美容師の志望動機には何を書く? 例文や書き方のポイントを紹介
美容師として就職や転職する場合、応募先から履歴書の提出を求められます。履歴書には数多くの項目があり、なかでも志望動機は重視されやすいものです。しかし、どんなことを書けばいいのか、どうアピールするべきか、頭を悩ませる人も多いことでしょう。
そこで、美容師の志望動機に書くべき内容やポイントを押さえ、具体的な例文をチェックしましょう。
美容師の志望動機には何を書く?
さまざまな業務をこなし、お客様を満足させるために幅広い能力が求められる美容師。そんな美容師として就職するためには、どのような志望動機を書けばよいのでしょうか。
ここからは、志望動機に書くべき内容について見ていきましょう。
美容師を目指す理由
まず大切なのが、なぜ美容師になりたいのか、熱意を伝えることです。美容師を目指す理由を、具体的な経験を踏まえて書いてみましょう。
たとえば、「初めてヘアカットをしたときに親身になってもらえて感動した」といったような、美容師という仕事を意識するようになったきっかけのエピソードを盛り込んでみてください。
美容師の仕事に活かせる経験や強み
今までの自分の経験や、自分がもつ強みのなかで、美容師の仕事に活かせそうなものを具体的に説明することも重要です。
卒業したばかりでは難しいかもしれませんが、サロンに貢献できそうな経験、たとえば「長年運動部だったため体力には自信があり、長時間の立ち仕事もできる」といったことや、そのほかの長所をアピールしてみましょう。
美容師としての目標やキャリアプラン
美容師としての目標を書くことで、就職後にどう働いていくかイメージがつかめ、熱意を伝えることができるようになります。そのため、自分自身がまずどんな美容師になりたいのか、どのような目標があるのか、キャリアプランなどを整理してみてください。
応募先には、その美容室で長く働くための目標を、具体的に書くとよいでしょう。
その美容室で働きたい理由
数多くの美容室があるなかで、なぜその美容室で働きたいと思ったのかという理由も書きましょう。
曖昧ではっきりしない理由にしてしまうと、「うちの店じゃなくてもいいのでは」「どの応募先にも使えそうだ」など、かえって悪い印象を与えてしまう恐れがあります。そのため、事前にその美容室について調べたり、実際に行ったりして、どんな点に感銘をうけたのかなど、具体的な熱意を伝えてみてください。
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志望動機と自己PRはどこが違う?
志望動機と混同されやすいものとして、自己PRがあります。自己PRとは、自分のスキル・長所・強みなどをアピールする項目です。
志望動機と重なる部分もありますが、志望動機はその企業で働きたい理由、自己PRは自分の売り込みであることを意識すると、書き方の違いがわかりやすいでしょう。
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志望動機を書くときのポイント
志望動機を書くときは、上述した内容をただ書くのではなく、自分自身をアピールする書き方も大切です。そこで、美容師が志望動機を書くときのポイントをおさえておきましょう。
「なぜ」に対する答えを先に書く
熱意を伝えたいがあまり多くの情報を詰め込みたくなるかもしれませんが、ここでだらだらと説明するのはおすすめできません。企業(美容室)が知りたい「なぜこの美容室に応募したのか」ということをはじめに簡潔に書きましょう。
なぜ美容師を目指したのか、なぜこの美容室に応募したのかという理由がきっとあるはずです。その理由を思いつく限り書き出してみて、説得力のある理由を一言で伝わるように簡潔に書くのがおすすめです。
補足としてエピソードを伝える
上述した「なぜ」に対する答えを補足するように、その決断にいたったエピソードをまとめます。
- <例>
「私は学生のころからヘアメイクに興味があったため美容師を目指しました。学生のころはイベントがあると、友達のヘアセットを手伝ったりメイクをしたりしていました。自分自身のヘアケアやメイクも日々研究するのが日課で、最新の情報は常にチェックするようにしています。美容室で施術を受けるとき、いろいろなお客様の喜ぶ顔や満足そうな笑顔を目にします。私も大好きなヘアメイクで、お客様に喜んでいただける仕事をするのが目標です。」
美容師を目指したきっかけやその美容室に応募した理由を深堀し、説得力をもたせるエピソードを盛り込みましょう。
その職場に貢献できる自分の強みを伝える
志望動機を書くうえで企業分析は欠かせません。美容室のコンセプトや理念、ターゲット層や特色などとからめて、入職後にどのような貢献ができるのかを伝えます。
自分自身が努力してきたことや自信があることを伝え、お店のコンセプトや目標を一緒に実現していける人材であることをアピールしましょう。お店にとって必要な人材だと思われるよう、美容室の特色を整理し、マッチングする特技がないかを洗い出してみるのがおすすめです。
仕事に対する意欲を伝えて締める
志望した理由や補足するエピソード、自分自身の強みや貢献できることをしっかり記述したら、最後に仕事に対する意欲や熱意を書き加えるのがおすすめです。いくら感動的なエピソードを伝えても、働く意欲や熱意がない人材を採用したいとは思わないでしょう。
美容室によっては、スキルや経験より熱意を重要視することもあります。特に未経験で応募する場合、アピールできる経験が少ないので、最後に前向きに取り組む意欲を伝えて締めましょう。
