柔道整復師の年収や給料はどれくらい？年収アップ方法や理学療法士との違いも解説
柔道整復師を目指す人にとって、月給や年収は気になるポイントのひとつでしょう。リアルな数字で目安がわかると安心です。そこで、実際の求人情報や国などが公表するデータで、柔道整復師の給料や年収をお伝えします。
年収を上げるためにできることも紹介するので、柔道整復師としてしっかり稼ぎたい人はぜひ今後に役立ててください。
柔道整復師の年収や月給の目安
柔道整復師の年収は、令和5年賃金構造基本統計調査の結果をもとにした厚生労働省の運営サイト「job tag」において、459.3万円と公表されています。
年齢別で見ると、25～29歳で390.72万円で年齢を追うごとに高くなり、50～54歳で最高の554.96万円、あとは下がっていく傾向が見られました。全体的な柔道整復師の年収の目安としては、300万～550万円ほどと考えられます。
引用元
柔道整復師 – 職業詳細 | job tag（職業情報提供サイト（日本版O-NET））
給与はどれくらい？
上記と同じjob tagで公開されているデータでは、ハローワークの令和4年度の求人月額賃金が26.3万円です。
また、2024年7月時点の求人サイト「リジョブ」の求人情報から収集したデータでは、正社員スタッフで250,924～587,900円、業務委託スタッフで280,000～588,500円と、最低と最大の給与に大きな差がありました。
パート・アルバイトの時給は？
同じく2024年7月時点の「リジョブ」のデータでは、パート・アルバイトの柔道整復師スタッフの時給は1,143～1,461円でした。
柔道整復師が年収を上げるには
給料の目安がわかったところで、ここからは柔道整復師が年収アップを目指せる方法を見ていきましょう。
1. 他の資格を取ってスキルアップする｜鍼灸師・理学療法士など
知識や技術の幅を広げるため、柔道整復師の仕事に関連する他の資格を取得するとよいでしょう。たとえば、柔道整復師と同じ国家資格の「はり師」「きゅう師」「理学療法士」などです。
できる施術が増え、資格手当をもらえたり、指名が増えたりする可能性もあり、収入の向上につながりやすくなります。
2. 機能訓練指導員になる
柔道整復師は「機能訓練指導員」になることが可能です。
機能訓練指導員とは、生活に必要な機能の減退を予防するために訓練指導を行う職業。対象は柔道整復師・理学療法士・あん摩マッサージ指圧師などの国家資格を持つ人で、機能訓練指導員がいる場所で6カ月以上勤務し、機能訓練指導に従事した経験が必要です。
柔道整復師の資格を持ちながら機能訓練指導員になることで、年収アップの可能性が出てきます。
引用元
日本機能訓練指導員協会
介護人材関係について｜厚生労働省
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3. 給料が歩合制の職場で働く
施術した顧客の人数や売上に応じて給料が決まる「歩合制」を導入しているところで働き、指名や自費施術などで実績を上げる方法も有効かもしれません。ただし、今より給料が上がるという保証はないので注意しましょう。
また、歩合給には評価基準が設けられているため、評価を上げられるような工夫や努力を行うことが大切です。
4. 専科教員になる
専科教員の免許を取り、養成学校で柔道整復師を目指す学生たちに教える立場になると、年収アップの可能性があります。
常勤で働くほか、柔道整復師としての仕事のかたわらで専科教員をしている人もいます。ダブルワークでより高収入を狙える可能性もあるので、興味がある人は目指してみましょう。
5. より好条件のところへ転職する
単に勤務先が変わるだけでも、年収が上がる可能性があります。他社の求人情報をチェックしてみましょう。保有資格やスキルによっては、今より高給を目指せるかもしれません。
また、役職をもらえて手当がついたり、指名手当や能力手当などが用意されていたりする職場もあります。ボーナスがもらえるところを探すのもよいでしょう。
6. 開業する
柔道整復師には開業権が認められているため、自分で開業するのも年収アップを狙える道。
ただし、整骨院などのヘルスケア業界は競合が多く、競争が激化しているのも事実です。
施術や接客のスキルを磨くほか、経営についても勉強し、事業計画を立てる・効果的な集客をする・自費施術を多く取り入れるなど、競合に負けずしっかりと利益を上げられるような努力をしなければなりません。
柔道整復師と理学療法士の違い
柔道整復師と似た職業として、理学療法士があります。混同されることも多いので、両者の違いについてきちんと理解しましょう。
