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特集・コラム 2022-09-05

介護福祉士で年収500万は可能? 今後600万を目指すために必要なこととは

介護福祉士に興味を持ったときに実際の年収がだいたいいくらぐらいになるのか気になりますよね。この記事では、介護福祉士で年収500万は可能なのかどうかについてや、さらに年収600万を目指すために必要なことなどを紹介していきます。

やりがいだけでなく、年収の面でも満足できるのかどうかを把握しておくことで安心して目指すことができるでしょう。

介護福祉士は年収500万円を達成できる? 介護福祉士の平均年収とは

「介護福祉士はどのくらいの収入が得られるのか」「すでに介護福祉士として働いているがもっと収入をアップしたい」と考えている方に、介護福祉士は年収500万を達成することができるのかを平均年収と合わせてご紹介します。

また、年収600万は達成できるのかどうかについてや方法などを紹介していきます。以下の記事では介護福祉士の給料について解説しているのでこちらも参考にしてみてください。

介護福祉士のお給料・手取りはどれくらい? 今後の給料は上がるの?|給料UPを目指せる方法とは

介護福祉士の平均月給・年収はどれくらい?|令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果

介護福祉士として年収500万円を達成するために、まずは介護福祉士の平均月収と平均年収を知っておきましょう。

令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果によると、平均月収が 328,720円でした。これを基準として、12か月+ボーナス2月と考えると、平均年収は4,602,080円という計算になります。

これは手当やボーナスを含んだ金額であり、正社員として働いた場合の金額です。さらに、令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果に基づいて計算したものであり、地域や運営主体などにより異なることがあることをご理解ください。

参照:厚生労働省 令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果 190ページ

年収500万を達成するには|約40万円の収入UPが必要

上で紹介したように、介護福祉士の平均年収はおおよそ4,602,080円ほどで、500万を達成するには、あと397,920円必要です。この約40万を12ヵ月で割ると、毎月約3万円となります。

このことから、介護福祉士で年収500万を達成するには、毎月約3万円ほどの収入UPをしなければならないため、そのための行動が必要であることがわかります。

毎月約3万円UPを目指すには?|手当UPを狙おう

では、毎月約3万円増やすには、どうしたらよいのかについて、介護福祉士として主に現場で収入を上げられる方法を紹介します。まずは、夜勤を増やして夜勤手当をもらう、研修手当や精勤手当、資格取得で資格手当をもらうなど、各手当を確認してみましょう。手当がもらえるような行動を増やすことで、それによる収入のUPが見込めます。

また、勤続年数が上がるとそれに伴って収入がUPすることも。転職を繰り返すのではなく、長く勤めるというのも1つの方法です。厚生労働省のデータをみてみると、介護老人福祉施設にて給与を引き上げる要件は、人事評価が41.8%、非正規から正規雇用が37.6%、勤続年数が37.5%の割合であることがわかります。

人事評価を上げられる行動を行う、勤続年数を伸ばしていくことが介護福祉士として毎月3万円をUPするために大切であるといえるでしょう。

参照:厚生労働省 令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果34ページ

年収600万達成を目指すには? おすすめの方法を紹介

つづいて、さらに年収UPを目指して年収600万円を目指すにはどうしたらよいかについておすすめの方法を紹介していきます。

介護職を対象に、賃金を上げる動きが見られていますが、上で紹介した内容だけでは、年収600万を目指すとなるとまだまだ物足りないかと思います。

そこで、介護福祉士が年収600万を達成するために上で紹介したもの以外で、3つのおすすめの方法を紹介します。

1. キャリアアップして役職につく|役職手当

キャリアを重ねて役職につき、役職手当をもらうことで収入を増やすことが出来ます。公益財団法人・介護労働安全センターの調査によると、役職についている人は一般的な介護従事者より平均10万円収入が高くなっています。

そして、役職に該当するもののひとつにケアマネジャーがあります。規模の大きい職場では、介護職に役職や中間管理職を設けている場合があり、役職につくことで収入のUPが見込めるでしょう。

役職につくと、役職手当や職務手当が支給される場合があります。基本給がさらに上がることで年収に大きく影響する可能性があるのです。

役職につき、責任のある業務を担うことになれば、モチベーションのアップにもつながるでしょう。

おすすめ資格|ケアマネジャー(介護支援専門員)

キャリアアップに生かせるおすすめの資格として、上でも紹介したケアマネジャーを紹介します。ケアマネジャーは、介護や支援を受ける人の相談や心身の状態に応じて介護サービスが受けられるよう、介護サービス等の提供についての計画を作成したり、市町村・サービス事業・施設・家族などと連絡調整を行います。

さらに、最初に計画を立てるだけでなく、実施出来ているかどうかチェックします。ケアマネジャーになるためには、介護福祉士として5年以上の勤務を行うことで「介護支援専門員実務研修受講試験」の受験資格が得られます。

この試験の合格後、「介護支援専門員実務研修」の全日程を受講して修了です。その後、各都道府県に登録申請を出し、受理されることでケアマネジャーになることができます。ケアマネジャーの詳細については下記の記事も参考にしてみてください。

ケアマネジャーになるにはどうすればいいの?|受験手続きについて紹介!

