【SNSで売り上げアップ】YouTubeと両立のカギは『すっぱり外注』編集はプロに任せる【Lily スタイリスト 大野道寛さん】#2

「Lily」の実力派美容師・大野道寛さん。YouTubeで普段のサロンワークを撮影した「リアルサロンワーク」動画が反響を呼んでいます。あくまで美容師としてお客様の悩みに真摯に向き合う姿、そして「盛り」「嘘」なしのリアルガチで勝負したことが成功につながったようで、「リアルを伝えることが、伸びる動画の一番の近道」と大野さんは教えてくれました。

後編では、伝説の「超難関・縮毛矯正&ショートカット」動画が誕生した経緯、サロンワークとYouTubeを両立させるコツ、YouTubeで成功するための心構えを教えていただきました。

教えてくれたのは…

「Lily」大野道寛さん

歴15年、ショート・ボブ専門のスタイリスト。
2020年3月に開設したYouTubeチャンネル
「ショート・ボブ専門美容師 ミッチー 大野道寛」は現在、
登録者数5.2万人、総視聴回数2000万回(2021年6月現在)を記録。
「どのサロンに行っても無理と言われた」
「ショートヘアの人生を諦めていた」
という悩める女性が全国から押し寄せる

超難関・縮毛矯正&ショートカットの動画で一躍ブレイク

――再生回数350万回以上(2021年6月現在)を記録した「タンザニアハーフの方をショートヘアに」の動画はまさに大反響でしたね。

あの動画は唯一バラエティ・エンタメ企画としてつくったものなんです。施術代は全額こちら負担で、モデルさんを募集し、企画の趣旨を説明した上で協力していただきました。

縮毛矯正の限界に挑戦!タンザニアハーフの方をショートヘアに。美容師人生15年間の集大成!

――バズった理由とは何だと思いますか?

自己分析ですけど、「タンザニア・縮毛矯正・ショートカット」のパワーワード、モデルさんのbeforeスタイル、そして期待以上の仕上がりがあったからだと思っています。あと、モデルさんが感じの良い方で可愛かったのも理由かも。

実はこの動画、2ヶ月後に続編も投稿されているのです。その理由は寄せられたコメントにあったとか…

その場の完成形しか載せていないインスタ投稿が多い中、「家に帰ったあとの髪型が一番大事」という視聴者のニーズに応える動画となったようです。

「編集作業に12時間」の苦行を経験し、編集は外注に

通勤中やお風呂の時間にコメントをチェック。
「コメントから気づきをもらうこともありますよ」

――サロンワークと動画制作の両立は大変そうですね。

週に2本動画を投稿するため、撮影も週に2〜3回。僕の場合は普段のサロンワークを撮影するので、動画撮影のために時間を設ける必要はありません。編集は外注しているので自分ではやっていないです。実は、1本目の動画を自分で編集したときに12時間もかかってしまったので、「自分で編集するのは無理だ!」と早くも悟り、2本目から外注にまわすことにしたんです(笑)。僕は企画・撮影・サムネの指示・チェックまでをやり、編集とアップロードを専属の方にお願いしています。

編集の指示はけっこう細かく出していますね。

実際に大野さんが書いた編集指示の一部

自分でも素材は一回確認するので2〜3時間くらいは時間を取られますが、編集作業に比べたら全然ラク。編集はどんなに慣れている人でも3〜4時間はかかりますし、僕の担当者さんもいつも6〜8時間くらいかけて作ってくれているようです。プロでさえそれだけの時間を要するので、美容師がYouTubeをはじめる場合は編集を外注にしなければ厳しいと思います。素人では作業時間はもちろん、クオリティも追いつきませんから。最近ではテレビ業界の人もどんどん入ってきていますから、素人がポンと動画をあげたところで、たとえ企画が面白くても編集がダサければ見向きもされないと思います。

新規の数を抑えるためにカット料金を従来より10000円値上げ

一世一代のショートヘアのために遠方から足を運ぶ人も多いそう。
「一回きりの来店かもしれないけど、背中を押せるだけの
能力がある美容師はそんなに多くはないから、
僕はそれで良いと思っています」と大野さん

――チャンネルはどのように伸びていったのでしょうか?

