ジオラマのパーツを活用!『Roji nail』の個性派好きを虜にするデザイン力
『Roji nail』は個性派ネイルを好む方が集まる、池袋のネイルサロンです。その魅力は、独特な雰囲気をまとった魅力的なデザイン。サロンでは、ネイル向け以外のパーツを巧みに使いエッジの効いた作品を生み出しています。そんな『Roji nail』が支持を得ている背景には、日頃からアンテナを張ってネイルに活用できそうなモノを探す姿勢や、ネイリスト以外の仕事に携わってきた経験がありました。
今回は、オーナーのKaedeさんにインタビュー。前編では、個性的なサロン作りの極意に迫ります。
魅力的なお客さまが集う、遊び心のあるサロン
————まず『Roji nail』は、どのようなサロンでしょうか?
「『Roji nail』は、遊び心のあるデザインが得意なサロンです。日頃の施術では、糸や小さな石などネイル用ではないパーツをたくさん散りばめて、カラフルなネイルを作っています。パーツは休日にお店を巡ったり、ネットで検索を掛けたりして、見つけることが多いですね。おもしろいモノに出会った時には、結構うれしくなります(笑)。そんなデザインを求めているので、お客さまはちょっと個性的な方が多いです」
————具体的には、どのようなお店でパーツを購入しているのでしょうか?
「ちょっと時間がある時に、手芸屋さんや東急ハンズなどを巡っています。ネイル向けではないお店には、不思議な雰囲気を生み出してくれる小物があるので買い物をしていると楽しいですね。ちなみに最近では、ジオラマ用の商品を取り扱っているお店で魅力的なパーツを買いました。
それは街に配置するための小さな人間のフィギュアで、見つけた時、私の頭の中には爪に付けているイメージが浮かびました。そこで購入して、『こんな、おもしろいパーツを見つけましたよ』と、サロンでお客さまにおすすめして(笑)。とても喜んでくださったので、うれしかったですね」
人気のオーダーは、「お任せで!」
————日頃は、どのようにしてデザインを決めていますか?
「お客さまのファッションや雰囲気から大まかなイメージをキャッチしてデザインに落とし込んでいます。日頃の施術では、『全体的に白っぽい感じ』や『紫を多めで』など、まずは色から決めることが多いですね。また『Roji nail』のインスタグラムから好きなテイストを選んで、教えてくださることもあります。しかし、サロンでは、このパターンは少数派ですね。
ほとんどのお客さまは、『お任せでお願いします』と言ってくださいます。もしかしたら『インスタグラムが全体的に好きなテイストだったから、きっと可愛くなるだろうな』という直観が働いているのかもしれません(笑)」
————ちなみにデザインの発想は、どのようにして浮かんでくるのでしょうか?
「日頃の生活で見かけたモノをデザインの参考にしています。たとえば最近では、ぶらぶらしている時にファミリーマートの看板が目に留まりました。白、緑、青のコントラストが魅力的で『優しい雰囲気を生みたい時にはマッチするかもな』と。
ちなみに私は、素敵な色使いに出会った時、写真を撮って記録を残すことは特にしていません。頭のなかで寝かせておくほうが、私には向いていると思いますね。他にもデザインは、以前の自分自身の職業に影響を受けているのかもしれません」
グラフィックデザインの世界から、ネイルの道へ
————以前は、どのような職業をされていましたか?
「グラフィックデザイナーとして、およそ10年間働いていました。仕事ではCDのジャケットやTシャツ、フリーペーパーのデザインがメインでした。もしかしたら、色使いや雰囲気は当時見たモノの影響を受けているのかもしれません」
————なぜ、ネイリストに転職をしたのでしょうか?
「ネイルが趣味の範疇に留まらなくなったからです。しかし、当時の私にはネイルの深い知識がありませんでした。そこで、専門学校に2年間ほど通い29歳の時に転職をしました。おそらく、ネイリストの世界では遅いスタートだと思います。それでも、地道に腕を磨いたので33歳の時に独立をすることができました」
個性的なサロン作りの極意
インスタグラムなどを使い、普段から流行をチェックしているという『Roji nail』。個性的なサロン作りの極意をまとめると、下記の3つでした。
1. ネイル向け以外のパーツも積極的に取り入れて独創的なデザインを作る
2. 日頃から、アンテナを張ってネイルに活用できそうなモノを探す
3. これまで学んできた経験を掛け合わせる
後編では、高いリピート率を生むための極意に迫ります。
▽後編はこちら▽
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