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特集・コラム 2024-01-25

ケアマネジャーの研修がしんどいと言われる理由とは? 実務研修・更新研修の内容を紹介

介護の仕事をしている人の中には、スキルアップのために、ケアマネジャー(介護支援専門員)になることを目指す人も少なくありません。介護支援専門員として働くためには、資格の合格はもちろん、実務研修や5年に1度の更新研修をうける必要があります。

今回の記事では、この介護支援専門員の研修がしんどいと言われている理由について紹介していきます。

ケアマネジャー(介護支援専門員)の研修がしんどいと言われる理由とは?

介護支援専門員の研修がきついと感じられる理由について、「研修時間が長い」「グループディスカッションが大変」「費用負担がある」などがあげられます。

ここでは、東京都で行われている研修を例に具体的に紹介していきますので、自身が受ける際には必ず在住地域の自治体の内容を、確認してください。

1. 研修時間が長い

まずは、研修の時間の長さです。試験合格後の実務研修が87時間、更新研修が実務経験の有無などによって32〜88時間とどちらも長いため負担に感じるようです。

介護職員として働きながら研修を受講することにより、業務が滞ってしまうなど長い時間拘束されることがきついと感じる人もいるようです。

なお、現在ではオンラインでの研修も可能になっています。

2. グループディスカッションが大変

研修では、出題された事例に対して受講者同士で協議する場面もあります。

その日に会ったばかりの人や、あまり知らない人に自分の意見を伝えたり、相手から自分の意見に対して指摘されることに精神的な負担を感じる人もいるようです。

また、グループ内に苦手な人がいるなどの理由からグループでの時間がきつく思う人もいます。

一緒になった人たちと積極的にコミュニケーションをとったり、自分の意見と相手の意見との違いを冷静に分析するなどして対応していきましょう。

3. 費用負担がある

受講にあたり必要な費用については各自治体により異なりますが、費用の負担もきついと感じる理由に挙げられます。

各研修の費用の詳細は以下の通りとなります。なお、どの研修費用も東京都での費用になりますので、必ずご自身が受講する地域の自治体に確認してください。

実務研修 5万2,800円
介護支援専門員研修課程Ⅰ 3万4,500円
介護支援専門員更新研修(実務未経験) 2万8,500円
介護支援専門員更新研修 5万8,300円

 

費用の負担も決して少なくはなく、また、更新研修は5年毎におこなわれるため、間隔の短さも負担を感じる要因になっています。

引用元
公益財団法人東京都福祉保健財団:第26回東京都介護支援専門実務研修の実地及び受講者の募集について
公益財団法人東京都福祉保健財団:令和5年度第3期東京都介護支援専門員専門研修課程Ⅰ開催のお知らせ
公益財団法人東京都福祉保健財団:令和5年度第3期 東京都介護支援専門員更新研修(実務未・ 経験者)の 受講者の募集について
公益財団法人東京都福祉保健財団:令和5年度第2期東京都介護支援専門員更新研修 (実務経験者)88時間の受講者の募集について

介護支援専門員に研修が必要な理由とは?

介護支援専門員は、要介護者や要支援者の心身の状況などの聞き取りや相談に応じるとともに、適切なサービスが受けられるように支援する役割があります。

そのため、すべての介護支援専門員は、一定の水準以上の支援に必要な知識や技術が必要とされます。その知識や技術を身につけるため、介護支援専門員には研修が必要なのです。

引用元
厚生労働省:介護支援専門資質向上事業ガイドライン令和5年4月

実務研修ではどんなことを学ぶの?

実務研修ではどのようなことを学ぶのか、ここからは、令和5年度の東京都で行われた実務研修を例に、研修内容を詳しく紹介していきます。

なお、自身の受ける自治体によっては内容が違う可能性があるので、必ず受ける前にご自身の自治体の内容を調べるようにしましょう。

モアリジョブでは、介護支援専門の実務研修についての詳しい記事もありますので、こちらも参考にしてください。

ケアマネジャーの実務研修とは? 日程と内容を紹介|実務研修の申込方法とは

受講対象者

実務研修の受講対象者は、介護支援専門員実務研修受講試験に合格した人のみです。この試験に合格後いよいよ、87時間の実務者研修がスタートします。

モアリジョブでは、介護支援専門員試験の詳しい内容について紹介していますので、こちらも参考にしてください。

2023年最新版!ケアマネジャー(介護支援専門員)試験の概要は?受験資格や受験の流れ、おすすめの講座を紹介 | MORE REJOB

実務研修で学ぶ内容とは?

