レクリエーション介護士とは?資格取得のメリットや1級と2級の違い、資格の概要を解説
介護福祉の現場で求められている人材はさまざまですが、その中でも「レクリエーション介護士」の仕事内容について、よくわからないという方もいるのではないでしょうか?
レクリエーション介護士とは、福祉施設内におけるレクリエーションの立案と実施、コミュニケーションを通じて、高齢者の生活の質を向上させる仕事です。
この記事では、レクリエーション介護士の概要や資格取得までの道のり、メリット、おすすめの講座について紹介します。レクリエーション介護士について知って、自分が取得を目指すべき仕事かどうか判断してみましょう。
レクリエーション介護士とは?|1級と2級
レクリエーション介護士とは、介護の知識や経験を活かしてレクリエーションを立案・実施して、安全に楽しめるレクを提供するお仕事です。
スタッフや他の利用者とのコミュニケーションを通じたレクリエーションを行うことで、高齢者の生活の質を向上し、心身の健康の維持・促進を目指すことが求められます。
レクリエーション介護士、1級と2級の違いは?
一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会が実施しているレクリエーション介護士の資格は、1級と2級に分かれています。1級は2級合格者ではないと受験できない点に注意しましょう。この章では、それぞれの級の特徴について解説します。
レクリエーション介護士2級
レクリエーション介護士2級の資格では、介護やレクリエーションを実施する上での基本的な知識を学ぶことができ、高齢者とのコミュニケーション方法も学習できます。
趣味や特技を活かしてコミュニケーション。ボランティア活動でも重宝
自分の趣味や特技を活かして、高齢者に喜ばれるレクリエーションは何かという視点でコミュニケーションのあり方について考えられるのが特徴です。介護の現場で活用しなくても、高齢者を対象としたボランティアでも使える知識を学べます。
レクリエーション介護士1級
レクリエーション介護士1級は、2級合格者のみが受験できる資格です。より高度なレクリエーションの立案、参加者一人ひとりに最適化したレクリエーションを実施できます。
目的や状況に合わせたレクリエーションの企画・アレンジで活躍
目的や施設の方針、参加者の好みなどの諸条件に合わせて、最適なレクリエーションの企画やアレンジ、実施までできるレクリエーションのプロを目指せるでしょう。レクリエーションを行う際の現場のリーダーとして、活躍したい方におすすめです。
資格取得をするには?1級と2級それぞれの概要を紹介
レクリエーション介護士1・2級の資格取得に向けて必要なことはなんでしょうか?この章では、1級と2級のそれぞれの資格取得の概要について見ていきましょう。
レクリエーション介護士2級の資格概要
レクリエーション介護士2級の資格は、一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会が実施している資格試験で、経験や年齢、資格を問わず誰でも受験可能です。
通信講座
通信講座の学習期間は約3ヶ月で、テキストやDVD、テストを活用しながら学習していきます。日々の添削課題や自宅受験のテストに合格すると、資格を取得できる流れです。受講費用は約35,000円前後で、費用は講座の種類によって異なります。
通学講座
通学講座の学習期間は2日間(16時間)で、テキストや講習、テストを活用して学習していきます。レクリエーション企画書などの添削課題や筆記試験に合格すると、資格を取得できる流れです。受講費用は35,000円で、費用は講座の種類によって異なります。
レクリエーション介護士1級の資格概要
レクリエーション介護士1級の資格は、一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会が実施している資格試験です。受験要件は2級取得者で必須講座の受講を経た人が1級の資格試験を受験可能です。
通学で必須講座を受講
まずは通学で必須となる講座を受講します。4日間にも及ぶ講座ではレクの意義と効果、アレンジ、自立支援に向けた全体計画、集団の役割などのテーマに沿って学習します。
実技・筆記試験
実技試験では1時間分のレクリエーション活動計画書を立案し、その中から一部を抜粋して10分間の実技演習を実行。
そして、選択式や記述式、小論文が含まれる筆記試験を受けます。実技試験と筆記試験は、得点率60%が合格のボーダーラインです。
現場実習
実技・筆記試験を受験し終えたら、3施設で実際にレクリエーションを行います。自分が勤めている施設では実習を行えないので注意しましょう。
レクリエーション介護士の資格取得のメリットは?
