【介護の教科書】介護ドライバーという仕事
介護ドライバーと言うと、どのような職業を思い浮かべるでしょうか? 体の不自由な方でも快適に利用できる「介護タクシー」を想像するかもしれませんが、ここでは介護施設の利用者(高齢者)を乗せて、介護施設と自宅の間を送迎する介護ドライバーについてご紹介します。
- 仕事内容
- 仕事内容
- 勤務日数・勤務時間
- 給与
- 履歴書・面接
- 仕事中の注意点
- よくある質問・相談
- Q1.利用者様やそのご家族にモノをいただくことがあるのですが断り切れません。どうすれば良いでしょうか。
- Q2.介護の資格を所持していない福祉施設のドライバーが、利用者の車いす等の乗車をサポートしても良いのですか?(出典:yahoo! 知恵袋 質問日時:2015年11月6日)
- Q3.送迎ドライバーが利用者様を送るのはマンションの玄関までですか?それともご自宅の玄関までですか?またはご自宅の部屋の中までお連れするべきですか?身体が不自由なご利用者様をマンションのエントランスまでしか送らないのは気が引けます。
- 介護ドライバーとして働く魅力
仕事内容
介護ドライバーとはデイサービス(通所介護)において、利用者の送迎業務を行う運転手のことです。朝、デイサービスに通う利用者の自宅まで車で迎えに行き、利用者を乗せて施設まで送り、夕方には施設から帰る利用者を乗せて家まで送っていきます。車は施設所有のワンボックスカー使用することが多いようです。
また、運転業務の他、車椅子の上げ下ろしや利用者の乗り降りの介助なども行う場合がありますし、その他にも施設によっていろんな仕事があります。例えば施設に訪問マッサージのマッサージ師が来る場合にマッサージ師の送迎をするなど、様々です。
仕事内容
介護ドライバーとはデイサービス(通所介護)において、利用者の送迎業務を行う運転手のことです。朝、デイサービスに通う利用者の自宅まで車で迎えに行き、利用者を乗せて施設まで送り、夕方には施設から帰る利用者を乗せて家まで送っていきます。車は施設所有のワンボックスカー使用することが多いようです。
また、運転業務の他、車椅子の上げ下ろしや利用者の乗り降りの介助なども行う場合がありますし、その他にも施設によっていろんな仕事があります。例えば施設に訪問マッサージのマッサージ師が来る場合にマッサージ師の送迎をするなど、様々です。
勤務日数・勤務時間
運転業務だけを行う場合の勤務時間は朝の送迎で2~3時間、夕方の2~3時間を合わせた4~5時間のみで週3~5日の勤務のため雇用形態はアルバイト(パート)になってしまいます。そのため、運転業務だけを行う人は空いた時間に他の施設(幼稚園、病院、ホテル、アミューズメント施設、スイミングスクールなど)の運転業務を行うことが多いようです。
正社員としての就職を希望する場合は、送り迎え以外の時間には施設での清掃などの雑用を行う必要がありますし、介護業務や調理を求められる場合もあるので介護福祉士や介護職員初任者研修(旧:ホームヘルパー2級)の資格を取っておいた方が採用される確率は上がるでしょう。
どうしても運転業務だけをしたい場合は掛け持ちのアルバイトとして働くか、ドライバー派遣会社に登録するのも良いかもしれません。
給与
デイサービスで送迎ドライバー業務のみを行う場合は、それほど高い給与を貰えるとは思わない方が良いでしょう。リジョブで募集している東京都の介護系ドライバーの給与は、平均時給:1,001円(910円~1,250円)ですので、少ないと感じるのではないでしょうか。
昇給もありますが介護職員と違い、経験や知識によって仕事内容が変わるものではありませんので、大きな昇給はないと考えるべきです。しかし、この時給はあくまでも送迎ドライバー業務専門の場合であり、介護業務と兼務する場合はこの金額プラス50円ぐらいですし、昇給もあると考えて良いでしょう。
履歴書・面接
履歴書や面接の上で志望動機や自己PRを効果的に行うためにはどのようにすれば良いのでしょうか。ここでは自分がそれまでどのような職場で、どのような環境で働いてきたかによってケース別に志望動機の例文をご紹介します。今後の転職活動に利用してみてはいかがでしょうか。
<過去にタクシードライバーをしていた場合>
今まで15年に渡り、タクシーの運転手をして参りました。その中で幾度となく身体の不自由な高齢者を病院に送迎しましたが、その高齢者を見ているうちに送迎だけではなく、乗り降りのサポートなど、もっと高齢者の役に立ちたいと考えるようになりました。私の運転経験は貴社の利用者様に安心していただける運転を提供できると考えています。
※稀に「応募資格:中型二種免許」と記載されている場合があります。その場合は当然ですが、特に資格が必要でない場合も使える志望動機です。
<家族がデイサービスを利用していた場合>
私の母はデイサービスの送迎車が来るのを毎朝楽しみにし、施設から帰ってくるとその日に施設であったことを笑顔で私に話してくれました。母を看取って時間に余裕がある現在はデイサービスで送迎の仕事をしたいと考えるようになりました。きっかけは私の母です。母のように毎日送迎車を楽しみにしている高齢者のお役に立ちたいと思ったのです。