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美容師の志望動機としてNGな書き方の例
志望動機として不適切な例も、いくつかご紹介します。知らずにNGな書き方をして、不利になることもあるかもしれません。
しっかりチェックして、履歴書作成に活かしましょう。
主体性がなく待遇面だけの理由
たとえば、「給与や福利厚生が充実しているので」「社内研修制度があるので」といった理由では、ほかにもっといい条件の美容室があったら転職するのではと思われかねません。
給与や福利厚生といった待遇のよさに言及するなら、「お客様だけでなく従業員も大切にする姿勢に感銘を受けた」などと言い換えてみてください。
美容師の仕事とあまり関係がない理由
美容師を目指したエピソードや自分の強みが、美容師の仕事とあまり関係ない内容の場合、アピールとして不十分です。
たとえば「学生時代は水泳部でインターハイに出場しました」「趣味は映画鑑賞です」のような、一見美容師と関係がないことでも、もう一歩踏み込んでポジティブな表現に言い換えることで、適切な志望動機になる可能性もあります。
学生時代にインターハイに出たことは、そのために練習を続けたことをからめて「体力と忍耐力、向上心には自信がある」と付け加えることで、努力をいとわない人間であるとアピールすることができるでしょう。
いずれ辞めることをほのめかしている
美容師を採用するにはコストがかかるため、美容室は一度採用した人に長く働いてもらいたいと考えます。すぐ辞めてしまうような人かどうかを見極めるために、書類選考や面接をするという一面があることも事実です。
美容師という仕事への熱意があっても「広い世界で活躍できる美容師になるのが目標です」「ゆくゆくは自分のサロンを持ちたいです」のような、最初から長く働く気はないととれる書き方は避けるべきでしょう。
美容師の志望動機の例文
志望動機に書くべき内容やポイントを踏まえ、志望動機の例文をケース別に見ていきましょう。新卒と経験者それぞれの場合、異業種からの転職の場合の例文を紹介しますので、参考にしてください。
新卒の場合の例文
まずは新卒の方の志望動機例文を紹介します。
例文1. 子どものころからヘアアレンジが好きだった
- 子どものころからヘアアレンジをするのが得意で、自分の髪だけでなく、姉妹や友達の髪もアレンジして喜んでもらうのが好きでした。私が美容師を目指したのは、自然な成り行きだったと思います。
貴社は式場やイベント会場が周辺に多いという立地もあり、着付けやヘアセットの依頼が多いと聞いております。以前私もイベント時にヘアセットを貴店にお願いしたことがあり、そのときの行き届いた心遣いやサービスに感動したため、ぜひ私もこの美容室で働きたいと感じたため応募させていただきました。
学校で学んだことを活かし、一人前の美容師になれるよう日々努力していきたいと思います。よろしくお願いいたします。
例文2. 職場見学で美容室のホスピタリティの高さに感動した
- 去年、美容専門学校在学中に貴社の職場見学をさせていただきました。スタッフの方がみなさん笑顔で楽しそうに働いていたことや、ホスピタリティの高さ、最初から最後まで一切の妥協がないお客様満足のためのサービスなど、お店のこだわりに強く感銘を受けました。
ぜひ私も貴店でクオリティの高い接客を学び、美容の技術を磨いていきたいと思います。一日も早く戦力となるべく、一所懸命に取り組んでいく所存です。
例文3. 学生時代に美容室でアルバイト経験あり
- 専門学校時代に運よくサロンでアルバイトをさせていただく機会に恵まれました。そのときに施術を受けて帰られるお客様の清々しい笑顔や、美しくなった喜びを肌で感じ、私も人を美しくして喜んでいただける施術ができるようになりたいと思いました。
アルバイト先のサロンではおもに受付や案内を担当していましたので、サロンでの接客は経験しています。先輩方の接客を間近で見ることができたのも、いい経験になりました。
専門学校を卒業見込みで、これから多くのことを学んでいく立場ですが、アルバイト経験や学校で学んだことを活かし、一人前のスタイリストとして活躍できるよう人一倍の努力をしていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
ブランク明けや同業からの転職の場合の例文
美容師として働いていて違う美容室に転職する場合や、再就職でブランク期間がある方の志望動機例文を紹介します。
例文1. 10年以上の経験を経て新たなチャレンジがしたい
- 専門学校卒業後に就職した美容室で、アシスタント期間を経て10年以上、スタイリストとして働いてきました。その美容室はおもに10~20代の若年層をターゲットとしており、年齢を重ねた自分の居場所として、違和感を覚えるようになりました。
若いお客様のエネルギーは大変刺激になりますが、自分自身の理想とする美容師像や接客のスタイルが年齢とともに変化してきた今、スタイリストとしてのキャリアを考えたときに新たなチャレンジをするときだと感じたため、転職を決意しました。
貴店の幅広い年齢層をターゲットとした営業スタイルや、ひとつの考えに縛られない自由なコンセプトに共感し、貴店でスタイリストとしてチャレンジしたいと考えています。私自身もこれまでの経験にとらわれることなく、柔軟な考えで仕事に取り組んでいきたいと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