もともとコツコツ右肩上がりだったんです。2020年の3月にはじめて、2ヶ月後には収益化もクリア。夏頃にはYouTubeを観て来店してくれる新規の数が10〜15人に増えました。そして10月にタンザニアハーフの子の動画でバズり、それ以降は視聴回数・チャンネル登録者数がエライことになっていますね。

――サロンワークではどのような影響がありましたか?

マンツーマンでやっているため、僕一人が担当できる数には限りがあるということもあって、客数が劇的に増えたというより単価が上がった感じですね。

以前は程よく忙しいというレベルでしたが、YouTubeがバズってからは予約がパンパンになってしまって…。値上げをするんだけど、それでも予約が止まらないからまた値上げをする。でもすぐにいっぱいになるからまた値上げを…というのを7回くらい繰り返しました。気がついたらカット料金が22000円、縮毛矯正が38500円、カット&縮毛セットで60500円に。かなり高額になってしまっているので大丈夫かな…と思うのですが、それでも新規の方は月に15〜20人くらいいらっしゃるという状況です。

新規の数を抑えるための処置なので、人気がなくなればもちろん料金を下げるつもりです(笑)。

ウケるネタはどの時代も同じ。あくまでYouTubeはツールのひとつ

――Instagramでもこれから動画を投稿していきますか?

世の中はまだまだInstagramが主流ですが、「動画」においてはInstagramには限界があると感じています。リールが登場したときに「動画きた!」と思ったのですが、やってみたら何かちょっと違うなと。Instagramの良さってパパッと見られることなので、5分以上の動画をあえて見ようと思わなくないですか? 一方、YouTubeの場合は家でゆっくり見る人が多い気がします。視聴するときの気持ちがInstagramとYouTubeで違うのだと思います。

――YouTubeにはどんな人が向いていると思いますか?

喋れる人ですね。僕も喋ったり文章を書いて伝えることが昔から得意だったので、ブログは結構好きだったんですよ。発信ツールがYouTubeに変わっただけなので、そこは苦労しませんでしたね。

あとはコツコツ積み上げられる人が最終的に勝つと思います。とくにYouTubeは3ヶ月で辞めてしまう人が多いらしくて。去年、自粛期間中にYouTubeをはじめた美容師さんがたくさんいましたが、緊急事態宣言が明けて客足が戻ったらみんなYouTubeをやめてしまったんです。それでも僕は石にかじりついてやってきました。胆力というか、コツコツ継続することが一番難しいけれど、それが効果を出す近道だと思っています。

――今後もチャンネルのカラーは変えずに?

人が面白いと思うものってどの時代も変わらないと思うんです。ドッキリ番組だっていつの時代も落とし穴に落ちていますし(笑)。だから、斬新さを追い求めるよりも世の中が求めていることをやっていくことが発信者の生きる道ではないかと。僕としては、YouTubeなりの表現の仕方を模索していく方が大事だと思っています。

――ユーチューバーとして今後目指したい将来像はありますか?

YouTubeではやりたいことができているし、施術料金もいっぱいいっぱいなので集客の必要もない。チャンネル登録者数がこれ以上増えても僕がカットできる人数には限りがあります。だから今は、YouTubeの数字を伸ばすことではなく、「みっちーさんのチャネルが一番信頼できる」と言われることが目標です。嘘はつかない。できないことは「できない」と動画できちんと伝える。そうやって、今、信頼を積み上げているところです。

自分の技術に自信を持っているし、悩みを抱えた人たちに可愛いヘアスタイルを教えたいという気持ちはずっと変わりませんから、YouTubeにおいても「技術者」という立場から降りるつもりはないですね。

YouTubeを成功させる秘訣

1. 編集作業は外注にまわし、サロンワークの時間をしっかり確保

2. 地道にコツコツ継続して、投稿を絶やさない

3. 斬新さよりも時代のニーズに沿ったネタで視聴者の共感を得る

▽前編はこちら▽
【SNSで売り上げアップ】リアルガチで勝負するためにインスタからYouTubeにシフト! お客様出演がマイルール【Lily スタイリスト 大野道寛さん】#1>>

Salon Data

Lily

住所:東京都渋谷区神宮前5-15-11 1F・2F
大野道寛official LINE:https://lin.ee/4Vm9x9i

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