【SNS活用術】Instagramは「長文」で本気勝負。読者を裏切る構想で強く印象づける 「LIFE STORY」オーナー 広瀬裕六さん #1

自身を整命師と名乗る広瀬裕六さんの理論や施術スタイルは、世の中に広く認識されている「当たり前の価値観」を覆します。そんな裕六さんの施術スタイルは、発信方法を一歩間違うと誤解を生みかねませんが、あえてInstagramを選び、「文章」で勝負することに。何度もスクロールしなければ読み終わらないほどの「長文スタイル」にこだわり、「健康とは?」「美しいとは?」「生きるとは?」などについて熱く語っています。

前編では、なぜInstagramで「文章での発信」に可能性を見出したのか、興味を引く長文の書き方について教えていただきます。

教えてくれたのは…

「LIFE STORY」
オーナー 広瀬裕六さん

鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、日本体育協会公認アスレティックトレーナー。表層的な身体の不具合を調整するというよりも、身体を通して本人のライフスタイルや思考といった根本的部分をケアし、健康においても美容においても「生命」がよろこぶあり方を導き出している。Instagramはフォロワー数約2000人(2021年8月現在)。施術や身体のことだけでなく、生き方についてなどの哲学的な投稿も多く「人生が救われた」と涙する人は多数。
Instagram:@lifestory_tokyo

路頭に迷っている人を救うべく、本気で発信することに

「僕、昔から暑苦しいって思われちゃうんです(笑)」と裕六さん。
Instagramの発信からは暑苦しさ、
もとい裕六さんの本気が伝わってきます

――サロンコンセプトを教えてください。

一言で伝えるとすれば「自分の生命と向き合う時間」です。

「生命ってどこにあるの?」と探すことは難しいのですが、生命という目に見えないものが機能として形になったのが「身体」なんです。身体と向き合うことで生命に向き合う、というのが僕のスタイルです。

――施術スタイルも独特のようです。

けっこう疑われやすいんですけど…(笑)。やさしく触るだけとか、軽く身体を動かす程度なんです。というのも、人間本来の身体の機能を思い出させることで、本人の力で治してもらうようにしているから。例えば、位置がズレている部分に対して「こっちだよ」と問いかけることで正しい位置を気づかせてあげると言いますか。そうすることで、また不調に陥ったときに自分の力で戻しやすくなるんです。

「この不調はこうすれば良くなる」という頭で考えた理屈にお客様の身体を当てはめるのではなく、お客様の身体に触れて、対話し、身体が本当に求めている刺激を与えてあげる。そうすると身体は必ず良くなります。

うちに来店されるお客様は、健康目的や美容目的とかではなく、「人生をより良くしたい」と思っている方がほとんど。生きている中での理屈やしがらみから解放される時間を持って、自分の身体と対話することを目的にしているんです。

――裕六さんの施術スタイルやサロンコンセプトは、ともすると慎重に発信しなければ誤解を招きやすいと思ったのですが、なぜSNSを活用しようと?

正直な話、オープン後2〜3年くらいはご紹介がほとんどで、SNSの発信にはあまり力を入れていませんでした。もともと集客をするつもりがなかったというのもあるんですけど。

けれど、健康や美容について有り余るほど情報が溢れている中で、僕の考え方や知識などをきちんと発信してあげれば、露頭に迷っている人が減るのかなと思い、SNSをはじめてみたんです。

――中でも特にInstagramを選んだことには理由があるのでしょうか?

フェイスブックやブログも試してみたんですよ。でも、フェイスブックは主に友達伝いに発信するツールだったので、友達に売り込んでも仕方ないよな…と思い、やめました。ブログの場合は、タイトルや写真、文字のサイズなど「閲覧数をあげるためには」といったルールが細かくて、正直それが面倒くさくて断念しました(笑)。

写真や文章のルールが一番シンプルで、閲覧人口も多いという点でInstagramが最適だったんです。

読者に「自分ごと」として考えてもらうには、短文では伝わらない

――Instagramでは「文章で伝える」というスタイルのようですが、もともと文章を書くのが得意だったのですか?