例文2. マンツーマンで施術したいと感じた
- 以前勤めていたサロンでは、施術の工程がそれぞれ担当制になっており、ひとりのお客様と通しで関わることはありませんでした。働くなかで、美容師としてカウンセリングから仕上げまで、じっくり向き合いたいと感じるようになりました。
貴店のマンツーマンでお客様がリラックスし、しっかり信頼関係を築く接客というコンセプトは、まさに私が求めていた接客です。ひとりのお客様を責任をもって担当し、ご要望にお応えできるよう、技術力や接客力の向上に努めてまいりたいと思っています。
貴店のコンセプトに沿ってお客様にご満足いただけるよう、謙虚に取り組んでまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。
例文3. 子育てを理由に離職したが再就職を希望している
- 以前はスタイリストとして数年働いていましたが、結婚と出産を機に退職しました。妊娠中や育児中はなかなか美容室に行くことができず、また、産後の抜け毛や髪の傷みにも悩んでいましたが、そんなときにこちらのサロンに出会いました。
子連れでも温かく迎えていただき、髪の悩みに真摯に向き合ってケアやアドバイスをしていただいたことに感動し、大変救われました。子育ても落ち着いて、今度は私が小さなお子さんをお持ちのお母様方の助けになれたらと考えるようになり、子連れのお客様に寄り添う貴サロンの一員になりたいと思い応募させていただきました。
異業種からの転職の場合の例文
最後に、異業種からの転職の場合の例文を見ていきましょう。
例文1. 美容師として働く夢をあきらめられない
- 美容学校に行き美容師免許を取得しましたが、卒業が近づいたころ、当時仲の良かった友人の影響でまつエクに興味を持つようになり、アイサロンに就職しました。しかし、まつエク施術を一通り自分でできるようになると、急に「やっぱり美容師として働きたい」という気持ちが湧いてきました。
貴店を選んだのは、「未経験OK」「研修制度あり」という環境だったのはもちろんですが、実際に働いているスタイリストさんたちが和気あいあいと働き、若手の方が先輩を心から慕っている様子を感じ取れたためです。
美容師としての実務経験がなく、自分の技術力で大丈夫なのか不安な面もありますが、前職では「仕事の覚えが早い」「お客様のニーズを正確に把握できている」と評価していただいていたので、そのスキルを貴店でも発揮できるよう精一杯努めたいと思います。
諸先輩方の姿に学ばせていただきながら、一人前のスタイリストとして貴店を支える一翼を担えるようになりたいです。
例文2. 美容師として現場で働きたくなった
- 以前は美容メーカーで働いていましたが、自分も美容師として現場で働きたいと感じるようになり、美容師免許を取得しました。
貴社では、前職で来店するたびにスタッフの皆さんがいつも明るく接してくださり、アシスタントさんが積極的に学んでスタイリストに昇格された姿なども見てきたので、自分もそのように成長していきたいと強く感じました。
前職では提案力や商品知識をよくほめられていたので、これまでに培ったスキルを活かしながら貴社に貢献できたらと考えています。
例文3. 接客スキルを活かしたい
- 美容部員として5年ほど働き、美容の接客ノウハウやタッチアップ技術などを身につけました。
このたび家庭の事情で地元に帰ってきて、貴サロンで施術を受けたところ、まさにイメージ通りの髪型に仕上げていただき、ホームケアのアドバイスもいただいて、対応のすばらしさに感動を覚えました。店内やスタッフさん方の雰囲気も大変よく、ここで働きたいという気持ちが芽生えました。
美容部員とは畑は違えど同じ美容業界ということもあり、前職で磨いた接客スキルも活かしながら、貴サロンの一員としてたくさんのお客様に感動を与えられる存在になりたいです。
面接前日までにチェックしておくこととは?
美容師の採用にあたり、面接が行われるのが一般的です。そこで、面接までに下記のようなポイントをチェックしておきましょう。
・持参するもの(履歴書や職務経歴書)
・面接の日時と場所、行き方
・担当者の連絡先
・服装などの身だしなみ
・面接中のマナー(姿勢・話し方・態度)
・面接で質問された際にスムーズに答えるための準備(練習やシミュレーションをする)
当日は10分前までに面接会場に着くようにし、天候などのトラブルで万が一遅れそうな場合は早めに担当の方に連絡しましょう。また、面接時に実技テストがある場合はハサミなどの道具も持参しなければなりません。
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具体的なエピソードを盛り込んだ志望動機で熱意を伝えよう
志望動機は、応募者がどんな人間であるのか、応募先の求める人材に合っているかなどを判断する大切な材料で、就職活動には欠かせません。
美容師の志望動機は、「美容師を目指した理由」「その美容室で働きたい理由」を明確にし、「美容師の仕事に活かせる経験や強み」や「美容師としての目標やキャリアプラン」を具体的にしましょう。
「このサロンだからこそ働きたい!」という強い熱意を志望動機を通してアピールし、美容師としての就職を叶えてください。
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