時短勤務でも自分が携われることには参加。それがチームサロンの強み。【トップカラーリスト 依光晶子さん#2】

前編に続いて、キャリアも子育てもがんばっているkakimoto arms GINZAのトップカラーリスト、依光晶子さんのインタビューをお届けします。

前編では、依光さんのことを第一に考えてくれる理想的なパートナーとの出会い、心おきなくサロンワークに集中できる秘密などを伺いました。後編では、ジョークだと分かっていても傷ついてしまったこと、「仕事がいちばん」だった生活が出産を機に大きく変わったことなどをご紹介します。

お話を伺ったのは…
kakimoto arms GINZA トップカラーリスト
依光晶子さん

山野美容専門学校を卒業後、2009年kakimoto armsに入社。2014年トップスタイリストに昇進し、2016年にはkakimoto arms GINZAのカラーディレクターに就任。2020年11月から産休に入り、同年12月に男の子を出産。2021年3月より復職し、サロンワークと後輩の指導にあたっている。

「私だけ」が知っていることがないように、子どもの情報は2人で共有

――保育園へは3人で登園するんですね。

子どもに関して知っていることが「私だけ」になるのを防ぎたいんです。3人で登園すれば、情報が共有できます。

――夕食はお子さんとではなく、パートナーと一緒になさるんですね?

彼が帰ってきたら一緒に飲みたいので、なるべく早く子どもを寝かしつけたいんです(笑)。でも最近、子どもに体力がついてきて早く寝てくれないんですよ。私たちと一緒に食卓について、2回目の夕飯を食べることもあるんですよ。

――家事や育児でこだわっていることはありますか?

ご飯は保育園でバランスよく食べているので、家では食べなくても気にしないことにしました。生きていたらとりあえず「よし」としています。家事も育児も、今はできなくても、いつかは全部できる日がくるでしょうから、無理してがんばりません。ただ、家族がいないときにお掃除ロボットを動かしたいので、出かけるときは床に物がない状態にしておくことだけはこだわっています(笑)。

ごちそうが並ぶご自宅の食卓。パートナーの料理はどれも最高に美味しいとか。

――パートナーと家事や育児の分担は決めていますか?

彼の家事と育児は完璧なんです。私よりちゃんとしています。私が主にやることは、平日に保育園へお迎えに行くことくらいです。夕飯の食事は、彼がお休みの週末に作りおきして真空パックにしてくれるんです。それを平日、温めて食べています。どれもクオリティが高くて最高に美味しい! わざわざ外食する必要がないので、お家で飲んでいます。
私が出勤する土曜日は、夕方になるとその日の献立が送られてきます。家に帰るのが楽しみなんですよ。

――親子3人でお休みの日はどんな風に過ごしますか?

3人がお休みの日曜日は外出することが多いですね。でも、ちょっと疲れているときは「今日はみんなでダラダラしよ~!」って家で過ごす日もあります。

時短勤務だからこそ、チームに貢献できるように工夫するのが大事

依光さんの現在の勤務は週4日。心にゆとりができて、ちょうど良いペースだとか。

――復職してから仕事に対する考え方など変わりましたか?

子どもを産む前より、はるかに今の方が楽しいです。当時は仕事が大好きで、週5日フルタイム勤務を当たり前のようにこなしていましたが、今思えば「本当に大変だったなぁ」と思います。目の前のことに必死すぎて、余裕がありませんでした。今は週4日で勤務時間も17時までなので、心に余裕を持ちながら働けて最高の状態です。

こうして私が時短勤務できるのは、フルタイムで働くスタッフがいてくれるおかげなので、本当に感謝しています。平日の夜は掃除ができないので、営業前の朝と土曜の夜は掃除に参加したり、後輩のシャンプー練習やカラーのモデルさんをチェックしたり、ほかのスタッフと変わらずにできることは率先して参加しています。工夫して、携われることがあればできる限りやる。それがチームサロンで働くうえで大切なことですし、自分にとってもプラスになっています。

――今は本当にベストな状態なんですね。

今は最高に楽しいのですが、復職した直後は同僚の何気ない言葉に傷ついたこともありました。冗談を言い合える気の置けない間柄なので、普段ならまったく気にならないのでしょうが、産後のガタガタと落ち着かないメンタルにはグサッと刺さりました。

――どんなことを言われたんですか?

出産後10㎏太ってしまって、体型が戻らないまま復職したんです。そうしたら「あれ!お腹にもう1人赤ちゃんがいるの?」とか。今までなら、お互いに笑ってしまうような冗談なのに、この時期だけはダメでしたね。その場では笑い飛ばして、家に帰ってからしょっちゅう大号泣していました。今、冷静に考えれば産後のホルモンの影響だったのかなぁと思います。

――家で大号泣するだけで立ち直れましたか?

家で飲みながら、夫に聞いてもらっていました。夫の仕事はファッション関係なのも幸いでしたね。私のワードローブを見ながら「この服を組み合わせれば体型が目立たなくなる」とか、太って見えないコーディネートを考えてくれました。そうこうしているうちに精神状態が落ち着いて、体型が戻ったこともあってストレスは全くなくなりました。

お酒が大好きなので、飲みながら彼と一日の出来事を話すのが私の大切ないい時間になっています

――パートナーとの会話を大切になさっているんですね。

子どもはすごく可愛いいし、全力でサポートしていますが結局はパートナーとの関係性がいちばん大切だと思います。出産からの2年は今まで体験したことがないくらいあっという間でした。きっとこの調子ですぐ大きくなってしまうだろうな…と思っています。子どもが親離れしたとき、夫婦で仲よくしていたいですね。子どもがいなかったときのように2人で旅行もしたい。それが楽しくできる関係でいたいから、相手への感謝の気持ちや思いやりを忘れないようにしています

彼のすごいところは、出会ったときから私への対応が変わらないんです。いつも私のことを第一に考えてくれています。私の方は可愛げがなくなっている自覚アリです(笑)。ずっと大切にしてもらえるように、がんばらないといけませんね

――最後にこれからワーキングママ・パパになる方にアドバイスをお願いします。

私はママが納得することがいちばん大切だと思っています。そのためには、パートナーとの会話が欠かせません。どんなことでもたくさん話をして、お互いに分かり合う努力が必要です。私は夫とたくさん話をすることで、思いやりをもって協力しあえる家族がつくれると思っています

依光さんが仕事と子育てを楽しむために実践している3つのこと

1.子どもの情報はパートナーと共有する

2.時短勤務でも参加できる仕事があれば、工夫して携わる

3.パートナーとの会話から協力し合えることを探す

自分が時短勤務で働けるのは、フルタイムで働いているスタッフがいるおかげ…と、家族だけでなくサロンの同僚にも感謝の気持ちを忘れない依光さん。仕事に家庭に充実した毎日を送れるのは、依光さんの相手を思いやる心遣いや姿勢がパートナーや同僚たちにきちんと伝わっているからこそ。「工夫して仕事に参加する」「きちんと会話する」ことは、ぜひ参考にしたいものです。

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撮影/森 浩司

Salon Data

kakimoto arms GINZA
住所:東京都中央区銀座6-8-7 交詢会ビル3F
電話:03-5537-1088
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