ケアマネジャーになったらお給料はどれくらい上がるの?

ケアマネージャー(介護支援員)の平均月収を確認してみると、362,290円でした。介護福祉士の平均月収は、 328,720円だったので、33,570円給料がUPしていることがわかります。

これを基準として、12か月+ボーナス2月と考えると、平均年収は5,072,060円という計算になります。介護福祉士よりも約47万円ほど年収もUPしています。ここから更に役職などがつくことで年収600万に近づけていけるでしょう。

参照:厚生労働省 令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果 190ページ

2. 施設の管理者・サービス提供責任者になる

ケアマネジャーになったら次は、施設の管理者やサービス提供者を目指してみましょう。

介護の管理者の平均年収は約500万だと考えられています。事業所の規模が大きくなるほど給料は高くなる傾向があるため、年収600万を達成するためには規模の大きな事業所の管理者を目指しましょう。

施設の管理者やサービス提供者は、介護職と比較して平均給料は高いです。難易度の高い介護資格や実務経験が必要なため、それが反映された給料となっていると言えます。

サービス提供者については下記記事に詳しく記載されています。参考にしてみてください。

デイサービスの管理者とは? どんなお仕事をするの?|管理者におすすめの資格とは

サービス提供責任者になるには?

サービス提供責任者になるにはどうしたらよいかについてや、概要・要件などについて解説します。

サービス提供者はその名の通り、提供する介護サービスの責任者です。訪問介護サービスの実施計画をたて、ホームヘルパーの指導・管理を行います。さらに、訪問介護員のシフト調整や指示、研修も担うのです。

「サービス提供責任者」は役職名であり、資格はありません。そのため試験はありませんが、以下の資格要件を満たすことが必要です。

・介護福祉士
・介護福祉士実務者研修修了者
・旧介護職員基礎研修課程修了者
・旧訪問介護員養成研修1級課程修了者

この役職は、事業所に必ず必要なポジションで、利用者の人数に応じて必要人数が決められています。訪問介護事業所において利用者とサービスをつなぐ大切な役割があり、訪問介護の要となるため、やりがいのある仕事とも言えるでしょう。

管理者・サービス提供者になったらお給料はどれくらい上がるの?

では、管理者やサービス提供者になった場合、給料はどのくらい上がるのでしょうか。介護老人福祉施設の管理者の平均給与は、344,470円です。介護福祉士の平均月収は、 328,720円だったので、15,750円給料がUPしていることがわかります。

これを基準として、12か月+ボーナス2月と考えると、平均年収は4,822,580円という計算になります。介護福祉士よりも年収も約22万円ほどUPしています。

参照:厚生労働省 令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果 169ページ

3. 経験を活かして条件の良い事業所に転職する|求人募集をチェックしてみよう

ここまで年収600万を達成するための方法を紹介してきました。年収や月収をあげるためには、より条件のよい施設で働くことも選択肢の一つです。これまでの経験を活かして、より条件の良い施設に転職してみませんか?

リジョブケアでは、介護・看護・リハビリの求人情報を掲載しています。今より条件の良い施設の求人があるかもしれません。ここからは、転職先を選ぶポイントについて紹介します。

施設別でお給料はどれくらい違うの?

給与を上げるために施設によって平均給与にちがいがあるのかについて調べてみましょう。以下に令和3年度の事業所別介護福祉士の平均給与をまとめています。

この表をみると、同じ介護福祉士でも介護老人福祉施設の平均給与は約35万円でもっとも高く、通所介護事業所は289,000円でもっとも低くなっていることがわかります。転職のときは、仕事の内容も確認しつつ、事業所別の平均給与も参考にするとよいでしょう。

参照:厚生労働省 令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果 190ページ

転職先を選ぶ時に押さえるべきポイントとは

給与UPを目指して転職先を選ぶ際には、押さえておきたいポイントがあります。ここからは給与アップさせていくために、転職のときに押さえるポイントについて具体的に紹介していきます。

求人情報や会社ホームページをみるときのポイントとして押さえておき、転職でより給与アップに近づけるようにしていきましょう。

1. 求人情報の待遇欄をしっかりチェックしよう

まず、求人情報を見るときのポイントを紹介します。基本的なことですが、給与や賞与の内容はしっかりとチェックしておきましょう。何社か比較してみることで、施設や事業所によって給与にばらつきがあることも確認することができます。

