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特集・コラム 2022-09-24

ガイドヘルパーとは? 養成研修ではどんなことを学ぶの?|おすすめスクール&講座を紹介

介護の仕事といえば、介護福祉士やケアマネジャーなどをよく聞きますが、「ガイドヘルパー」(移動介護従事者)と呼ばれる職種があります。介護の仕事に興味のある方は、どのような内容の仕事かを知ることで目指す方向性を定めやすくなります。

今回は、ガイドヘルパーの概要についてや、養成研修で学ぶ内容、おすすめのスクールや講座などについて徹底解説します。

ガイドヘルパーとは?

ガイドヘルパーは、「移動介護従事者」と呼ばれ、1人では移動することが難しくサポートが必要な方に対して、移動の支援を行う仕事です。ガイドヘルパーがいることで、外出する機会を作ることができます。

社会的な交流ができたり、生活の質を維持したりが可能となり、1人での外出が困難な方にとって大きな支えとなります。以下でサポートの詳細を説明していきます。

また、こちらの記事でもガイドヘルパーについて解説しているので参考にしてみてください。

ガイドヘルパーとは? どんな種類があるの? 資格の取得方法と取得のメリットを解説

同行援護従業者|視覚障害者(児)を支援

同行援護従業者は、視覚障害者の外出をサポートする資格です。主な仕事内容としては、外出時に同行し、移動の際に必要となる情報を伝えます。また、移動のときにサポートしたり排泄や食事などの身の回りのことも手伝うことができます。

こちらの記事ではガイドヘルパーの同行擁護について説明しているので気になる方は参考にしてみてください。

ガイドヘルパーの同行擁護とは? 同行擁護従業者になる方法と資格取得のメリットを解説

行動援護従業者|知的障害者(児)・精神障害者(児)を支援

行動援護従業者は、知的障害や精神障害、発達障害などがある方に対して、障害者総合支援法に基づいて日常の生活や外出時に必要な介護を提供できる資格を持っている人のことを指しています。
こちらの記事では行動擁護従事者の仕事内容について詳しく説明しているので気になる方はチェックしてみてください。

知的障害をサポートするガイドヘルパーとは? 行動擁護従事者の仕事内容と目指す方法を紹介

全身性障害者移動介護従業者|四肢の機能障害がある方を支援

全身性障害者移動介護従業者は、先天的・後天的に関係なく、四肢麻痺や全身の機能障がいを抱える方に対して、外出や移動など車椅子を使った介助を行える資格です。主な仕事内容としては、上記の条件に当てはまる方に対して介助や通院、買い物などはもちろんのこと娯楽や旅行の際の補助も行います。

歩道でのちょっとした段差にどう対応するかなどの知識を身に着け、サポートを行う仕事です。

ガイドヘルパー(移動介護従事者)の養成研修とは? どんなことを学ぶの?

ガイドヘルパーとは移動介護従事者のことですが、ガイドヘルパーの仕事をするためにはまずは資格を取得しなければいけません。その資格を取得するために養成研修を受講するという方法がありますが、そこではどのようなことを学ぶのでしょうか。

養成研修の受講はガイドヘルパーの資格取得方法のひとつ

ガイドヘルパーの仕事には、視覚障害者ガイドヘルパー・全身性障害者ガイドヘルパー・知的障害者ガイドヘルパーがあります。介護福祉士が国家資格なのに対して、ガイドヘルパーは各都道府県の管轄です。

なおかつ、資格要件は各市町村において定められているので、その市町村の資格要件を満たす必要があります。そのためには市町村が実施している養成研修を受講しなければなりませんが、養成研修は各市町村によって異なるので、まず各自治体の要項を確認する必要があるのです。

養成研修の受講は方法のひとつですが、各自治体の資格要件をチェックして自分に合った方法を選ぶようにしましょう。

講座ではどんな内容を学ぶの?

