友人の不調を発見し、セラピストになることを決意。「Spa LaLasia」蝦名香穂さん
代々木に「Spa LaLasia」をオープンさせたセラピストの蝦名香穂さん。前編ではとことんこだわったという内装やオイルについて詳しく伺いました。コンセプトは「リラックス」。その根底にあったのは、ご自身が生まれ育った故郷のように少しでも自然体で過ごせる空間を作りたいという強い思いでした。
後編では蝦名さんがセラピストを目指すことになった、転機について伺います。子どものころからマッサージが大好きだったという蝦名さん。仕事にするつもりはなかったそうですが、友人の悪性リンパ腫を見つけたことで、手のひらでふれるマッサージの可能性を感じ、セラピストになることを決意したんだとか。また若くして独立した理由は、自営業を営む父、祖母、叔母の背中を見てあこがれていたからだと言います。
今回お話を伺ったのは…
蝦名香穂さん
青森県出身。就職を機に上京。小さい頃から思い入れのあったマッサージを仕事にすると決意し、エステ、スパで経験をつむ。25歳の若さで代々木に「Spa LaLasia」をオープン。配合にとことんこだわったオイルによる施術は、リラックス効果が高く、体の調子が整うと話題になっている。
友人の不調を見つけ、セラピストの道へ
──小さなときからマッサージをよくしていたということですが、何かきっかけがあったんでしょうか?
私が小さいときから、祖母がよく私の背中をさすってくれてたんです。そうされるとすごく心が落ち着いて。そのときに祖母がよく私に「直接触るとエネルギーが伝わっていくんだよ。それはすごい力を持っているんだよ。」と教えてくれたんです。そこから私も家族や友達によくマッサージをしていました。人に喜んでもらえることが、子どもながらにとてもうれしかったですね。
──そこからセラピストを目指されたんですか?
最初から職業にしようとは考えていませんでしたが、転機となったのは友達にマッサージしていたときのあるできごとです。その友達が「首に吹き出物ができたんだよね」と言ったので、見てみると大きなしこりがあったんです。私にはそれが吹き出物だとは思えなくて。病院に行くことを勧め、実際に病院で診てもらったら悪い腫瘍だったそうです。早期発見だったので切除してその後は元気になったのですが、この体験を通して体に直接触れるというのは、さまざまなことを発見できるし、大きな可能性があるんだと気づきました。そこからマッサージやエステなど直接体に触る施術を極めていきたいという思いが強くなり、まずはエステに転職。そこから3年ほどさまざまなお店で経験をつんだ末に、独立しました。
──自営業を営み、人に喜ばれる仕事をする家族に憧れて
──25歳と若くして独立した理由は?
うちの家系は自営業を営んでいる人が多くて、間近でそういう姿を見てきたこともあり、中学生くらいのときから独立したいという思いが強かったんです。父は大工、祖母と叔母が飲食店を営んでいました。
──自営業のどんなところが、蝦名さんの目には魅力的に映ったんでしょうか?
指示を受けて動いたり、決定権が社長にある会社などと違って、不満があったとしても自分が動けば変えられるところが魅力的だと思いました。また父や祖母、叔母がその仕事によって周りを笑顔にしているところを間近で見てきたので、憧れも大きかったですね。でも実際に自分がやってみると本当に大変なことが多くて(笑)。長く自営業を継続してきた父や祖母、叔母のことを本当に尊敬しています。
お客さまにもっと深い癒しを提供するため、これからも前進し続ける
──独立後、やりがいを感じたのはどんなところでしょうか?
オイルマッサージによって、お客さまに変化が起きたり、喜んでもらえることが何よりうれしいです。以前担当させていただいたお客さまで、お腹が張っていて便秘がちだったり、胃が荒れていた方が私の施術を受けたあとはお通じがよくなったり、胃の症状も改善されていったと聞きました。今後もこのような報告を受け取れるよう、スタッフ一丸となって取り組んでいきたいと思っています。
──今後の目標を教えてください。
まずは「Spa LaLasia」を癒し空間としてもっと進化させていきたいと考えています。今も空間にはこだわっていますが、もっとできることはあると思いますのでひとつひとつやっていきたいですね。さらに技術力や知識を増やし、今後もお越しいただいたお客さまに感動を与えられるような施術を行っていきたいです。