意志を持って参加してもらうことで、継続率80%を維持! ヨガインストラクター 浅野佑介さんの満足度をあげる心得

ヨガインストラクターとして、メディアやイベントなどで活躍中の浅野佑介さん。前編では、フリーランス1年目からヨガフェスタの出場をオーディションで勝ち取ったり、雑誌で取り上げてもらったりと、活動を広げてきたことについて伺いました。インストラクターを見なくてもヨガができる指示のわかりやすさと、名前を呼びながら丁寧にとるコミュニケーションを武器に、経験にとらわれずやりたいことには前向きにチャレンジしてきたそうです。

後編では、ヨガインストラクターとして浅野さんがテーマにしている「自立」について伺います。参加者がやらされているのではなく、自らの意志で参加している気持ちになれること、また教えられるだけでなく自分でもヨガができるようになることを目標にされているそうです。参加者が本気で取り組むほど満足度は高くなり、オンラインレッスンの継続率は80%を超えるといいます。

今回お話を伺ったのは…

浅野佑介さん

一般社団法人「ヨガで町おこし隊」代表理事、「AozorA STUDIO GINZA 」プロデューサー。全国各地での講座や企業ヨガ、病院や介護の現場でのヨガクラス、3年間のNHK水戸でのヨガコーナー担当、球場での1,000人以上に対するヨガイベントなど多彩な指導経験を持つ。腰痛がきっかけでヨガを始めた経験から医療や介護の現場でのヨガプログラム開発・指導を行い、一人一人の身体に寄り添ったクラスを行う。「習慣を変えれば人生が変わる」をモットーに、2020年5月から1度も休まずに毎日6:10~6:30の朝活オンラインヨガ『朝ヨガのすゝめ』を開催。

カメラオン&チャットで毎朝100回の「おはよう」。
自分で参加している意識を持ってもらうことを大切に

去年から年末年始も含めて毎日配信している『朝ヨガのすゝめ』。
多くの人に必要とされ、続けていく辛さを感じることはないそう

————朝活オンラインヨガ『朝ヨガのすゝめ』で、こだわっているポイントはありますか?

やらされているのではなく、自ら参加している意志を持ってもらうことを大切にしています。そのために、参加者の方には画面をオンにするか、できない人はチャットで「おはよう」と打ってくださいと伝えているんです。現在申込者が170名、毎朝定期的に集まる方が100名くらいなので、私は1日に100回くらい「おはよう」というわけですけど(笑)、自らアクションしてもらうことで、受け身ではなくなると思っています。

このように、主体的に取り組んでいただけるようになると、ヨガ以外の部分でも生活習慣を見直したりしてくださるようになり、心身の健康が実感できるようになるんです。満足度も高くなり、「朝ヨガのすゝめ」は会員の方の継続率が80%を超える状態をキープさせてもらっていますね。どの講座の参加者の方もお客さまとして大切に思っていますが、このように自分からの要望もきちんと伝えることで、参加者にとって満足度の高い講座が作れるようになると思います。

————継続率の高さ、すごいですね! 400日続けてきて、参加者の方々の変化を実感したことはありますか?

1つ感動したエピソードがありまして。400日のなかで一度だけ、私が寝坊してしまったことがあったんです。そのときに私が5分くらい遅れてZoomに入ったら、参加者のみなさんが自主練をされてたんですよね。私がヨガインストラクターとしてテーマにしているのは「自立」です。ヨガを通して、自分でできる力を養う。ヨガのポーズもそうだし、自分のメンタルが乱れても落ち着かせることもできるようになってもらいたいと考えています。私はその一歩をお手伝いする存在だと、とらえているんです。

みなさんが自主練している姿を見て、ああ、自分が目標としていたことがみなさんにはちゃんと伝わっていて、それをもう体現してくれているんだ、とうれしくて。もちろん寝坊は、だめなことなんですけれど(笑)。

「なぜこの講座をやるのか」を明確に提示し、参加してほしいニッチな層に呼びかける

明治神宮野球場で行われた「神宮スタジアムナイトヨガ」。
1000人以上が参加し、一度にポーズをとる様子は圧巻

————「朝ヨガのすゝめ」にそんなにたくさん参加者が集まっているのは、なぜなんでしょうか?

