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特集・コラム 2022-08-09

デイサービスにはどんな種類がある? ケアマネジャーが押さえておきたいアセスメントのコツ

ケアマネージャーは、要介護認定の利用者さん向けにデイサービスを紹介することがあります。身体機能を向上させ維持するために必要なサービスになります。一言にデイサービスといっても種類がさまざまあり、それぞれの内容や目的などの違いもあります。

この記事では、デイサービスにはどんな種類があるのかを詳しく解説していきます。

デイサービス(通所介護)にはどんな種類・特徴があるの?

デイサービスとは、要介護認定を受けた利用者が日中通う「介護事業所」のことを指します。健康を確認するのはもちろん、趣味のレクリエーションを通して楽しい時間を過ごしてもらったり、排泄や入浴介助などを行ったりします。デイサービスも種類によって、日中の過ごし方が変わってきます。ここではデイサービスの種類について解説していきます。

1. 一般型デイサービス

一般的なデイサービスは、送迎車で送り迎えをしてもらい半日もしくは1日を過ごす場所です。要介護認定を受けている人向けのサービスになりますので、利用者によってもさまざまな過ごし方があります。

宿泊施設などはありませんが、入浴や昼食などの日常生活はもちろん、排泄介助や機能訓練などを行います。看護師が常駐しているので、健康状態も確認してくれますし、外出などもできます。

地域密着型通所介護

2016年より始まったサービスで、日常生活の支援や生活の維持・向上などを目的にしています。定員は18人以下になり、事業所が所在している市区町村に住民票がないと使えません。一人ひとりの利用者に合わせた利用方法を選択できること、サービス内容が手厚いのも特徴です。アットホームな雰囲気で、通いやすいのも地域密着型通所介護の特徴です。

2. 認知症対応型デイサービス

認知症の人が利用できる専門型のデイサービスになります。認知症の場合、介護が難しい問題もあり、研修を通して知識をつけたスタッフが働いています。認知症になると接し方なども難しく、家族ではできない日常のお世話なども、代わって行うのが特徴です。お世話の相談などもできるのでアドバイスなども受けられます。

3. リハビリ特化型デイサービス

デイサービスの一種になり、リハビリをメインにしている場所です。例えば、デイサービス内に理学療法士や作業療法士などが常駐しています。運動できるような場所になっているため、施設内にはマシンなども多くそろっており、少人数制を導入しているところが多くあります。主に機能訓練をメインに行いたい人向けになり、医療ケアは少なめです。

4. 療養型デイサービス

デイサービスのなかでも、看護師の観察を常時必要とする人向けのものです。主に地域密着型の少人数であり、自宅で自立した生活を送れるようにサポートしてくれるものになります。医療的なケアが必要になると、一般的なデイサービスは利用できないこともあり、看護師が常に見てくれるからこそ、安心して任せられるのも特徴です。

デイサービスはどんな利用者に向いてるの?

デイサービスを検討するうえで、どんな利用者に向いているのかも気になるところではないでしょうか。ケアマネージャーとして利用者にもっと生き生きと過ごして欲しい、だからこそ、向いているかどうか判断し積極的に利用したいものですね。

1. 外出の機会が少なめな方

要介護認定を受けると、一人では外出するのが難しく、ほとんどの時間を家のなかで過ごすようになってしまいます。家族も仕事をしていて家にいないなど、家にこもりがちの人にとって、外出の機会を作ることにも繋がります。デイサービスで過ごす時間がいい刺激になり、利用者が楽しく過ごせる手助けができるでしょう。

2. 住み慣れた場所で介護を受けたい方

「介護を受けるのであれば、住み慣れた地域で…」と希望する人は少なくありません。知っている土地だからこその安心感があるため、家の近くでデイサービスを受けたいと考える人は多い傾向にあります。自宅から通える範囲で介護を受けたいと考えている人がいれば、デイサービスの利用を考えてみてもいいのではないでしょうか。

3. 入浴や機能訓練などのサービスを希望される方

デイサービス利用者のなかには、自宅で介護を受けつつ、入浴や食事などの日常のお世話はもちろん、機能訓練などを受けている人もたくさんいます。宿泊を伴う施設ではないので、あくまでも日常を過ごす場所として使います。同居している家族の負担も減らせ、他の利用者さんとのコミュニケーションの場にもなります。