本当のところ、文章を書くのはすごく苦手だったんです…。

文章で伝えることに対してどこか諦めの気持ちがあって、「誰かしらに響いてくれれば良いや」というスタンスでいたんです。文章で伝えられることってどうせ当たり障りのない内容に限られてしまうと思っていたし、僕の場合は施術内容もちょっと変わっているので、言葉で伝えるのは難しいなと。

だから、以前はわりとふわっとした内容で書いていました。細かい部分まで詳しく書いてしまうと、長すぎて伝わらないのかなと思ったので…。

――「長文スタイル」にしたのは何かきっかけが?

僕がInstagramで「ここを自分の手で触れてあげてみてください」「日常のこの習慣を見直してみてください」とセルフケアのアドバイスをしたところ、実践してくれた方のほとんどがきちんと結果が出たんですね。要は自分ごとに考えてもらうことが大事で、そのためには短い文章では十分に伝わらないなと思ったんです。

Instagramは誰もが自由に発信できるツールなので、乱雑な文章が流れてくることも多々ありますが、「読み物」として整理された文章や、「この人の発信はすごく有益だな」と思ってもらえると、どれだけ文章量が多くてもきちんと読まれるんですよ。

長文の投稿。
「表面的につじつま合わせをして、勘違いしている人が多い」と、
世の中の美容情報やセルフケアに懸念を抱く裕六さん。
「うちに来た方には美顔ローラーも
筋膜リリースもやめてもらいます。
その人に本当に必要なことをしてあげれば
きちんと綺麗になりますから」

どんでん返しの文章構成にすると強く印象に残る

――「読み物」というクオリティまでに持っていくために意識したことはありますか?

話の流れをきちんと組み立てて、噛み砕いて伝える技術がまだ未熟だったので、すごく練習しましたね。

僕、普段からめちゃくちゃ本を読むんですよ。小説からビジネス本、漫画までジャンル問わず。軽めの本なら1日に2冊読みますし、月に50冊を超えるときも。それで文章構成力や語彙力がついたのかなとは思います。

――専門分野だけでなく、幅広くインプットすることが大事なのですね。では、正しく伝えるために普段どんなことに気をつけていますか?

まず、自分の趣旨や根本を曲げることは絶対にしないこと。僕が伝えていることは昔から一緒で、どんな風に表現しているかという枝葉の部分を変えているだけ。

――長文だとダラダラしてしまいがちですが、興味を引く文章にするコツはありますか?

最近では、わざと「読者を裏切る」ような話の持っていき方をしています。

――裕六さんの投稿を読んで来るご新規のお客様は多いですか?

そうですね。最近、特にInstagramからの来店が急増しています。

ストーリー投稿に関しては、「スクショしていつも読んでいます」とスマホ画面を見せてくださる方もいれば、ありがたいことに「精神的に辛かったときに投稿文を読んで救われました」「号泣しました」「この言葉、二度と忘れません」と言ってくださる方も何人かいます。遠方のお客様に出張施術した際に「こうやってお会いできて、お礼を伝えられただけで十分です」と言っていただいたこともありました。

その瞬間に立ち会うたびに、僕のメッセージがきちんと伝わっているのだと実感できますし、SNSをやっていて良かったと思うんです。

読まれる長文投稿とは?

1. 話の流れや構成を整えて、読みやすさにこだわる

2. 読み手を裏切る手法でメリハリをつける

3. 毎回言っていることがコロコロ変わらないように、自分の趣旨はブラさない

「Instagramは長文だと読まれないという風潮がありますが、そんなことはありません」と裕六さん。裕六さんの投稿はフォロワーからのコメントやDMが多く、真剣に読んでいる人がたくさんいるのがわかります。後編では、SNSにおいて「人対人」のコミュニケーションを実践するコツを教えていただきます。

▽後編はこちら▽
【SNS活用術】1対100にならないために。SNSのコミュニケーション次第で来店時の意識は変わる 「LIFE STORY」オーナー広瀬裕六さん #2>>

取材・文/佐藤咲稀(レ・キャトル)
撮影/石原麻里絵(fort)
イラスト/なとみ みわ

Salon Data

LIFE STORY

住所:東京都渋谷区恵比寿 ※詳細は予約時にご案内します
MAIL:info@lifestory-tokyo.com

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