仕事内容
柔道整復師は、打撲・捻挫・骨折などのケガに対して施術を行う職業で、いわば「外傷の専門家」です。一方、理学療法士は、病気や障害を抱える顧客の運動機能の回復を目指して「リハビリ」を行う職業という違いがあります。
年収
柔道整復師の年収は前述しましたが、job tagのデータでは、理学療法士の年収は432.5万円と柔道整復師よりやや低い結果でした。しかし、年齢別で見たときには55～59歳で最高の589.26万円と、柔道整復師より高いです。
また、ハローワーク求人での月給は26.2万円なので、総合的に見ると柔道整復師とほぼ変わらないといってよいでしょう。
引用元
理学療法士（PT） – 職業詳細 | job tag（職業情報提供サイト（日本版O-NET））
勤務先
柔道整復師の主な職場は接骨院や整骨院、理学療法士の主な職場は病院や介護施設などです。しかし、柔道整復師でも病院の整形外科で働いたり、機能訓練指導員として介護現場に従事したりすることもあります。
また、双方ともスポーツトレーナーとしてスポーツ関連施設などで働くことも可能で、同じような場所で需要があり活躍が期待されています。
柔道整復師が仕事を探すときに役立つサービス
柔道整復師の収入のイメージがつかめたところで、ここでは年収にも関係する、柔道整復師の職場探しに便利なサービスを紹介します。
転職エージェント
求職活動をサポートしてくれる、エージェントというサービスがあります。求職者の相談に乗り、希望や特性などに合わせて求人を紹介してくれたり選考対策を行ってくれたりと、スムーズな職探しができることが特徴です。
非公開の求人情報を持っていることもあり、企業との調整や交渉なども行ってくれるので、効率よく就職・転職活動を進められるでしょう。
求人サイト
求人サイトとは幅広く多数の求人情報を取り扱っているサイトで、自分の好きなときに希望の条件を決めて検索できるサービスです。
気軽に応募しやすいので、気になった求人があればどんどん応募するのもよいでしょう。また、忙しくて休職活動を一時的に止めたいときなども、自分の裁量で決められます。
柔道整復師には、美容・施術院業界の求人サイト「リジョブ」がおすすめです。細かい条件を設定して理想の職場を探せます。
柔道整復師の選考から採用まで
希望の職場が見つかったら、エージェントや求人サイト経由、または電話・メール・LINEなどで応募します。事前に見学や説明会などを行っている企業もあるので、ぜひ活用してみましょう。
以下で応募後に採用が決まるまでの流れを解説します。
履歴書を作成・提出する
まずは履歴書（必要に応じて職務経歴書も）を提出し、書類選考を受けます。
履歴書を作成する際は項目ごとに注意点があり、全体を通じて誤字脱字やミスのないように丁寧に書くこと、間違ったら修正ペンは使わず最初から書き直すこと、学校名や資格名などは略称ではなく正式名称で書くことなどもポイントです。
また、履歴書の数ある項目のなかで、とくに志望動機や自己PRは重視されやすいとされています。その職場で働くことへの意気込みや自分の能力などを伝え、しっかり自分を売り込みましょう。
面接を受ける
書類提出と同時、または別で面接が実施されます。その職場を志望した理由や将来のキャリアプランなど、面接の際に聞かれやすい質問があるので、回答を用意して練習しておくことが重要です。
また、服装や髪型などの見た目は自分の印象を左右する大きなポイントなので、清潔感を重視して身だしなみを整えましょう。話し方や表情などもチェックされるので、面接の始まりから終わりまで、常に「見られていること」を意識してください。
内定をもらう
無事に選考に通過して採用が決まったら、応募先企業から内定通知書を受け取ります。返答期限が決められていることもあるので、早めに給料・労働時間・業務内容などの条件をしっかり確認し、納得してから承諾してください。
他社の結果待ちなどで保留にしたい場合もあるかもしれませんが、内定への回答の目安はおおむね1週間以内です。
柔道整復師として活躍しながら年収アップを目指そう
今回は、柔道整復師の月給・年収の目安や、収入アップを目指すための方法などをお伝えしました。柔道整復師は医療・介護・スポーツなど幅広い場面で活躍が期待される仕事なので、スキルアップしながら高年収を狙いましょう。
また、仕事探しには、ぜひリジョブを活用してください。給与・雇用形態・役職・「ボーナス・賞与あり」など、さまざまな条件で検索できます。自分にぴったりの職場を見つけて、柔道整復師として活躍しながら、満足できる年収を手に入れましょう。