4. 自宅で暮らしつつ認知症のケアも受けたい方

認知症になって自宅で生活したいと考える人もいるのではないでしょうか。認知症の程度によっても異なりますが、家族が不在の時間は一人にしておくわけにはいきません。また、理学療法士など認知症向けのトレーニングを受けられること、日常的なケアなども利用できます。

老人ホームなどを利用せず、自宅から通える範囲でのデイサービスを探している人にもおすすめです。

ぴったりのケアプランを作成しよう! 押さえておきたいアセスメントのコツ

ケアマネージャーは、利用者一人ひとりに向き合うことはもちろん、最適なケアプランを考えるのも仕事になります。どんなポイントを押さえてアセスメントを作るのか、戸惑っている人もいるのではないでしょうか。ここではアセスメントを作るコツを紹介します。

ナゼ?アセスメントが重要な理由とは

アセスメントとは、介護サービスを通して「何が必要なのか」を明確にすることでもあります。利用者本人はもちろん、要介護のご家族にとってもどんな希望があるのかなど、しっかりとヒアリングをしたうえで正しく判断していきます。周囲の状況はもちろん、どんなサポートができるのかなど、考慮しながら丁寧に決めていきます。

押さえておきたいアセスメントのコツ5つ

アセスメントを考えるうえで、覚えておきたいコツを紹介します。要介護者本人に向き合い、安心して快適に過ごしてもらえるようにするためにも、質の高いアセスメントを用意しておきましょう。そのためにも、事前準備は必須です。

1. 下準備をしておく|情報収集はしっかりと

アセスメントを作成するうえで、まずは事前の情報収集が必要になります。どのような介護サービスが必要なのかは、その人によっても変わります。訪問する前に、まずは調べられる範囲をしっかりと確認しておきましょう。当日にいきなり聞いてもすぐには答えられないこともあるため、相手に何を尋ねたらいいのか、事前に考えておくとスムーズです。

2. 質問で課題を引き出す|困りごとをはっきりさせる

アセスメントは、介護サービスの質を決める重要なポイントになってきます。ニーズを正しく理解し、把握できないと、需要に合ったアセスメントは作れません。利用者や家族に質問するときも、工夫が必要です。

話を広げるオープンクエスチョンと、YES・NOで答えるクローズドクエスチョンを使い分けながら聞いていくことで、利用者は答えやすくなります。

3. 相手の立場に立って接す|配慮を忘れずに

アセスメントを作成するうえで、利用者本人の状況を正しく把握しなくてはいけません。質問にうまく答えられなくても焦ることなく、常に相手の立場に立って配慮することを忘れないようにしましょう。「後日でもかまいません」や「もしわかれば…」などクッション言葉を入れることで、柔らかい言葉遣いにもなります。

話しやすい環境や雰囲気を作る努力も忘れずに行うようにしましょう。

4. 確認を忘れない|訂正や追加がないか尋ねる

一度質問した内容も、最後に必ず確認するようにしましょう。ときには、話をしていくうちに訂正したいことや、追加事項なども出てくるかもしれません。アセスメントの基本は相手の話を聞き出すことですので、確認は何度も行うようにして、変更点などもしっかりと取り入れたケアプランにしていきましょう。

あくまでも一緒に作り上げていくものであるのを忘れないようにしてくださいね。

5. インフォームドコンセントを行う

基本的には、ケアマネージャーがアセスメントを作成するものです。ただし、必要なケースであれば、専門家に相談しながら一緒に考え作成していくことも必要です。例えば認知症の利用者や、医療的なケアを必要としている場合など、専門家の意見がないと判断できない部分もあります。

インフォームドコンセントは積極的に行い、希望や意志を尊重できるように、取り入れていきましょう。

アセスメントの質を上げてぴったりのケアプランを作成しよう

デイサービスといっても一般向けのものが向いている人や、認知症、リハビリ特化型など種類がさまざまあります。また、常に看護師さんが見てくれる療養型デイサービスなどもありますので、それぞれ向いている場所を選ぶことをおすすめします。そのためにも、利用者に合ったぴったりのケアプランを作成するためのアセスメントも準備しておきましょう。

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