※これはあくまで「送迎ドライバーを希望した理由」であり、「御社を希望した理由」ではありません。もし、母親が通っていたデイサービスに応募する場合は尚良い志望動機になりますね。
<過去に接客業をしていた場合>
レストランで接客の仕事をしていた時、高齢者のお客様の手を引いてお席にご案内する機会が何度もありました。その中で高齢者の方々に笑顔で「ありがとう」という言葉をいただき、もっと高齢者のサポートになることをしたいと考えるようになりました。これまでの接客業の経験を生かして、利用者様に笑顔で毎日応対していきたいと考えています。
※特に関係ないと思われる職種であっても、生かせることは多々あります。介護ドライバーに繋がる箇所に気づくことができれば良い志望動機になります。
掲載数は少ないながらも、リジョブでは介護ドライバー専属の求人も募集しています。ドライバーの求人をみつけたら掲載終了日を確認して、できるだけ早く応募しましょう。
仕事中の注意点
介護ドライバーは利用者の命を預かる仕事と言っても過言ではありません。では、仕事をする上でどのようなことに注意をすれば良いのかをご紹介しましょう。
<安全運転>
昨今、ニュースでは介護車両の事故報道も少なくありません。自動車教習所で習うような交通法規に従って安全運転をすることは当然の上で、更にどのようなことに気を付けなければならないのか(チェックポイント)をインストラクターでもあるベテラン介護ドライバーに聞いてみました。
高齢者は僅かな衝撃でも不快に感じることが多いようです。普段のように安全運転を心掛ける以上に、ゆっくり丁寧な運転が必要とされます。介護送迎ドライバー用の安全運転講習会などに積極的に参加し、自身の運転を省みるようにしましょう。
<体調管理>
利用者の体調管理も大切な仕事です。実際にどのような注意をすれば良いのかを以下に記しましたのでチェックリストにしてください。
運転以外にも利用者の命を預かっていると言われる要因はたくさんあります。そのため利用者への気配りは大切ですが、同乗の介護スタッフがいる時はその同乗スタッフに任せて、運転に集中しましょう。
<その他>
利用者の命にはかかわらないものの、ちょっとしたことがクレームの原因になります。これまでにクレームになった事案についてご紹介します。
介護ドライバーが注意する点は運転以外にもたくさんあるようです。介護ドライバーは安全運転ができ、更にイライラせず細かい心配りができる人に向いている職業と言えるでしょう。
よくある質問・相談
ここでは、リジョブに寄せられたご意見やインターネットの中から、介護ドライバー関連のよくあるご質問・ご相談について回答していきます。
(質問数:3 回答数:3)
Q1.利用者様やそのご家族にモノをいただくことがあるのですが断り切れません。どうすれば良いでしょうか。
A1.どうしても断れない時はいただき、管理者に報告して対応を委ねましょう。また、今後どのような対応をするべきかをスタッフ達と話し合い、共有するようにしましょう。
Q2.介護の資格を所持していない福祉施設のドライバーが、利用者の車いす等の乗車をサポートしても良いのですか?(出典:yahoo! 知恵袋 質問日時:2015年11月6日)
A2.デイサービスの送迎ドライバーには特に資格が義務付けられていません。事業所で自主的に必要資格を設けている場合以外は無資格であっても介護サポートは可能です。
Q3.送迎ドライバーが利用者様を送るのはマンションの玄関までですか?それともご自宅の玄関までですか?またはご自宅の部屋の中までお連れするべきですか?身体が不自由なご利用者様をマンションのエントランスまでしか送らないのは気が引けます。
A3.デイサービスの職員がご利用者様の家の中まで入る必要はないという考え方の人もいらっしゃいますが、法令での決まりはありません。こればかりは施設によって決まりがあると思うので従うようにしましょう。もし施設で「送迎はマンションの玄関まで」と決まっていても「マンションの玄関で放っておくのは忍びない」「部屋の中まで送ることによって喜ばれた」などの意見により決まりが変わるかもしれません。介護の仕事をサービス業として価値を上げるためには少しでも利用者に寄り添うことが必要でしょう。
介護ドライバーとして働く魅力
介護ドライバーの仕事は車を運転が好きな人にとっては大きな魅力と言えるでしょう。しかし、普段自分の車を運転している時のように運転することはできません。高齢者の身になって穏やかな運転をする必要があります。
一般的には60歳を過ぎて定年退職をされ、時間的な余裕ができた方が働かれているイメージがあります。確かにその年代は高度経済成長を支えて来た年代ですので、車の運転に長けている人も多いでしょうからオススメの仕事と言えるでしょう。しかし、だからと言って若い人を募集していないわけではありません。移乗などは力仕事ですから若い労働力は必要とされています。
安全運転と利用者への気配りが十分にできた上での利用者からの「ありがとう」の言葉は何物にも代えがたいものがあります。