実務研修は主に、前期課程・実習・後期課程の3つに分けられます。ここでは、実務研修で学ぶ詳しい内容についてさらに詳しく紹介していきます。

前期課程

前期課程は5日間おこなわれます。主な学習内容は介護支援専門員に必要なケアマネジメントやケアマネジメントに関わる法令などの知識の習得、他業種との連携の仕方などを学びます。

実習

前期課程を修了後、特定事業加算を取得している事業所のうち、財団が指定している居宅介護事業所で3日間行われます。

アセスメントシートやケアプランの作成、モニタリングなどをおこないます。モニタリングで、ケアプランの内容が適切かどうかの判断をします。

後期課程

後期課程は5日間おこなわれ、ほとんどがグループワークです。実習で学んだことや課題点の振り返りなどをグループで理解し合います。

介護支援専門員として、備える知識や技術を深めます。

引用元
公益財団法人東京都福祉保健財団:第26回東京都介護支援専門実務実施および受講者について

更新研修はどんなことを学ぶの?

更新研修について、令和5年度におこなわれた東京都のものを例に対象者や研修内容について詳しく紹介します。

こちらも自治体により内容が違うので、必ず自身の自治体の内容をチェックするようにしてください。

受講対象者

受講対象者は介護支援専門員証の有効期間が概ね1年以内に満了し、原則として専門研修の受講対象ではない人です。

なお、介護支援専門員証が必要な業務をおこなう人のみで、おこなう予定のない人は研修を受ける必要はありません。

更新研修で学ぶ内容とは?|実務未経験・経験者

更新研修は、実務研修のように前期・実習・後期などに分けられてはいませんが、実務経験者と未経験者で分けられています。それぞれどのような研修内容かなど、詳しく説明していきます。

実務未経験者

実務未経験者の研修は、54時間の講義と演習で構成されます。

研修の内容は、介護保険制度の理念やケアマネジメントに必要な知識、脳血管疾患や認知症、内臓機能不全などの疾患に関する知識・ケアプランの作成などの実習です。

なお、現在はオンラインにて研修を受けることも可能になっています。

引用元
公益財団法人東京都福祉保健:東京都介護支援専門員|更新研修

実務経験者

実務経験の長さにより受ける研修が異なります。

経験が6カ月以上の人は、専門研修課程Iと呼ばれる56時間の研修を受けます。実践の振り返りや、専門分野における基礎知識や技術を習得します。

経験が三年以上の人は、研修課程Ⅱと呼ばれる32時間の研修を受けます。内容は、介護支援専門員としての専門的な知識や技術を深く学びます。

引用元
公益財団法人東京都福祉保健財団:令和5年度第3期 東京都介護支援専門員更新研修(実務未 . 経験者)の 受講者の募集について
公益財団法人総合健康推進財団:東京都介護支援専門員専門研修課程Ⅱについて

更新研修を受けないとどうなるの?

更新試験を受けなかった場合、介護支援専門員証は失効となります。当然ながら、資格を失っている期間は介護支援専門員として働くことはできません。

更新研修を受けずに仕事をしている場合、所属する自治体から研修を受けるように指導が入るのですぐに、研修を受けるようにしましょう。

万が一、資格を失っても54時間の再研修を受講すればまた資格が有効になります。

モアリジョブでは、過去の記事に資格更新について書かれていますので参考にしてみてください。
ケアマネジャー資格は更新が必要! 更新しないとどうなるの?|失効したらどうすればいいの? | MORE REJOB

介護支援専門員の研修はスキルアップのためにも必要!

介護支援専門員として働くためには、実務研修や更新研修などを、必ず受講しなければなりません。しかし、研修の時間の長さやグループワークなどの研修内容からきついと感じる人も多いようです。

研修は、介護支援専門員としての知識や技術を学び、介護を必要とする人たちの心身の状況をサポートするためには欠かせません。きつい側面もありますが、研修を受けて自身のスキルアップに活かしましょう。

また、今後、介護支援専門員として働こうと思っている人は、ぜひ、リジョブで気になる求人をチェックしてみてください。

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