韓国風ヘアの肝!顔まわりのレイヤーカット術を徹底解説【ALBUM GINZA/深町隼輔さん】#2
ブームを通り越し、もはや定番人気のスタイルとなった韓国風ヘア。「ナチュラルで色気のある韓国風ヘア」を得意とするALBUM GINZAの深町俊輔さんに、その極意を披露していただくこの企画。
後編では、実際のカット方法やスタイリング方法を詳しく教えていただきます。
お話を伺ったのは…
ALBUM GINZA
トップスタイリスト/副店長
深町隼輔さん
都内2店舗とフリーランスを経て、ALBUMに入社。似合わせカットと透明感カラーの組み合わせで、一人ひとりにフィットするヘアスタイルを提案。特に、色落ちまで可愛いブリーチカラーと顔まわりのカットにこだわりがあり、色気のある韓国風ヘアが得意。サロンワークはもちろんのこと、業界誌やセミナー講師など幅広く活躍中。
Instagram:@album_shun
韓国風ヘアの顔まわりカット術
BEFORE
のばしっぱなしで毛先のダメージとスカスカ感が気になる状態。前髪は巻かずに下ろすと目にかかる長さ。
HOW TO
1.全体の長さと前髪を整える
全体を10センチほどカットして毛先を整え、表面にレイヤーを入れる。スライドカットで質感調整して柔らかさをプラス。前髪は目の上ギリギリ程度に微調整。
2.顔まわりをカット
顔まわりとおくれ毛にする分の髪をブロッキング。正面から見たときに「姫カット」に見えないくらいの厚さにとどめるのがポイント。
前髪のすぐ横の髪を前方向へ引き出し、前髪とつながるようにカット。その髪をガイドにして、顔まわり(サイドバング)を斜めにカット。顔まわりの仕上がりは、巻いたときに頬骨に少しかかる長さが目安。
3. おくれ毛をカット
おくれ毛はあごから指1本分の長さに設定。まずは水平にカット。
髪を前方向に引き出し、前上がりになるようにカット。チョップカットで毛先の重さを取る。
顔まわりカット後
韓国風ヘアのカギとなる顔まわりのカットが完了した状態。前髪からおくれ毛までなめらかにつなげて、フェイスラインに沿わせることで小顔効果を狙える。
韓国風ヘアの仕上げ方
HOW TO
1.おくれ毛を巻く
ハチ上の髪を分けとり、ヘアクリップで仮留めしておく。38㎜のヘアアイロンを使い、後れ毛を内巻きにワンカール。
2.サイドを巻く
ハチ下の髪を波巻きにする。毛先から内巻き→外巻き→内巻きの順に。
仮留めを外し、ハチ上の髪を外巻きにする。このとき眉の高さから動きがつくように巻くのがポイント。逆サイドも同様に巻く。
3.バックを巻く
ハチ上の髪を分けとり、ヘアクリップで仮留めしておく。ハチ下は毛先を内巻きにワンカール。仮留めを外し、ハチ上は根元近くから外巻きにする。
4.前髪とトップを巻く
ストレートアイロンを使い、前髪を軽くワンカール。トップの毛束を持ち上げるようにアイロンを通し、根元に立ち上げをつける。ヘアオイルを手ぐしでなじませて完成。
AFTER
カットとスタイリングで顔まわりにひし形シルエットをつくることで、小顔印象と華やかさを実現。ゆったりとしたカールで大人っぽさや女性らしさもアップ。
深町さん流の韓国風ヘアのこだわり
日本人に似合う韓国風ヘアを提案している深町さん。お客様の施術をするにあたり、大切にしている3つのことを教えていただきました。
1.大人っぽい色気を重視
SNSで韓国風ヘアを発信していくにあたり、ちょっと大人の女性をコアターゲットに設定しました。それで、大人っぽさや品のよさに加え、色っぽさを大切にしようと考えたんです。
2.骨格と髪質に合わせたカット
顔の輪郭や頬骨の位置など、骨格に合わせることが大前提。さらに、一人ひとり髪質も異なるので、レイヤーやセニング、スライドカットでいかに柔らかく見せるかもポイントです。
3.簡単に再現できるシンプルさ
自分で再現しやすいように、巻く場所を決め、それに合わせてカットしています。例えば表面のレイヤーは、眉毛の位置から巻いたときに一番きれいで自然な動きが出るように入れるのがこだわり。お客様には、どんなコテを使って、どこにあてて、どう巻いて…と詳しくお伝えしています。
韓国風ヘアの顔まわりカットと巻き方を習得することで、小顔や品のある可愛さを求める女性にとって満足度の高いスタイルを提案することが可能に。ロングヘアはもちろんのこと、ミディアムやボブの顔まわりにも応用できるので、参考にしてみてください。
撮影/佐藤貢
取材・文/井上菜々子