レクリエーション介護士の資格を取得するメリットは、介護施設での業務の幅が広がる点や企画力・実行力の養成、趣味や特技を仕事にも活かせる点などが挙げられます。
介護施設での仕事の幅が広がる
介護福祉施設では、日々の業務の中でレクリエーションが組み込まれている場所が多く、基礎的なレクリエーションやコミュニケーションスキルを学ぶと、日々の業務効率をアップさせ、施設利用者に対してより満足度の高いサービスを提供できるのが魅力です。
レクリエーションを通じて企画力・実行力がつく
レクリエーション介護士の資格を取得することで、レクリエーションのみならず、何らかの企画の立案・スムーズな実施に必要な企画力・実行力が身につきます。レクリエーションの業務以外でも、施設でのプレゼンやボランティア活動などにも活かせるスキルです。
趣味や特技を生かせる
レクリエーション介護士の資格を取得すると、趣味や特技を活かしながら、高齢者たちが楽しんでくれるレクを作成・実施していくための基礎力を培えます。たとえば、楽器演奏やダンス、歌唱、絵を書くなどの趣味は、実際のレクリエーションにも役立つでしょう。
レクリエーション介護士の資格は就職で役立つ?
レクリエーション介護士の資格は、いまだに認知度が低く、レクリエーション介護士を単体で募集している介護福祉施設の案件は少ないのが現状です。
ただし、介護士としての経験やスキルにプラスアルファとして、レクリエーションの立案・実施スキルをアピールできるので、レクリエーション活動に力を入れている施設などでは、就職に有利に働く場面もあると考えられます。
資格保有だけでは就職に役立つ効果は部分的ですが、その他の介護系の資格や経験、スキルを組み合わせることで、就職に役立つ可能性も十分にあると覚えておきましょう。
レクリエーション介護士を取得するためにおすすめの講座
レクリエーション介護士の資格取得をするためには、講座を受講して受験までに準備しておく必要があります。この章では、おすすめの講座について見ていきましょう。
通信講座でおすすめの講座|日本アクティブコミュニティ協会
日本アクティブコミュニティ協会が実施している通信制の講座は、約3ヶ月間のカリキュラムで、忙しい方でも学びやすい講座が特徴。資格取得後もフォローアップの講座・セミナーが定期的に開講しており、気軽に学び直しができる点が魅力です。
通学講座でおすすめのスクール|藤仁館医療福祉カレッジ
藤仁館医療福祉カレッジは、通学制でおすすめのスクールです。2日間のカリキュラムで受講料は37,000円から受講できます。都心を中心として関東圏に7校あり、講座を実施中の学校の通学圏内にお住まいの方であれば通いやすい点が特徴です。
レクリエーション介護士を取得して介護士としての仕事の幅を広げよう!
レクリエーション介護士は、レクリエーションの企画立案・実施を通じて、高齢者の生活の質を向上させ、心身の健康の維持・促進をサポートする仕事です。
レクリエーション介護士の資格には1級と2級があり、2級は誰でも受験可能で、1級は2級に合格することで受験できるようになります。資格を取得するには必修講座を受講し、テストに合格した後、現場実習に参加することが必要です。
資格を取得することで、他の介護人材にはない専門性をアピールできたり、企画力と実行力を養成できたりなどの効果を期待できるでしょう。
レクリエーション介護士の資格を取得して、業務の幅を広げ、介護職としての就職や将来におけるキャリアアップに活かしてみてはいかがでしょうか?
引用元
一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会 公式ホームページ
一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会:レクリエーション介護士1級
一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会:レクリエーション介護士2級
藤仁館医療福祉カレッジ 公式ホームページ