産前産後のママたちが癒される環境づくりで人気に。ピラティススタジオ「hibi」のオーナーchihiroさん
昨年8月に産前産後のママをメインターゲットとしたピラティススタジオ「hibi」をオープンさせたchihiroさん。前編では、スタジオオープンまでの意外なご苦労や、顧客のマッチングを成功させたホームページの世界観づくり、忙しいママたちの体に真剣に向き合うことの大切さなどについて語ってくれました。後編では、マタニティ期のママたちや赤ちゃんが、安心して過ごせる空間づくりや、ピラティスとスポーツアロマトリートメントを組み合わせたレッスン、女性の体だけではなく生活も合わせてみることで心地いい時間を生み出すホスピタリティーなどについて詳しくお伺いします。
今回、お話を伺ったのは…
chihiro(西岡千尋)さん
ピラティスインストラクター。幼少の頃からクラシックバレエを習う。大学ではスポーツ健康科学過程に所属し、生涯スポーツやスポーツ教育について学ぶ。出版社、I T企業勤務を経てトレーナーに転身。大手フィットネススタジオ、産前産後スタジオ、ボディメイクスタジオにて勤務。常に月100本以上のレッスンを通し、多くの方のライフスタイルをささえる。昨年8月に東京三田・田町エリアに「ママのためのピラティススタジオhibi」をオープン。主に産前産後のママを対象にしたパーソナルレッスンで、マタニティピラティス、産後のリカバリーピラティス、姿勢改善や、スポーツアロマトリートメントなどを行っている。
デリケートなマタニティ期のママたちや赤ちゃんが、安心して過ごせる空間作りを
――マタニティ期の女性は、肉体的にも精神的にもとてもデリケートだと思うのですが、ママたちが安心して通えるように、どんな工夫をされていますか?
赤ちゃん連れで来てくださる方も多いので、基本的なところでは、たとえば倒れてきそうな模型の骨格見本のようなものは部屋の隅に置いておくなど、安全に過ごせるよう気を付けています。それ以外でも、気になることがあればスタッフ間で共有して備えるようにしています。
またプライベートレッスンですので、赤ちゃんが泣いてしまっても大丈夫ですし、ゆっくりとそれぞれのママや赤ちゃんのペースに合わせてレッスンするようにしています。
――スタジオの空間・雰囲気作りはどうされていますか?
スタジオは吹き抜けになっていて窓が大きく、差し込む日差しがとても心地いいです。冬でも晴れた日なら暖房がいらないくらい。お客さまには「とても気持ちがいい」と言っていただけています。明るい雰囲気は安心感に結びつくので、グリーンを増やしたりするなど、空間作りは常に意識しています。
それと、窓の外に大きなビルがなく、結構遠くまで見渡すことができます。ママたちはふだん赤ちゃんのお世話をしたりスマホを見たり、近くを見て過ごすことが多いと思います。そういう忙しい毎日のなかで、明るいスタジオに来て、遠くを見ながら体を動かすという爽快感を気に入っていただけているのかなと思います。
ピラティスとスポーツアロマトリートメントを組み合わせたレッスンを行う
――ママたち向けには具体的にどのようなレッスンをするのでしょうか?
マシンピラティスとマットピラティスを組みあわせたレッスンを行なっています。最近マシンピラティスが人気で需要が高まって来ているのですが、うちでは「リフォーマー」という機械を導入しています。「リフォーマー」はベッド型のマシンで、筋肉を強化したり、リハビリ的に動きをサポートすることができます。
マシンを使った動きだけではなく、お客さまがご自宅でも同じ動きができるよう、日常での再現性も鑑みてマットピラティスと組み合わせています。その方が、体の変化も早いように思います。それに加え、スポーツアロマトリートメントというものも行なっています。
――「スポーツアロマトリートメント」というのはどういうものでしょうか?
元々スポーツ選手のパフォーマンス向上のために行なっていた技術で、体調や好みに合わせてアロマをブレンドして、マッサージを行うというコンディショニングのことです。固まっている筋肉をリリースしたり、風邪の予防などにも使います。その技術を転用して、女性たちの生活パフォーマンスを上げるために取り入れているという感じですね。
たとえば今日は、 足のむくみを取りたいという方がいらっしゃって。お好きだという柑橘系のアロマをいくつかブレンドして、オイルマッサージを行いました。ピラティス、トリートメントをそれぞれ単独で受けていただいてもよいのですが、組み合わせるのがおすすめです。日頃忙しい毎日でストレスを溜めがちなママたちも、ピラティスと好きなアロマを使ったマッサージでリラックスしてほしいなと思います。
体だけでなく生活も見ることで、心地いいと感じてもらえる時間を作り出す
――chihiroさんがピラティスインストラクターとして大切にされていることは何ですか?
インストラクターになった当初は、やはり体を変えてあげたいという思いが強かったんです。でも実際に人と向き合ってみたら、体を変えているようで、心を見なければならないというところにたどり着きました。
たとえば、肩にぐっと力が入りすぎてしまう人だと、いつも何かに追われて、緊張が溜まっていたりするんですね。体を見ながらも、その奥にある生活を見てあげるのがすごく重要だと思うんです。会話も大切にしながら人と向き合う、というスタイルになっていったのですが、ホスピタリティー面や、心地いいと感じてもらう時間を作ることを大切にするようにしています。
ピラティススタジオ「hibi」に、産前産後のママたちが安心して通える3つの理由
1.赤ちゃんでも安心して過ごせる環境作りを心掛けていた
2.スポーツアロマトリートメントを組み合わせてよりリラックスできるレッスンを行なっていた
3.体だけでなく生活も見ることで、ホスピタリティーをアップさせていた
今後は、地域の方を集めてのワークショップや、学びたい方がいれば資格コースなども行なっていきたいとのこと。アクティブに常に前へと進み続けるchihiroさん。今後の活動からも目が離せません。