基本給以外にも、各種手当は事業所等によって異なります。手当の種類や多さも給与UPに繋がりやすいので要チェックです。手当は、夜勤手当、資格手当、家族手当、住宅手当、処遇改善手当などがあります。

2. 介護職員等特定処遇改善加算を算定しているか

介護職員等特定処遇改善加算を算定しているかどうかも大切なポイントです。介護職員等特定処遇改善加算とは、介護職に携わる人の処遇改善を目的とした2019年10月にスタートした制度です。

かんたんに説明すると、経験と技能を兼ね備えた介護職員の給与ベースアップを目的に公費が投入されます。介護職員等特定処遇改善加算を算定している職場の方が収入は高めであることが多いと考えられるので、算定している職場かどうかをチェックすることが大切であるといえるでしょう。

3. 施設や事業所の規模をチェック

大規模な施設や複数の経営を行っている事業所の方が出世のチャンスが多いと考えられるでしょう。規模が大きいということは、必ずというわけではないですが、人事制度が整っていたり経営が安定したりしているところが比較的多いと考えられます。

求人情報をみるときは給与の面だけでなく、会社の規模や複数経営しているかどうかなどもしっかりと確認しておきましょう。

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介護福祉士の年収はこれから上がるの?|介護職員処遇改善支援補助金

年収をUPさせたいと考えたときに、そもそも介護福祉士の年収はこれから上がるのか気になるポイントでしょう。

介護などの現場で働く人の賃金を上げるために、「公的価格評価検討委員会」が設置され、持続的な賃金アップが期待できます。

そこで、「介護職員処遇改善支援補助金」について紹介します。

他の業種と比べると収入が少ない傾向にある介護福祉士ですが、最近では介護職員を対象とした賃金を上げるための取り組みとして「介護職員処遇改善支援補助金」が導入されています。

介護職員処遇改善支援補助金とは?|通常の処遇改善にプラス

介護職員処遇改善支援補助金とは、介護職員の処遇改善を図るため、収入を3%程度引き上げる措置を令和4年2月から9月までの間、実施するものです。

これは「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」に基づき、賃上げ効果が継続される取り組みを行うことを前提としたものです。

対象となるのは?|介護・福祉職員

対象となるのは、「介護職員処遇改善加算」のⅠ、Ⅱ、Ⅲを実施している事業所につとめる介護職員で、パートやアルバイトの職員も含まれます。

2020年の調査によると、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲの算定をしている事業所は9割を超えており、多くの事業所が対象となる模様です。一部、該当しない事業所もありますので、勤め先の事業所が介護職員処遇改善加算を所得しているかどうかを確認しておきましょう。

どれくらい&いつからUPするの?|月額約9000円

月額どれくらい上がるのか、いつから交付されるのか気になるところでしょう。月額は、事業所の介護職員一人当たり平均9,000円を目安に給付されます。

具体的には、対象サービスごとに交付率が設定されており、それに加えて各事業所の総報酬に乗じた額が支給されます。注意点は、必ずしも全員の職員に一律で9,000円の引き上げを行うものではないことです。

そして、賃上げ改善機関は令和4年2〜9月で、実際に交付されるのは6〜11月です。

補助金を受けるには条件がある|勤務先に確認してみよう

補助金を受けるには条件があるので、勤務先に確認してみる必要があります。介護職員処遇改善支援補助金を受け取ることができる事業所には条件があります。

対象となる事業所は、処遇改善加算のⅠ、Ⅱ、Ⅲのいずれかをすでに取得している事業所です。さらに、令和4年2月のサービス提供分から取得している必要があるため、令和4年3月以降に新規で開設する事業所や処遇改善加算を取得していない場合は対象外となります。

そのため、勤務先がこの条件を満たしているかどうか確認しましょう。

できることから始めて年収UPを目指そう!

介護福祉士の平均年収は約460万と決して高い給与水準ではありませんが、介護職員の方々の賃金アップを目的とした介護職員処遇改善支援補助金が配布されます。

今回は1人当たり月額9,000円程度の給付がされることになっており、今後も継続的に介護職への補助金が配られる様子です。

しかし実際には、これだけでは年収500万や600万にはまだ物足りないでしょう。そこで、夜勤に入る回数を増やしたり、役職に就く・施設の管理者やサービス提供者になることで年収500万〜600万にかけてを目指しやすくなると考えられます。

自分に合った方法やできることから初めて年収600万を目指し、やりがいを感じながら満足のいく年収に近づけることで、長く続けていけるように行動してみましょう。

引用元:
参照:厚生労働省 令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果 

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