在宅介護に関わる職種の勤務時間や休日について
ホームヘルパーは、高齢者や身体にハンディキャップのある人の自宅へ出向いて、その人が必要としている生活介助などを行う仕事です。この仕事は、在宅介護と呼ばれており、老人ホームや特別養護老人ホームとは違い、勤務時間もはっきりと決まっていません。今回は、そんなホームヘルパーの勤務体系などについてまとめてみたいと思います。
ホームヘルパーの勤務体系
ホームヘルパーは、通常の老人介護施設で働くのとは違い、利用者の自宅へ直接出向いて介助を行う仕事です。そのため、何時から何時までが出勤といった細かな決まりはありません。そのため、直行直帰型の出勤スタイルになることが多く、時間が短時間で済むことから、非常勤やパートでの勤務体系で働く人がほとんどです。非常勤のホームヘルパーの場合は、サービス提供責任者による、訪問介護計画に沿って、自宅から利用者のお宅まで直行直帰で働きます。
24時間稼働している訪問介護サービスや、年中無休で訪問介護の対応をしている事業所では、サービス提供責任者が、勤務スケジュールを作成します。また、その時にパートや非常勤の人の希望をできるだけくみ取り、日程を調整します。ホームヘルパーは、比較的時間に自由があり、自分が空いている時間で働くことができるため、週末だけ働く人や、平日に週2、3回程度働く人など、働く時間はバラバラです。
ホームへルパーの役割
ホームヘルパーの事業所の管理者を「サービス提供責任者」もしくは「主任ヘルパー」と呼びますが、これらの職種に従事している人は、事業所に必ず一人常勤することが決められています。管理者は、事業所で雇っている非常勤やパートのホームヘルパーのスケジュール管理や調整などを行います。また、業務や実施状況を把握したり、ホームヘルパーへのアドバイスなど、その仕事は多岐にわたります。
ホームヘルパーのまとめ役として活躍するため、事業所全体を管理する立場になります。訪問介護計画の作成など、事務的な仕事も多くあり、他にも、事業所を訪れる利用者の対応や、利用者の家族から連絡がくることもありますので、その対応もしなければなりません。
勤務時間は、営業時間内である朝から夕方までになることが多く、介護サービスの利用者が40人ごとに、1人のサービス提供責任者が必要となります。つまり利用者が40人を超えるような事業所の場合は、さらにもう一人サービス提供責任者が必要となります。
サービス提供責任者・主任ヘルパーの休日
事業所の定休日が土日と定められていることは多いのですが、実際は定休日も出勤するケースも多い職種です。事業所は営業しておりませんが、利用者の緊急時には対応する必要があったり、利用者の家族との打ち合わせや、新規の契約などは、土日でないと利用者やその家族が対応できないこともあるからです。
そのため、土日にも出勤し、電話対応などをおこなう場合もあります。また、まれに土日に対応する予定だったホームヘルパーが急用で出勤することができなくなってしまった場合には、その代行を見つけなければいけません。もし見つけることができなかった場合には、代わりに自分が出ることもしなければいけないため、定休日以外もゆっくりと休んでいる暇がありません。
また、事業所によっては、24時間対応にしているところもあり、24時間対応できるように携帯電話を持っておかないといけない事業所もあります。夏季休暇やお盆などの長期休暇中も開いていることがある事業所もあるそうです。
ホームヘルパーの勤務体系は、非常勤やパートタイムで勤務している人が多く、比較的自由な時間に働くことができます。一方で、ホームヘルパーをまとめる立場にあるサービス提供責任者や主任ヘルパーは、事業所が休みの場合でも、実態は出勤していたり、電話対応に追われていることもあります。休日もしっかりと取れないこともあり、忙しい職種だといえるでしょう。