ヨガインストラクター×歯科衛生士×バーテンダー! 川上さんが異色のトリプルワーカーになるまで 川上由佳理さん♯1

ヨガインストラクター×歯科衛生士×バーテンダーという異色のトリプルワーカー、川上由佳理さん。川上さんが、なぜこのような多様性のある働き方をされているのか、その経緯をお伺いしました。

川上さんが最初に就いた仕事は、地元北海道での歯科衛生士。3年後、田舎での仕事がつまらなく感じ、都会に住む友だちを頼って横浜に移住、バーテンダーに転身します。30才を目前に、5年続けたバーテンダーの仕事に区切りをつけ、昼間の仕事に戻ろうと歯科衛生士にリトライ。そんなとき川上さんに、付き合っていた人を病気で亡くすという大きなショックが降りかかりました。そこから救ってくれたのがYouTubeから流れるヨガだったのだそうです。川上さんは、自分自身も、周りの人も明るく健康にするために、ヨガを学ぶことを決意します。

お話を伺ったのは…
ヨガインストラクター
川上由佳理さん


歯科衛生士を続けながら、ヨガインストラクターとしてYu Studioでのレッスンを担当。古民家でのヨガイベントや、鍼灸師・セラピストとのコラボなども精力的に実施。不定期でバーテンダーの仕事もする異色のトリプルワーカー。「一度きりの人生を楽しく生きたい」という信念の下、多方面で活躍中。

インスタグラム:@yukari8859

横浜でのバーテンダー時代が、人生の大きな転機に

一度は中断した歯科衛生士の仕事でしたが、現在は「担当した患者さんはわたしが助ける」という気持ちで取り組んでいるそう。

――まずは、ヨガインストラクター×歯科衛生士×バーテンダーのトリプルワーカーになるまでの経緯を教えてください。

はじめて就いた仕事は、地元北海道での歯科衛生士でした。3年ほど続けた頃、歯科衛生士でいる自分がなんとなく嫌になってしまった時期があって。歯科衛生士は国家資格、歯科助手は無資格でもできるのですが、田舎だったこともあり、当時は歯科衛生士も歯科助手も関係なく患者さんのお口を触っていました。

そんな環境下で、徐々にわたしじゃなくてもいいのでは?と仕事に対してのモチベーションが下がってしまったんですよね。なんだかつまらなく思えて、北海道を飛び出しました。横浜に住んでいた北海道出身の友だちの家に居候しているときに、いろんなご縁でバーテンダーの道へと進むことになりました。

――歯科衛生士とバーテンダーの仕事は真逆の印象があります。バーテンダーに転身する際に、何か背中を押されたことはありましたか?

お酒の勢いです(笑)。一緒に住んでいた友だちとバー巡りをしていたときに、やっぱり横浜は都会だな、楽しいなとテンションが上がってしまい、ベロベロに酔っ払ってしまったんです。最後に行き着いたお店は、お料理もおいしくて、雰囲気もよくて。思わず、「私ここで働きたいんです!」と叫んでいました。でもその店は男性しか雇っていなかったので、オーナーが女性バーテンダーのみのお店に連絡してくれて、翌日の面接を取りつけてくれたんです。

――実際、バーテンダーになってみていかがでしたか?

まったくの未経験で、18時から朝4時まで週6の勤務は体力的にきつかったですね。マナーに厳しいお店でしたし、お酒の種類やカクテルの作り方を覚えなければいけないのも大変でした。昼間の仕事からいきなり夜型の仕事になったので体がついていかず、胃腸炎にもなりました(笑)。でも、知らない世界に飛びこんだことで、価値観も性格もそれまでとはかなり変わりましたね。以前は、自分のことが嫌いで、自分に自信のないネガティブな性格でしたがバーテンダーになったことで自分の殻を破れたような気がしました

現在も不定期でバーテンダーの仕事を続けている川上さん。

――それはなぜですか?

わたしは、自分の心の中に土足で踏みこまれるのが嫌なタイプでした。でも、何も気にせずズカズカ入りこんでくる人たちに囲まれているうちに(笑)、自分の気持ちも伝えていかないとここでは生きていけないんだなということに気づいたんです。それに、田舎の歯科医院ではほとんどが顔見知りの患者さんばかりでしたが、横浜のバーではさまざまなお客様の対応が求められます。そこで、コミュニケーションスキルがかなり上がったと思います。横浜でのバーテンダー生活は、わたしの人生において大きな転機になりました。

大きなショックを和らげてくれたYouTubeのヨガ

Yu Studioで金曜夜のヨガクラスを担当する川上さん。

――バーテンダーの仕事が川上さんの人生を大きく変えたのですね。その後、しばらく続けたのですか?

バーテンダーは、28才までの5年間続けました。30才を目前にして、夜の仕事が体力的にきつくなってきたので、また歯科衛生士に戻ることにしたんです。バーテンダーの仕事でコミュニケーション力が上がったことで、北海道時代よりも患者さんとの信頼関係が築けるようになり、歯科衛生士という仕事が大好きになりました

その後北海道に帰り、歯科衛生士を続けるのですが、付き合っていた人を病気で亡くすという経験をして。そのことで心と体のバランスを崩してしまい、実家に籠る生活が続きました。実家の近くには習い事をする場所もなかったので、家でYouTubeを見ながらヨガをするようになったんですね。それがすごく気持ちよくて、とてもリラックスできたんです

――ヨガが大きなショックから救ってくれたのですね。

自分自身ももっと明るくなりたい、健康になりたい。私の周りにいる大切な人たちを健康にしたいと強く思いました。そのためにはどうすればいいんだろう。歯科衛生士だと口の中しか守れないと思ったときに、ヨガが降ってきたんです。ヨガだったら体全体を動かして、心も体も健康になれるのでは? ヨガの世界をもっと知りたい。もう一度横浜に戻り、本格的にヨガを学ぶ決意をしました。

きりっとした笑顔が素敵な川上さん。言葉を選んで、ていねいに取材対応してくださいました。

――スクール卒業後、ヨガのインストラクターに?

基本的にビビりなので、卒業後すぐに人に教えられる自信がなかったんです。なので、ヨガスクールの事務をやりながら、歯科衛生士とラーメン屋さんと3つのアルバイトをかけ持ちしていました。その後、メディカルヨガの資格を取得した頃に、卒業したスクールの先生に「そろそろやったら?」と声をかけていただき、オーディションを受けてインストラクターになりました。資格を取ってから実際にインストラクターを始めるまでに、1年弱くらい間があるんですよね。

――インストラクターのお仕事はそこのみでされているのですか?

一昨年、子宮筋腫の手術をして体力がかなり落ちてしまったので、そこは一旦退きました。ヨガのインストラクターはもう無理かなと思っていたのですが、それと同じ時期にヨガスクールの同期がYu Studioを開設することになって、ぜひインストラクターとして来てほしいと声をかけていただきました。現在はそこで週1~2回インストラクターをしています。

川上さんがトリプルワーカーになるまでの経緯

1.まずは地元北海道で歯科衛生士になる。

2.友だちを頼りに、横浜でバーテンダーの仕事に就く。

3.彼の死という大きなショックから救ってくれた
ヨガを追求し、インストラクターに。

後編では、どんな動きでトリプルワークをされているのか、トリプルワークのメリットや相乗効果のほか、古民家ヨガのイベントなどについてお伺いします。

取材・文/永瀬紀子

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