ガイドヘルパーの養成研修講座ではどのような内容を学ぶのでしょうか。資格の取得に向けて詳しい内容を事前に把握しておきましょう。ここからは、講座でどんな内容について学ぶのかやカリキュラムなどを資格の種類ごとに解説します。

同行援護従業者養成研修

同行援護従業者養成研修の資格を取得することで、視覚障害で移動が困難な方に向けて、外出の援助が行えるようになります。カリキュラムは、講座にもよりますが一般課程と応用課程に分かれていることが多いです。

ある講座を例にとると、一般課程では、視覚障がい者(児)福祉の制度とサービスについてや代筆、同行援護の基礎などについて学びます。応用課程では、交通機関を使った実技演習があり、実践的な介助についてを学ぶことができます。

行動援護従事者養成研修

行動援護従事者養成研修の資格を取得することで、知的障害や精神障害で介護が必要な方に対してサービスを提供できるようになります。

カリキュラムは、講義と演習があり、行動障害に関しての知識がメインである内容です。介護の経験や資格を持っていない人でも受講可能で、研修期間は3〜4日ほどとなっています。

全身性障害者移動介護従業者養成研修

全身性障害者移動介護従業者養成研修の資格を取得することで、全身の運動および機能障害者の方や、四肢体幹機能障害の方などに対して支援ができるようになります。

カリキュラムは、講義がメインで演習もあります。3日間ほどで修了できる資格で、重度の障害に関しての知識や技術を学べます。

介護福祉士や日常生活支援従業者研修修了者など、科目が免除される資格があることも

持っている資格によっては科目が免除されることも。ホームヘルプサービスに関する知識といった基本的内容などに関しては重複するものも多いです。

そのため、ヘルパー研修修了者(3級以上)、介護職員基礎研修修了者、介護福祉士や全身性・知的障害者移動介護従業者研修修了者、または日常生活支援従業者研修修了者によっては免除となる科目が複数あります。

ただし、資格に応じて異なりますので規定をチェックするようにしましょう。

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おすすめのスクール&講座を紹介!

資格を取得するための近道は、学校に通うことです。学校ではその資格について詳しくしっかりと教えてもらえるので、確実に身につけられるでしょう。そこで自治体の指定業者以外でも資格取得を目指せる、おすすめのスクールをご紹介します。

また、こちらの記事でも、ガイドヘルパーの資格についてやおすすめの学校などを紹介しているので参考にしてみてください。

ガイドヘルパーになるにはどんな資格が必要? おすすめの学校・スクール5選を紹介!

同行援護従業者養成研修

同行援護従業者養成研修のおすすめスクール&講座を紹介します。それぞれのスクールでどんな特徴があるのかについてチェックし、自分自身に合うものを探してみましょう。

未来ケアカレッジ|同行援護従業者養成研修

同行援護従業者養成研修を受講できるスクールでおすすめなのが未来ケアカレッジです。一般課程と応用課程を受講することによって、資格を取得することが可能です。もし欠席して受講できない日があったとしても、無料で振替受講をすることができます。

出典元:未来ケアカレッジ|同行援護従業者養成研修

三幸福祉カレッジ|視覚障がい者同行援護従業者養成研修

三幸福祉カレッジでも、視覚障がい者同行援護従業者養成研修を受講することが可能です。視覚障害はひとりひとり違うといわれますので、その障害の種類を知り、その方にぴったりの介助をすることができるように学ぶことができるでしょう。

出典元:三幸福祉カレッジ|視覚障がい者同行援護従業者養成研修

行動援護従業者養成研修

行動援護従業者養成研修のおすすめスクール&講座を紹介します。スケジュールや学ぶ内容が、スクールによってそれぞれ特徴があるので確認していきましょう。

藤仁館医療福祉カレッジ|行動援護従業者養成研修

こちらでは3日間の研修を受けることによって資格の取得ができます。ただ知識として学ぶだけではなく、実践的に行動援護を学習することが可能です。事例にもとづくノウハウがカリキュラムに含まれていますので、イメージがわきやすく実際に援助する場合の参考にできるでしょう。

出典元:藤仁館医療福祉カレッジ|行動援護従業者養成研修

未来ケアカレッジ|行動援護従業者養成研修

このスクールの特徴は、知的障害者・精神障害者と接するサービスを提供している講師が研修をおこなうことです。豊富な経験からくる現場でのノウハウを、実践的に学べます。グループワークを通して、さまざまな視点から考える機会にもなるでしょう。

