自分のためにも。就活のためにも。SNSは羽ばたくための強みになる【MINX aoyamaアシスタント 長池陽菜さん】#1
SNSでの発信が当たり前になった美容業界。採用に向けてSNSアカウントを聞くサロンも増え、その活用方法が就職活動に与える影響も大きくなってきました。そこで本企画では、就活に効果的なSNSの活用法について、熟練者へのインタビューを通して学んでいきます。
今回は、高校生から現在までSNSを活用している、長池さんにインタビュー。Instagramでヘアアレンジの投稿をしていた長池さんが、就活を意識して始めたのがTik Tokでした。今では、多いものだと100万回を越える再生数を叩き出すほどの注目を集めています。
前編では、長池さんがSNSを始めた経緯や注目される投稿のコツについてお話をお聞きします。
お話を伺ったのは…
MINX aoyamaアシスタント 長池陽菜さん
高校生からSNSを活用。就活のためにTik Tokを始め、一気にフォロワーは1.3万人を突破。SNSへの取り組みを評価され、入社3ヶ月目にして集客をスタートした、期待の新人。
夢は美容師! 自身の記録用から第三者に「見せる」目的にシフトチェンジ
――高校生の頃から、Instagramを利用していた理由をお聞かせください。
私はもともとヘアアレンジをすることが好きで、記録するために使用していました。
ただ、今ほど動かしておらず、ただただヘアアレンジのストックが溜まり続けている状態だったんです。
――本格的に取り組み始めたのはいつ頃?
美容学校に入学したタイミングです。
高校生の頃は、自分の記録用で利用していたところ、4月からは心機一転。美容師になることを視野に入れ、自分のヘアアレンジを見てもらう方向にシフトすることにしました。
――人に見られるために意識したポイントを教えてください。
画角、画質、明るさを基本項目としました。
やはり第一印象が大事だと思っているので、まとまっていない部分は加工で整えたり、アレンジごとに映える画角を見つけたり。とにかく、目に留めてもらえる投稿を目指しました。
あとは、フォロワーさんから追加で質問があっても対応できるように、いろいろな画角の写真をストックすることも徹底。前と後ろしか映っていないヘアアレンジについて「横からの様子も見たい」と言われたら、すぐに提供できるように備えています。
――高校生の頃と比べて、目標とともに投稿への姿勢が一変したのですね。
そうですね。自分のために動いていたときとは違って、明確に美容師になる目標がはっきりしてから、SNSと向き合う姿勢も変わったように感じます。人に見せる、見てもらう意識が生まれ、客観的視点を持たなければいけないと思う部分が格段に増えました。
就活のために始めたTik Tok。自分なりの方法を見つけるまでは真似を徹底
――Tik Tokは就活を意識して始めたと伺いました。
詳しい経緯をお聞かせください。
MINXの採用試験を受けると決め、渋谷店へサロン見学に伺ったときでした。取締役の池戸さんに「ヘアアレンジが得意でInstagramで発信している」と話すと、Tik Tokをおすすめされたんです。その出来事がきっかけになり、Tik Tokに取り掛かり始めました。
――現在はヘアアレンジの解説動画が注目されているとのこと。
スタート時はどんな投稿をしていたのですか?
最初は、「お祭りに行くヘアスタイル●選」のような感じで、ヘアアレンジの完成形の写真をスライド形式にアップするだけでした。
――参考にしていた人は?
同じ立場の美容学生の投稿は、一通りチェックしましたね。
私は「ヘアアレンジ」でテーマが決まっていたので、見せ方を重点的に研究しました。同じテーマで投稿している人をリサーチし、良いと思った人の投稿の真似を繰り返し実践。そのうちいただく反応から、好まれやすい動画が分かり、自分がするべき投稿の方向性が見えてくるようになりました。
――最初に、再生回数が伸びた動画を教えてください。
ヘアアクセサリーを使用したアレンジの投稿の反応が良かったです。
たまたま通販で購入していたヘアアクセサリーをアレンジに使ってみたらどうなるかなと思って、制作したコンテンツでした。最初の再生回数は3000回くらいで、だんだん伸びて今では100万回を突破。ここまで注目してもらえるとは思ってもいませんでした。
――再生回数を伸ばすコツは、何だと思いますか?
一つの投稿で、全てをさらけ出しすぎずに連動させるようにしました。
まずは、何種類かヘアアレンジを載せた投稿をアップ。そのヘアアレンジの中から、フォロワーさんに多くの反響やコメントいただいたものだけを抽出し、解説を別の投稿でアップするようにしています。ヘアアレンジの解説動画には前の投稿で載せたリンクを添付し、投稿元をリンクさせることで、どちらの再生回数も伸ばしていける仕組みです。
――フォロワーの希望に沿ったヘアアレンジを提供することが、支持を集められた秘訣なのですね。
フォロワーさんが望む投稿に合わせるように意識すると、だんだんとコメントも増えていって。意見や感想をいただけることは、貴重だと捉えています。今後も、フォロワーさんとは真摯に向き合い、交流を深めていきたいです。
学生でSNSを始めることは就活にも、自分のためにもメリットだらけ!
――ご自身の経験を踏まえて、就活のために学生のうちからSNSに取り組むメリットは?
やっぱり採用試験の際にアピールするための材料として、やっていて良かったと感じました。SNSのフォロワー数が多いことにマイナスってないと思うんです。
――就活のためにSNSに取り組むことはやはり得策なようですね。
では、自分にとってメリットに感じたことはありますか?
人に伝えることを意識して投稿を続けていた結果、言語化する能力が次第に身についたんです。投稿する際には、美容の専門用語を一般の人に伝える方法を考えたり、どの位置で結ぶのかだったり、とにかく分かりやすさを追求・徹底して、細かい動作を細分化して投稿に乗せるようにしたら、自然と説明する力が向上しました。
あとは、外部の人とつながれるツールとして役立っていると感じます。実は、以前ファッションショーのイベントを運営する方にヘアアレンジを依頼いただいたことがあったんです。普段友人知人にするのとは違って、貴重な体験になりました。ショーで関わった方たちともつながれたので、そこも魅力だと感じましたね。
美容学生がSNSを活用するメリットまとめ
1.人に伝える・理解してもらうための練習になる
2.自分をアピールできるツールとして活用ができる
3.同じ目標を持つ人たちと出会うきっかけになり得る
取材・文/東 菜々(レ・キャトル)