面接はとにかく自分らしく!熱い想いを言葉にして/株式会社Lond #3

美容師を目指す学生、新天地を目指すスタイリストさんにとって、避けては通れない就職活動。晴れて採用を勝ち取るためには、どんな準備が必要? 心がまえは? そんな疑問を、実際のサロン採用担当者にインタビュー!

前回に続き、「従業員第一主義」を経営の軸に、スタッフが幅広く活躍できる場を広げ続けている株式会社Londのリクルーター・関根孝文さんにお話をお聞きします。

#3では、採用に直結する面接時に注意したいポイントを教えていただきました。

お話を伺ったのは…
株式会社Lond ゼネラルマネージャー/リクルーター 関根孝文さん


都内1社を経て、2014年Londに入社。創業期メンバーとして、店舗立ち上げや店長などを務める。現在は採用をメインにさまざまな分野で活動中。Instagramからの求人獲得に尽力している。

Instagram:@sekine_lond

どうしても緊張してしまう面接。
この一度で採用を決めるからこそ
採用側がリラックスさせるように意識

中途採用の面接イメージ

――今回は面接についてお聞きします。
基本的に面接1回での採用とのことですが、概要を教えてください。

中途採用の場合は、希望店舗の店長と会社幹部で面接を担当します。随時募集しているので、基本的には個人面接。たまに時期や店舗が被った場合は、複数名同時に面接することもあります。

新卒の場合は一次から三次募集ほど行い、それぞれ日程を決めて集団面接を行っています。一回の募集に20~30名ほど応募いただくので、4~5名ずつ6グループくらいに分けて、終日面接していくかたちです。

新卒の面接には会社幹部と全店の店長が集まるので、面接官の数はトータル30人近く。そのため1グループに対して、面接官を十数名ずつ、2回に分けて面接するんです。1回の面接が30分くらいなので、トータル時間は1時間前後ですね。

――面接はどんなかたちで進行しますか?

司会進行は僕がすることが多いです。最初は自己紹介や志望動機、希望店舗と理由、自己PRなどの基本的な質問をして、他に幹部や店長から聞きたいことがあれば質問してもらいます。

――面接の際に意識していることはありますか?

とくに新卒採用は面接官が多いので、どうしても緊張してしまうと思います。だから、なるべくリラックスできる空気を作るように意識しています。圧迫面接にならないように、楽しい雰囲気でおもしろおかしく接し、その子の素が見られるような雰囲気が作れたらと思っています。

チームプレイ重視のLondだから
面接で見たいのは「人柄」

――面接では、どんなところを見ていますか?

一番見たいのは、その人の人柄です。面接では、どうしても「いい顔」をすると思うんです。そういった状況のなかでも、本心からの言葉か、嘘偽りなく自分をPRしてくれているかという部分を、言葉のアクセントだったり、急な質問への対応だったりを見て見極めています。

また、自分以外の人が話しているときの様子もよく見ています。他の人が話しているときや面接官が質問しているときに、相づちを打ったり、話している人の方に体を向けて聞く姿勢を作れるか。そういうことが自然とできる子は、ちゃんと常識があるんだなと感じます。

――人の話を聞く姿勢というのも、人柄のよさにつながりますね。

そうですね。美容師は個人ブランディングも大切ですが、お店のなかではチームプレイが大切な仕事だと我々は思っているんです。だからチームでやっていく前提で、まわりにうまく溶け込んで成長できるタイプかを、面接では意識して判断しています。

――志望動機などの一般的な質問以外に、よく聞く質問内容があれば教えてください。

必ずではありませんが、僕がよく聞くのは「今までの人生の中でぶつかった大きな壁があれば教えてください」という質問です。そして、「それを乗り越えられたのであれば、どうやって乗り越えてきたのか」も、答えられる範囲でお聞きします。

美容室で働いていくなかで、どうしても何かに悩んだり、壁にぶつかることはあります。そのときに、どういう風に接してあげたら乗り越えられるのかを、汲み取れたらいいなと思うんです。

他には、女性幹部が「自分と合わない人に対して、どう接していますか」という質問をよくしています。どうしても人間なので、合う合わないはある。そのうえで、美容室というチームプレイの場で、どう対応していけるかを見ているのだと思います。

――面接時のNG行動などがあれば教えてください。

集団面接で自分がうまく話せなかったときに、他の人が話しているのに下を向いて爪をいじっていた方がいました。それは働き出してからのことを考えると、ちょっと難しいと感じましたね。あと緊張しているのもあると思うんですが、あまりにも元気がなさすぎるのは、やっぱり接客業として違うのかなと思ってしまいます。

とは言え、指摘して面接の後半で改善されるような方なら、全く問題ありません。だから、そういうところは、うちの場合はどんどん面接時に指摘しています。

採用に直結するのは「入社したい」という熱い想い
口下手でもいいから、自分らしく想いを言葉にして

――全員一致で絶対採用!となることはありますか?

ありますよ。新卒の集団面接は、多数決で採用を決めるんです。過半数以上が採用と答えたら内定なんですが、前回の新卒面接でも満票を獲得した子がいました。

その子の場合は、学生のうちからSNSに力を入れていて、美容アカウントではなく自分を発信している子でした。これは採用の絶対条件ではありませんが、やっぱりスター性があるのは大きかったですね。話していても、本当に明るくて素直な子でした。

そういったスター性があるタイプではなくても、めちゃくちゃ熱量があって「どうしてもLondに入りたいんです」という熱い気持ちを語ってくれた子も、全員が採用を決めました。言葉がどんどん出てくるわけではないけど、気持ちで話してくれているのが感じられる。そういうタイプも、うちの場合はとても評価が高いです。

――他に、記憶に残っている合格者の面接はありますか?

フランチャイズで代表をしている子がいるんですが、その子の面接はすごく面白かったですね。特技が歌だったので、サロンでの面接で実際に歌ってもらったりしました。その面接のなかで、「この子がお店にいてくれたら、すごく盛り上がりそうだな」と感じられたんです。そのくらい終始楽しくて、本人らしさを感じられたというか。

うちは本当に、「その子らしさが出せる面接でありたい」と思っているんです。だからゲラゲラ笑いながら面接しますし、ピリッとした感じがあれば逆に指摘して和ませたりもします。楽しく話して、素の本人を引き出してあげたいと考えているので、ぜひリラックスして自分らしく臨んでもらえたらと思います。

採用される面接時のポイントまとめ

1.明るく話せる

2.素直に自分の気持ちを伝える

3.自分が話していないときの所作も意識する


次回は、採用したい人材の特徴について詳しくお聞きします。

取材・文:山本二季

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