子育て世帯増加中の三田・田町エリアで経営を軌道に乗せたピラティスインストラクターchihiroさん
湾岸エリアにタワーマンションが建設されたり、子どもが増加して小学校が分校するなど、子育て世帯が増えている東京三田・田町エリア。子育て世代のママたちからのヘルスケア需要が増している地域です。昨年8月に産前産後のママたちをメインターゲットに、パーソナルのピラティスレッスンを行うスタジオをオープンさせたchihiroさん。産前産後のママたちが安心して楽しく通えるレッスンが人気だそう。前編では、スタジオオープンまでの意外なご苦労や、顧客のマッチングを成功させたホームページの世界観作り、忙しいママたちの体に真剣に向き合うことの大切さなどについて語ってくれました。
今回、お話を伺ったのは…
chihiro(西岡千尋)さん
ピラティスインストラクター。幼少の頃からクラシックバレエを習う。大学ではスポーツ健康科学過程に所属し、生涯スポーツやスポーツ教育について学ぶ。出版社、I T企業勤務を経てトレーナーに転身。大手フィットネススタジオ、産前産後スタジオ、ボディメイクスタジオにて勤務。常に月100本以上のレッスンを通し、多くの方のライフスタイルをささえる。昨年8月に東京三田・田町エリアに「ママのためのピラティススタジオhibi」をオープン。主に産前産後のママを対象にしたパーソナルレッスンで、マタニティピラティス、産後のリカバリーピラティス、姿勢改善や、スポーツアロマトリートメントなどを行っている。
ホームページの世界観を作り込み、体験後の入会者の割合を増やす
――ピラティススタジオの集客はどのようにされていますか?
体験レッスンにいらっしゃる方で一番多いのは、Google広告を見て来る方です。その次に多いのが会員さまのご紹介、その次がインスタから来てくださる方ですね。うれしい驚きだったのは、すごく私自身と気が合う方が体験に来てくださるということです。ネット広告を経由したとしても、必ずホームページに飛びますよね。ホームページは自分で丹精を込めて世界観も作りこんでいます。そこを見たうえで「スタジオの雰囲気が好きだな」と思って予約してくださるので、マッチングにおいてブレが少なく、体験後に入会してくださる方が多いと思います。
今はピラティスも、たとえばハードなボディメイク系、リハビリ的な機能改善系などさまざまなジャンルがあります。うちのスタジオは産前産後のママをメインとした生活系というか、やさしめのピラティスです。そういうスタジオの雰囲気が届けたい人にきちんと伝わるように、ホームページやインスタの世界観をちゃんと作っておくというのがとても大切だなと思います。
――スタジオの立ち上げにあたり、苦労されたことはありますか?
スタジオを借りること自体初めてだったので、テナントの契約やスタジオの空間作りには苦労しました。これからスタジオを借りる方にお伝えしたいのは、事前にどんな内装にしたいか、それに伴う工事がどのくらい必要かということはきちんと確認しておいた方がよいということですかね。
うちは「リフォーマー」というベッド型のマシンを導入しました。最初はもう少し大きいマシンも入れたかったのですが、アメリカ仕様の大きなマシンは、日本のエレベーターに入らなかったりするんです。マシンがきちんと入るのかとか、鏡を後から取り付けてもいいのかとか…。私の場合は床の張り替えで敷金が後で追加になったりしたので、事前に管理会社と折り合いをつけたところで契約するのをおすすめします。
子育て世帯が増加中の三田・田町エリアでママたちの需要に合ったスタジオをオープン
――そもそも、なぜ三田・田町エリアにスタジオをオープンさせたのでしょうか。
他のエリアで物件を探しているときに、メゾネットタイプのこのスタジオを見つけて、運営しているイメージが湧いたんですよね。ピラティスとスポーツアロマトリートメントの2つをうまく組み合わせて、複合的な使い方ができそうだなと。でも元々はこのエリアにオープンしようとは考えていなかったんです。というのも、以前所属していたスタジオが近かったので、このエリアは避けて探していたのですが、たまたま気に入った物件が出てきて。
でも結果的にこのエリアを選んでよかったと思っています。このスタジオがある三田・田町は、子育て世代の需要が急増中のエリアなんですね。子どもが多くなって公立小学校が2つに分かれたり、湾岸エリアにはタワーマンションが増えていたり。子育て世帯の増加に対して、受け皿も少ない場所だったりするんです。そんな場所で、産前産後のママたちのお役に立てるようなスタジオを作れたというのは、とてもよかったなと感じています。
ママたちの体に誰よりも真剣に向き合うことが大切
――「hibi」が産前産後のママたちに選ばれている理由はなんだと思いますか?
ママをはじめ、女性たちの体に真剣に向き合えているからかなと思います。実は、先日通い始めて半年くらいのママさんに「こんなに自分の体に向き合ってくれているのがうれしい」と言っていただいて。私自身もその言葉が本当にうれしかったんです。
ママや女性たちって、日頃子どもやパパなど、自分以外の人を優先して自分のことは後回しにしがちだと思うんです。ですので、そんな忙しい毎日のなかでも、隙間時間でできるようなことを提案するようにしています。たとえば、歯磨き中にできる動き、赤ちゃんを寝かせた瞬間にできる動きなどです。生活のなかにピラティスを取り入れることで、ママや女性たちのサポーターのように寄り添っているのが喜ばれているのかなと思います。
ピラティスインストラクターchihiroさんがスタジオを軌道に乗せた3つのコツ
1.顧客とのマッチングを考え、ホームページやインスタグラムの世界観をしっかり作り込んだ
2.子育て世帯が増加中の三田・田町エリアでママ向けのスタジオをオープンした
3.ママたちの体や生活に向き合い、忙しい毎日のなかでも隙間時間でできるピラティスの動きを提案するようにした
後編では、マタニティ期のママたちや赤ちゃんが、安心して過ごせる空間作りや、ピラティスとスポーツアロマトリートメントを組み合わせたレッスン、女性の体だけではなく生活も合わせてみることで心地いい時間を生み出すホスピタリティーなどについて詳しくお伺いします。