サロンへの来店は絶対条件! 自分の目で確かめに来てほしい【「LECO」代表 内田聡一郎さん】#1
美容師を目指す学生、新天地を目指すスタイリストさんにとって、避けては通れない就職活動。採用を勝ち取るためには、どんな準備が必要? 心がまえは? そんな疑問を、実際のサロン採用担当者にインタビュー!
今回は、個性的なヘアスタイルを提案し続けている「LECO」にフォーカス。お話を伺ったのは、「LECO」代表の内田聡一郎さん。4回にわたりLECOの採用事情に迫ります!
第1回目は、採用事情について。まずは、大まかな採用フローや志望者の傾向などについてお聞きします。
お話しを伺ったのは…
「LECO」代表 内田聡一郎さん
原宿のサロンにてトップディレクターを勤めた後、2018年に独立。「LECO」を立ち上げる。斬新なヘアスタイルが人気を呼び、常に注目を浴びるサロンとして支持者多数。
試験は四次まで。面接は若手スタッフも参加
――内田さんの他に、採用に関わる方は?
僕を含め、幹部の人間は全員関わっています。
面接は幹部の他、挙手制で若手スタイリストやアシスタントも参加OKにしています。新卒の子たちと長く時間を過ごすのは、僕ら幹部が直接育てるわけじゃなく若手の層。彼・彼女らと波長が合うのか、モチベーションが上がるかは結構大事なポイントとして捉えています。
――採用までのフローをお聞かせください。
一次審査の書類選考を行い、二次審査は集団面接。通過したら、三次審査でサロンワークと実技試験、四次審査で最後に個人面談を行います。
――それぞれの採用のフローで特に重要視しているのは?
二次審査の面接で、最初の見極めをしています。LECOを志望した理由や会社の理念への共感度とのマッチングをはかっています。
――募集の期間について詳しく教えてください。
毎年変動はあるのですが、今年度では一次募集が3月にスタートし、面接は5月を目処に実施しています。一次の採用を確定した段階で、二次募集を開始。時期はだいたい、7月くらいでしょうか。三次があった場合は、一次・二次の時期によります。
最近は三次は実施していないことが多いです。
――応募人数に変化があるとか?
今はそもそも美容学生の数が減っているので、応募の母数が突然増えることはありません。ただし、サロンと志望学生とのマッチングの精度がとても上がってきているのです。
志望の際にはサロンへの来店が絶対条件
――マッチングの精度が上がった理由は何だとお考えですか?
各美容学校で講師をしていることが影響しているのではないかと。技術面の講義の際に、LECOの代表として僕が大切にしていることや、サロンが行っている活動をお話ししています。後から話を聞くと、僕が話した講義に共感して志望を決めたと話したスタッフもいました。
――話を聞いて志望されるのは嬉しいですね。
嬉しいですが、話を聞いただけではわからない。やっぱり、自分の目で見ることも大事だと思っていて。
LECOを志望する学生には、必ずサロンに足を運んでもらうようにしています。お客様として施術を受け、サロン内の雰囲気を直に体感しに来ていただきます。こちらとしても、入社してからうちの技術とは違うものが作りたいとか、雰囲気が合わなかったとかでギャップを生むのは避けたいですから。
――サロン見学とは違うのですね?
学生の方々には、あくまで「お客様」として来店いただきたいと思っています。講義をした際に、絶対条件としてサロンへの来店を掲げていて。中には10回来た学生も。回数は重要視していませんが、その回数だけLECOへの情熱と前向きな姿勢が伝わってきます。
会社説明会やガイダンスなど、うちを知ってもらう方法はいくらでもありますが…今のやり方が一番合っていると感じています。
――志望する学生の傾向を教えてください。
あまり定まっていない印象を受けます。ただし一貫しているのは、うちの雰囲気やスタッフを気に入っているところでしょうか。
LECOでは、ヘアショーやコンテストなどの対外的なイベントの実施が多いので、そういったところに興味を持つ学生からの志望も少なくありません。
それぞれのキャラクターを見極める
――採用に携わる際に意識していることは?
サロンに立つ以上は、スタッフ一人一人が商品になるので、それぞれのキャラクターを慎重に見ることが必要です。なるべく素に近いところをつかんで、相手を理解できるように意識しています。
取材・文/東 菜々(レ・キャトル)
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