大躍進の裏にあったのは、徹底的な学びの姿勢 ヨガインストラクター・harunaさん
ヨガインストラクター歴1年ながら、さまざまな場所に活動を広げているヨガインストラクターのharunaさん。前編ではその秘密をお聞きしました。ポイントとなっていたのは、ママ向け講座のなかでもしっかりと体を動かす80分のレッスン。ほかにはあまりないタイプのレッスンで差別化につながり、さらにレッスン時間も長いため子連れでの参加者が一部の時間を子どもの対応に追われても、満足度が高いそうです。また地域密着型のレッスンを提供することで、参加しているママの輪が広がり、子育ての悩みを共有できるようになることも人気の一因だといいます。
後編ではharunaさんの大躍進の裏にある、学びを止めない姿勢について伺います。1年かけて養成講座に通っているときも、毎日のようにほかの先生のヨガレッスンに通い、いいと思ったことを取り入れてきたharunaさん。また、ヨガインストラクターとしてデビューしてからも、毎レッスン後に自分へのフィードバックを欠かさないといいます。
今回、お話を伺ったのは…
harunaさん
産後太りを解消しようとヨガに通い、16キロのダイエットに成功した経験から、ヨガインストラクターになることを決意。1年間じっくりと養成講座に通い、資格を取得。2021年からヨガインストラクターとしてのキャリアをスタートさせる。まだ2年目ながら、解剖学の視点を生かしたレッスンは、産後、体型の変化で悩むママに絶大な支持を集め、近くのスペースを借りて行われる「くらまえヨガ」、自宅での少人数レッスン、ヨガスタジオなど活躍の場を着実に広げている。
harunaさんのInstagram:hrns_yoga
養成講座期間中も毎日レッスンに通い、インストラクターとして必要なことを吸収
――harunaさんがヨガインストラクターになろうと思ったきっかけは?
私は上の子の育休中に、産後太り解消のためにヨガに通っていたのですが、成果が出てくると周りから「ヨガを教えてほしい」と言われることが増えてきて。最初は「無理無理」と答えていたのですが、一方でそのとき勤めていた会社で、段々と仕事に対する情熱が薄れてきていることを感じていたんです。会社で何かの問題をどう解決するかと話しているときに、自分は同じ熱量を持って参加できていないと思って、すごく残念だなと思っていて。もっと自分が熱を持ってやっていけることはないかと考えたときに、頭に浮かんだのがヨガでした。
でもそこからなかなか一歩目が踏み出せず…。子どももいますし、それまでやっていた仕事がメーカーの営業事務だったので、ヨガの世界が畑違いすぎて、勇気がでなかったんです。
――そこからどのようにしてヨガインストラクターになったのですか?
夫の単身赴任が決まって、しばらくはワンオペで子育てをすることになったのがきっかけでした。それが私にはお導きのように思えたんです(笑)。ひとりで子育てをしながら今までと同じくらいの仕事をするのは無理だったので、これは仕事を辞めてヨガの勉強に専念しなさいということかなと思って。そこでそれまで通っていたヨガの先生に、養成講座を紹介してもらい、1年かけて通いました。
また養成講座は2週間に1回くらいの開催だったので、それ以外の日はほぼ毎日いろいろな先生のヨガレッスンを受けにいくようにしていましたね。単純に生徒として行くのではなくて、来年は自分があそこに立っているんだと思って、それぞれの先生のいいところを盗む気持ちでレッスンに集中していました。インストラクションのいいところがあれば、すぐスマホでメモをとるという感じで。今の私のレッスンは、いろんな先生のいいとこどりで、できあがったと思っています。
熱意が伝わり、インストラクターの仕事をつかむ
――最初のレッスンはグループホームだったとお聞きしましたが、それはどのようにして決めたのでしょうか?
求人サイトで見つけたんです。この地区とヨガインストラクターの職種で求人サイトに登録していて、私の希望としてはヨガスタジオで働ければと思っていました。結局スタジオのヨガインストラクターの仕事にはつながらなかったのですが、子どもがいて平日しか働けなかったこともあり、グループホームで定期開催できる仕事につけたのはありがたかったです。
そこから、養成講座の先生に「うちでやってみる?」と声をかけてもらって、ヨガスタジオで働くことになりました。
――多くの生徒がいるなかでも、harunaさんに声がかかった理由を、ご自身はどう分析されていますか?
あくまで私が分析するにですが、熱意を感じ取ってくださったのかなと思っています。講座に通い出す前のカウンセリングでも、「脱サラしていて絶対ヨガインストラクターになりたいと思ってます。すごくやる気があります!」という感じで伝えてましたし(笑)、毎日のようにいろんなヨガレッスンに通っていることも知ってくれていたようでした。とはいえ熱意だけではだめで、最後は何ができるかになるのかなと思います。私の通っていた講座は最後に模擬レッスンの試験があったのですが、それがそのままオーディションになっていたのかなと思います。
レッスンのあとの自分へのフィードバックをかならず行い、レッスンの質を上げ続ける
――ヨガインストラクターになってから、成長するためにやっていたことはありますか?
自分へのフィードバックを、レッスン後毎回欠かさずやっています。いつもレッスンの前に、どんな流れでレッスンを進めるかを書いたノートを作るのですが、レッスンが終わったあとや、その日の夜にかならず赤ペンで反省点や良かった点などを書き込むんです。そうすると同じ間違いをあまりしなくなります。養成講座の先生から100レッスンはフィードバックをしたほうがいいと言われているので、もうしばらく続けていこうと思っています。
あとはレッスンがアウトプットだとすると、勉強がインプットになると思うので、引き続きいろんなことを学んでいきたいです。ヨガも、東洋医学の知識もまだまだ学べることがあるので、取り入れて、レッスンでアウトプットしていきたいと思っています。
――最後に今後の目標を教えてください。
ヨガインストラクターとして、大きなヨガイベントにも出演できるくらい成長していきたいという思いがあります。家族や前の会社の仲間など、これまで応援してくれた人達が、胸をはれるくらいには、有名になれたらいいですね。あとは最近のインスタ投稿でも意識している、自分の個性や、雰囲気、センスをもっと磨いて確立していって、そこに惹かれた方がレッスンに来てくれるサイクルもできたらいいなと思っています。ヨガのスキルももちろん学んでいってほしいのですが、私のところでヨガを体験して、少しでもいい時間を過ごせたと思ってもらえたら、とてもうれしいですね。
harunaさんの急成長を支える3つの学び
1.養成講座に通いながら、毎日のようにほかの先生のレッスンを受け、いいところを取り入れた
2.レッスン後のフィードバックを、毎回欠かさず行う
3.東洋医学の知識など、自分に必要だと思ったことは徹底的に学ぶ
実際にお話したharunaさんの第一印象とても柔らかいものでしたが、徹底的に学びを大切にしている姿勢には驚かされました。その姿勢によって、1年という短い期間で成果が出たというのも納得です。ヨガインストラクターとして飛躍したい方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。