高齢者コミュニケーターには資格試験があるの? 関連資格と試験を紹介
介護・福祉業界には、高齢者とのコミュニケーション能力の高さを示す資格(高齢者コミュニケーターとしての資格)が数多くあります。例をあげると、ケアストレスカウンセラー、介護・認知症予防レクインストラクター、レクリエーション介護士などです。
これらの資格を取得するには、認定講座の受講や資格試験の合格が必要になります。そこで今回の記事では、高齢者とのコミュニケーション能力の向上に役立つ資格や、資格を取得するための各種講座・試験について詳しく解説していきます。
高齢者コミュニケーターには資格試験があるの?
高齢者コミュニケーターになるには試験が必要なのか、また資格を取得することでどんなメリットがあるのかについて見ていきます。
必須の国家資格はナシ!
高齢者コミュニケーターの資格は、国家資格ではなく民間団体が認定する資格です。資格認定をおこなう民間団体が実施する講座を修了するか、修了後に認定試験に合格することで資格を取得することができます。本家ニチイの「高齢者コミュニケーター」では、通信講座を修了することで修了証書を受け取ることができます。
介護福祉士や初任者研修などにプラスするとお仕事がもっとスムーズに!
高齢者コミュニケーターに関する資格を取得するメリットとして、他の資格と合わせて取得することで就職活動を有利に進めることができるという点があります。
高齢者コミュニケーターに関する資格は、高齢者との高度なコミュニケーションスキルを証明するものですが、介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)や介護福祉士といった他の資格と合わせて取得することで、自身の介護人材としての価値を高め、就職・転職時にアピールすることができます。
取得している資格が多ければ多いほど、それだけ介護人材としての評価が高まるのは間違いありません。高齢者コミュニケーターの知名度はまだそれほど高くはありませんが、今後知名度が上がり付加価値も高まってくれば、自身の効果的なアピール材料のひとつになるでしょう。
高齢者コミュニケーターに関する各種講座では、高齢者との正しい接し方、言葉の使い方、コミュニケーションの取り方などをさまざまなスキルを学ぶことができるので、高齢者との人間関係やコミュニケーションに不安のある方にとっては自身の能力向上につなげることができます。また、介護に関する知識とスキルの向上は、今後さらに上位の資格を目指す上でも役に立ちます。
このように、実際の業務の面からも、就職・転職・キャリアアップという面からも、高度なコミュニケーターとしての資格を取得しておくことは、決して損にはなりません。
高齢者とのコミュニケーションに役立つ資格試験を紹介!
高齢者とのコミュニケーション能力向上に役立つ民間資格と、資格取得を目指せる講座についてご紹介していきます。
職業技能振興会|高齢者ケアストレスカウンセラー
職業技能振興会では、高齢者ケアストレスカウンセラーの資格認定試験を実施しています。この資格は、高齢者のメンタル疾患に対する専門的な知識を有していることを証明する資格です。
高齢者ケアストレスカウンセラーの認定試験を受けるためには、ケアストレスカウンセラーの資格を所有していなければなりません。ただし、高齢者ケアストレスカウンセラーとケアストレスカウンセラーの併願受験は可能となっています。
各種ケアストレスカウンセラーの認定試験は、WEB試験(在宅)で受けることもできます。
認定講座|たのまな 高齢者ケアストレスカウンセラー総合講座(通信)
たのまなの高齢者ケアストレスカウンセラー総合講座は、通信講座によって高齢者ケアストレスカウンセラーに必要な知識を学ぶことができる講座です。
高齢者ケアストレスカウンセラーの認定試練を受けるには、ケアストレスカウンセラーの資格を所有していることが条件となるので、まずはケアストレスカウンセラー講座を受講する必要があります。もしくは、高齢者ケアストレスカウンセラー総合講座とセットで受講し、二つの資格の認定試験を同時に受けることもできます。
日本能力開発推進協会|認知症予防レクインストラクター
日本能力開発推進協会では、認知症発症の予防や遅延に関する専門的な知識を有する人に「認知症予防レクインストラクター」の資格を認定しています。認知症予防レクインストラクターの試験を受けるには、日本能力開発推進協会が指定する講座の修了と、介護レクインストラクターの資格を所有していることが条件となります。
認定講座|キャリカレ 介護レク&認知症予防レクインストラクター資格取得講座(通信)
キャリカレの介護レク&認知症予防レクインストラクター資格取得講座は、介護レクインストラクターと認知症予防レクインストラクターの両方の資格取得を目指すことができる通信講座です。1日の学習時間は約20分と短くなっているので、マイペースに学習を進めることができます。
出典元:資格のキャリカレ 介護レクインストラクター&認知症予防レクインストラクターW資格講座
講座修了後は在宅で認定受験を受けることができます。キャリカレの通信講座は受験サポートも充実しているので、スムーズにダブル資格取得を目指すことができます。
日本アクティブコミュニティ協会|レクリエーション介護士(1級・2級)
日本アクティブコミュニティ協会が認定するレクリエーション介護士は、介護現場において適切なレクリエーションを提供できる人材に対して与えられる資格です。介護施設内での高齢者の喜びや生きがいといった点をケアする意味でも、高齢者一人ひとりに合ったレクリエーションを提供できる人材は、介護現場では貴重な存在といえます。
レクリエーション介護士の資格は、2級と1級に分かれています。レクリエーション介護士2級の資格を取得するためには、通信または通学どちらかの講座を修了し、その後の認定試験に合格する必要があります。標準講習期間は約3カ月で、講習修了後は在宅にて資格試験を受けることができます。レクリエーション介護士2級取得者になることで、レクリエーション介護士1級の受験資格も得られます。
認定スクール|未来ケアカレッジ レクリエーション介護士2級(通学)
日本アクティブコミュニティ協会が認定しているスクールのひとつとして、未来ケアカレッジのレクリエーション介護士2級・通学講座があります。講座では、長年現場でレクリエーション業務に携わってきたベテランスタッフが講師を務めるので、より実践的なノウハウやスキル、実行力を学ぶことができます。
認定講座|ユーキャン レクリエーション介護士2級講座(通信)
ユーキャンのレクリエーション介護士2級講座(通信)は、3カ月の講習期間で介護レクに必要な知識・スキルを身につけることができる講座です。資格認定講座なので、すべての課題(添削課題と最終試験)を修了することで、レクリエーション介護士2級の資格を取得することができます。
出典元:生涯学習のユーキャン レクリエーション介護士2級講座
自分に合った受講方法を選んで学習&受験|資格取得してお仕事に活かそう!
介護・福祉に関する資格にはさまざまなものがあり、資格取得のための講座の種類も多岐にわたります。通学講座と通信講座、講座ごとのカリキュラムの違い、メリットの違いなどをチェックし、自分に合った受講方法を選んで効率よく学習していくことが大切です。近年は在宅受験も可能な資格が多いので、場所を選ばずに資格取得を目指すことができます。
資格を取得することは、就職・転職を有利に進めるだけでなく、キャリアアップにつなげていく材料にもなります。介護人材としての自身の評価を高めるためにも、積極的に資格取得にチャレンジし、これからの仕事に活かしていきましょう。