私は講座をやるときにはかならず、なぜその講座をやるのかを明確にし、伝えるようにしていて、この講座の開催に込めた想いに共感してくれた方が多く集まってくれたと思っています。

この講座は昨年の緊急事態宣言明けの6月1日からスタートしています。緊急事態宣言中、自分自身が夜も眠れないほど不安を抱えていて、朝も起きれなくなりダラダラしてしまうということがあったんです。それを切り替えたいので一緒にやりましょうと呼びかけたました。この部分を伝えなければ「コロナ禍だからオンラインにしたんだろうな」くらいにしかとらえられず、人の目にはとまらなかったと思います。共感してくださった方が多く集まり、5月末に5日間無料で開催した時点で150名、正式な申し込みは100人からスタートし、現在は170名の方が参加してくださっています。

————なるほど。想いを伝える必要があるわけですね。

はい、そう思います。現在、ヨガインストラクターが収入アップを目指す講座を開いているんですが、多くの方が何をやるかは明確にしていますが、なぜやるかの部分を書いていないんです。それをかならず書くように伝えています。

というのもオンラインも、ヨガインストラクターも、もう世の中にあふれているんですよね。じゃあそのなかからだれを選ぶのかと言ったら、ぼやっとしたものではなかなか響きにくいと思うんです。文章を読んだときに、「あ、これは私が受けるべきだ」という必然性を感じられるようにするべきだと思います。これからの時代は、今までにない新しさや、ニッチさが求められると感じていますね。

求められていることを把握し、自分のやりたいこととリンクさせる

NHK水戸の情報番組で「ヨガしちゃお」コーナーを3年間担当

————企業ヨガの依頼やアンバサダー契約など、企業からの依頼がとても多い印象ですが、なぜ声がかかるのだと思いますか?

会社員時代の経験が生きているなと思います。「呼ばれたからじゃあ好きなようにやろう」ではなくて、なぜ自分を呼んでくださったのか? 何を求めているかをまずはかならず確認するようにしています。

————相手が求めるものを提供する姿勢が大切だということですね?

でも、それだけではいいものはできないと思っています。ヒアリングができたら、自分がやりたいことも相手に伝えるようにしています。求められているものと、自分がやりたいことをリンクさせることが必要だと思うんです。それができて初めて、参加者が満足できるイベントになるのかなと感じます。

そしてこれを義務的にやっているというより、こんなことやったら喜ばれるかなと自分が考えるのも好きなんです。たとえば企業の福利厚生の一環として呼ばれたときには、その企業のイメージカラーのウェアを着ていったり、イメージキャラクターにちなんだポーズを考えたり。ヨガというと静かにやるイメージがあるかもしれませんが、私としては楽しんでやってもらいたいんです。表情を柔らかくしたほうが思考も柔らかくなるし、リラックス効果も高まると思います。

————最後に、今後の目標を教えてください。

「朝ヨガのすゝめ」を継続させること、「ヨガで町おこし隊」を全国で行い、地域の方の健康増進を促すイベントをもっとやりたいと考えています。そしてヨガをもっと男性にも楽しんでもらいたいですね。男性は自分の感情と向き合うことが苦手だと思うので、ヨガを通して自分の内面を見つめ、心の健康も見直す機会になったらと考えています。それが自分の喜びであり、情熱なんです。

ヨガインストラクターとしての大切な3つの心得

浅野さんがヨガインストラクターとして大切にしてきた3つの心得を伺うと、下記の通りでした。

1. 参加者に受け身ではなく主体的に参加してもらい、心身の健康を実感してもらえるよう自立を促す

2. なぜ自分がこの講座をやるのか明確に提示し、ニッチな層にアプローチする

3. 依頼を受けた仕事は、相手の求めているものと自分がやりたいことをリンクさせる

丁寧な話しぶりが印象的な浅野さん。クラスの参加者や、依頼を受けた企業にも自分の求めるものをちゃんと伝える姿勢からは、良いもの一緒に作り上げたいという誠実さが伺えました。ヨガインストラクターとしてさらに飛躍したい方は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

▽前編はこちら▽
経験が少なくても情熱を注げることにどんどん飛び込む! ヨガインストラクター 浅野佑介さんの仕事の広げ方>>

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