出典元:未来ケアカレッジ|行動援護従業者養成研修

全身性障害者移動介護従業者養成研修

全身性障害者移動介護従業者養成研修のおすすめスクール&講座を紹介します。重度の障害についてしっかりと学び、その後介護に現場で活かして働くことができます。

湘南国際アカデミー|全身性障害者ガイドヘルパー養成研修

湘南国際アカデミーでは通常3日間で資格の取得ができます。有資格保有者で科目の免除がある場合は、2日間での取得も可能です。重度の障害について学べますので、今後介護職の幅を広げられることが期待できます。

出典元:湘南国際アカデミー|全身性障害者ガイドヘルパー養成研修

三幸福祉カレッジ|全身性障がい者ガイドヘルパー養成研修

こちらでは障害者の方が経験されている車いすでの不自由な生活を実際に体験する機会を設けることで、より相手の気持ちになって介助できるよう学べます。実際に現場を経験している講師から学べるため、生の現場の声を聴けて参考にできるのです。

出典元:三幸福祉カレッジ|全身性障がい者ガイドヘルパー養成研修

ガイドヘルパーはどんなところで働くの?

ガイドヘルパーは主にどんなところで働くのかを紹介します。ガイドヘルパーの資格をとることで、ガイドヘルパー事業所やグループホーム、在宅介護サービスを行う民間事業所、障害者支援施設などで勤めることができます。

この他では、社会福祉協議会などの公的機関で働くパターンもあるでしょう。取得した資格の特徴や利用者とのニーズに合った場所で活躍できます。

介護職員初任者研修とのダブルライセンスで仕事の幅も広がる!

介護職員初任者研修と併用してガイドヘルパーの資格を取得することで仕事の幅をさらに広げていけるでしょう。介護職員初任者研修は、基礎的な介護の知識・技術などを学べる資格です。

介護職員初任者研修の資格をすでに持っている方は、ガイドヘルパーの資格を取得する際に免除となる講座もあるので、比較的取得しやすいのも魅力です。介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)について詳しく知りたい方は以下の記事で紹介しています。

介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)はどんな資格なの?|取得するメリットを紹介!

ガイドヘルパーの資格を取得するメリットとは?

介護の仕事をしていく中で、ガイドヘルパーの資格を取得するメリットとは具体的にどのようなものでしょうか。ここからはガイドヘルパーの資格を取得するメリットについて詳しく紹介します。

他の職種にはないメリットを知ることで、ガイドヘルパーの良さを認識でき、働いた時のイメージがつきやすくなるでしょう。

1. ほかの介護職より身体的な負担が少なめ

ガイドヘルパーは、直接的に利用者に関わって行う介護に比べて、体への負担が比較的少なめである部分はメリットといえるでしょう。介護職に興味はあっても体力的な問題から諦めてしまう人もいるかもしれません。

そんな方にとっては、この職種では介護に関わりながら、比較的身体的な負担が少なく仕事を行えるのでおすすめです。

2. 利用者さんにじっくり向き合って介護ができる

ガイドヘルパーの仕事は、利用者と1対1で行う介護です。そのため、よりじっくりと向き合って介護ができるためやりがいを感じることができるでしょう。人の役に立っていることを実感できる仕事が好きな方には大きなメリットです。

一人ひとりにじっくりと向き合えることで、より細やかなサポートが行えるでしょう。じっくりと向き合って仕事したい方に向いてる仕事といえます。

自治体の要綱をまずは確認! 自分に合った資格や研修を選んでガイドヘルパーを目指そう!

仕事の内容としては全国どこでも同じではありますが、自治体によって要綱が異なるのがガイドヘルパーです。

養成研修を受けるにあたっても、その開催される研修内容をよく確認して、自分に合った研修を受講することで、資格を取得したあとにより役に立つ知識を身につけられます。そのためにもまずは自分に合った資格や研修を選んで、ガイドヘルパーを目指しましょう。

引用元:
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律-e-Gov

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