると予想されるため、事業所によっては慢性的な人手不足に陥る可能性があるでしょう。

一番多い勤務形態は常勤専従

単にケアマネジャーといってもその勤務形態はさまざまで、その種類によって給料・収入は大きく異なります。居宅介護支援事業所で働くケアマネジャーの勤務形態として、もっとも多いのは常勤専従です。非常勤よりも常勤で働ける職場を探したほうが、平均かそれ以上の給料を得やすくなるといえるでしょう。

出典元:厚生労働省

どんな資格を持ってる?|看護師・介護福祉士など

ケアマネジャーとして働くには「介護支援専門員」資格が必要です。この資格は国家資格ではないものの、取得するためには十分な勉強と実務経験を積まなければなりません。

一方、居宅介護支援事業所で働くケアマネジャーが取得していることの多い資格には、「看護師」や「介護福祉士」といったものがあります。そのため、介護福祉士からケアマネジャーへキャリアアップを目指す方も少なくありません。

なお、これらの資格は国家試験ですが、よりよい条件で働くためにはこれらの資格取得を目指すのもよいでしょう。

ケアマネジャー1人あたり平均業務時間|特別加算アリ・ナシ

ケアマネジャー1人あたりの平均業務時間は特別加算の有無によって若干変化します。そのため、ケアマネジャーの給料・収入にも関係するといえます。

特別加算ありの場合の1か月の平均業務時間は179時間となっており、ほとんど残業のないフルタイムの仕事と同等の時間数です。一方、特別加算なしの場合、1か月の平均業務時間は169時間となり、一般的なフルタイム勤務の職業に比べて若干少なめといえます。

ケアマネジャーが抱える悩みとは

ケアマネジャーとして働いていると、この職業ならではの悩みが生じることも多くあります。ケアマネジャーを目指す方にとって、気になる点のひとつでしょう。続いては、ケアマネジャーで特に多い2つの悩みをご紹介します。

勤務に関する悩み|賃金や勤務形態・施設への不満など

ケアマネジャーの悩みには勤務に関するものが多くあります。たとえば、「担当する要介護者が多いにもかかわらず、なかなか給料が上がらない」「仕事に対する評価が収入に反映されない」といった賃金に関するものは多く、このことはこの職業ならではの問題といえます。

「欠勤すると利用者の生活に支障が出るため、体調を崩しても休めない」、あるいは「カレンダーどおりの休みがとりづらく、祝日や連休も働かなくてはならない」などの勤務形態に関する悩みも少なくありません。

これらに加え、ケアマネジャーのなかには施設へ対する不満を抱えている人も多く、業務上ではさまざまな悩みに直面することになるかもしれません。

仕事内容に関する悩み|書式や制度への不満など

ケアマネジャーが抱える悩みには仕事の内容そのものに対するものも少なくありません。たとえば「記録しなければならない書式が多く、本来のマネジメント業務が圧迫されている」、「介護関係の制度が変わることが多く、そのたびに対応していかなければならない」といった悩みも見られます。

ケアマネジャーは介護福祉サービスに欠かせない職業!

ケアマネジャーの給料・収入には、賞与などを含めた年収でだいたい300万~400万円程度という傾向があり、従業員の少ない事業所ほど賃金は若干多くなっています。今後高齢者の増加や介護制度の改正などがあるとケアマネジャーによるサービスの利用者はさらに増加し、その結果求人数も多くなることが予想されます。したがって、ケアマネジャーの仕事は男性・女性を問わず高い需要が続き、これからの介護福祉サービスにおいてますます欠かせない職種になるといえます。

出典元:
厚生労働省 居宅介護支援事業所及び介護支援専門員の業務等の実態に関する調査研究事業

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